なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

面白がって、勝手に

2007-07-15 21:29:03 | ビジネスシーン
先日、ふいにI森さんがやってきた。
彼は東京から菊川に移住して、今年の初め頃からスローライフに関わっているプロデューサー(?)ディレクター(?)だ。なだれ込み研究所と同じ仕掛けづくりとプロセスに関わる仕事だが、話を聞くと、より建築、内装、デザイン寄りの仕事をされているようだ。

先日のフォーラムで、浜野安宏さんから「金次Kinjiro book & cafe」の提案を受けてから、あれこれ考えていたらしい。
I森さんとS藤さんのやりとりの中で、面白かったことをいくつかメモしておく。

「報徳の『経済と道徳の両立』の話を聞いて、今、道徳と法律がどんどん離れてしまっていると感じた。まず法律ありきになってしまった。法律に触れてないからいいじゃないか、と政治家まで言うようになってしまった。決まり事の前に、こんなことをしちゃいけない、という道徳観があったはずなのに」

「たとえば、金次郎カフェでは、そんなことも考えたらどうだろう。道徳を守ることを発信するカフェがあったっていいじゃないか。その方がオシャレなのだとイメージできれば、それが当たり前にできる。『川をきれいにしなさい』と言うのではなく『川で遊ぼうよ』と言えるNPOならできるはずだ」

「廃校になった小学校の椅子をカフェに置くだけで絵になる。昔の校長室にあったようなソファーを置くだけでレジェンド、ストーリーが生まれる。報徳図書館とその周辺には、それだけの雰囲気と価値がある。どこを切り取っても絵になる風景であることは、非常に大事」

「金次郎カフェに置く本は『金次郎カフェ書籍選定委員会』の了承がないと置けない、などの枷をかける。委員会のメンバーには、大日本報徳社社長である榛村純一掛川前市長であったあり、浜野安宏さんであったり。売り上げの何パーセントは文学を育てるために使う、とするなど、付加価値をどんどんつけていくのも面白い」

「カフェの顔、カフェの正面がどこなのかも考えている。その場所へ行くためのアプローチ、プロローグが大切だから。ネーミングについては、みんなで意見を出し合い、様々なプロセスを経る中で、自然とにじみ出てくる名前がいい。きっと、本質を拾い上げられるはずだ」

I森さんの話を聞きながら感じたのは、「考えることが面白いから、勝手に考え、勝手にしゃべりにきた」というI森さんの姿勢だ。「面白い」という前提だけで、ある意味プロが、カフェ構想のプロセスについて「勝手に」「面白がって」関わり始めてくれたということだから。

「金次Kinjiro book & cafe」構想が一歩一歩前進していくのだとしたら、様々な人が「面白がって」「勝手に」関わっていくそのプロセスをきちんと蓄積していくことが、私の役割なのだとも感じた。もちろんこれは、私が、面白がって、勝手にやっている。


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