なだれ込み研究所の一日

物語作家を目指すもの書きが、ふとしたことから変な事務所で働くことに!
日々なだれ込んでくる人や仕事、モノやコト観察記。

自信過剰と自信喪失

2006-04-30 21:50:56 | 創作日記

今、小説をものすごく書きたいのだが、書き方がわからない。書くことから離れて約半年。どうやって書き出せばいいのか、何をどう書けばいいのか、書きたい気持ちはあふれてくるのに、あまりにつかみどころがなくて途方に暮れている。
それだけ、引き出しにたくさんのものが詰まってきたということだろうか。

ライフスタイルデザインカレッジ「サイクリング」の講師白鳥和也さんは、自転車文学研究室を主宰している。サイクリング関連のノンフィクションを何冊も出版されているが、もともと純文学を書いていらした。
「どう? 最近書いている?」
同じフィクションを書く者として、ときどき聞いて下さるのだが、先日も質問され、私はこう答えた。
「それが書いていないんです。……ていうか、書けないんです。時間的な問題ではなく、フィクションが書けないんです」
「ぼくもそういう時期があったよ。何年も書けずに、あるときふいに書けるから大丈夫」
心強い言葉に背中を後押しされたようだったが、「もうこのまま書けないのではないか」という気持ちと「今度書き出すときには、きっといいものが書ける」という気持ちの間で揺れ動いているのも正直なところ。久しぶりに小説を読むと、やっぱり私は小説が書きたいのだなあと実感するし……。
小説って一体、何だろう。
ずっと問いかけてきた問いを、あらためて考える。

自信過剰と自信喪失の間で揺れ動く不惑の女。
さあ、どうなることやら。

森林感謝祭の留守番

2006-04-29 00:09:23 | ビジネスシーン

今日、浜松市主催の森林感謝祭が行われた。なだれ込み研究所で企画・運営のサポートをしているので、昨日からS藤さんとS木くんは現地入りしている。当日の運営について、「私はどうしましょう?」とS藤さんに聞いたところ、「あなたにアウトドア系の仕事は期待していないから」とあっさり言われ、なので私は留守番である。
確かに、現地に行っても役に立たないことは想像できるのだが、まったく期待されていないというのも心淋しいものである。

さて、森林感謝祭は植林体験や間伐デモンストレーション、森林観察や森林ゲーム・サイクリングを通じて、森林が育むものの豊かさを実感してもらい、森林の大切さを再認識してもらおうというものである。

今年は浜松市の合併に伴って多少内容が変わったが、昨年までは渓流魚の放流や水生生物の観察、カヌーなどが行われたようだ。……これって、掛川ライフスタイルデザインカレッジの「フライフィッシング」や「カヤッキング」の講座といっしょじゃん、と資料を見ながら思った。

ずっと疑問に思ってきたのだが、なぜ、森林の大切さを考えるのにも、自分の生活のあり方を見直すのにも、フライフィッシングやカヤッキング、サイクリングが必要なのだろうか。
その答えが、実際、自分がサイクリングをしたり、自然の中でフライフィッシングをしたりすることで、ほんの少し何かが見えてきたような気がした。
それは、「人は自然の中で生かされているということ」や「人は自然の一部なのだということ」を再認識することだったりするのだが、こうしたことは普段の生活の中ではなかなか感じることができないものだ。
自分が自然や地域に遊ばせてもらっているのだと感じると、何やら妙に自然に対して「ありがたい」という謙虚な気持ちになるもので、自分の暮らす地域の自然も含め、大事にしようとか、では大事にするためにはどうしたらいいかとか、考えるようになる。
森林感謝祭のコンセプトは、きっとそんなことなのだではないだろうかと、実際現場に行ったわけではないのだが、あれこれと考えた。

さて、浜野安宏さんがライフスタイルカレッジのオープニングでお見えになったとき、SBSテレビの「土曜スコープ」に生出演され、こんなことをおっしゃった。

「このカレッジを通じて、生活を楽しむ方法を教えたい。生活を楽しむためには『楽(らく)』をするのではなく、苦しまなくてはいけない。様々なことを考えたり、覚えたり、苦労して技術を習得したり……。けれど、その苦労の先に楽しさがある。フライフィッシングに例えて言うなら、えさで簡単に釣るのではなく、川のことを知り、苦労して毛鉤を作り、一匹の魚をどれだけ面白く釣るか、それがスローライフであり、クリエイティブライフなのである。楽しむための積極性が、生活を変える」

日々、苦しいことの連続だが、自分の生活において、人生において、何が大切かわかれば、「難行道って、けっこう楽しいかも」と不思議と思える。「ものを書く」こと自体、簡単にできてしまったら、きっとつまらないだろう。……もっとも、簡単に書けるようなこと、ありっこないのだが。

「謙虚さ」と「大人の威厳」

2006-04-25 21:36:27 | ビジネスシーン
ライフスタイルデザインカレッジの体験講座で、私はフライフィッシングに、S木くんはサイクリングに参加した。レポートを書けとS藤さんから指示が出て、それぞれにレポートを書く。必要事項をまとめ、感想を添え、S藤さんに渡すと、簡単な修正が入って戻ってきた。「こんな感じで」というのを見せるため、S木くんにも転送する。しばらくして、今度はS藤さんからOKの出たS木くんのレポートが転送されてきた。
負けた、と思った。
決して手を抜いたつもりはなかったのだが、要領よくまとめられた文章と、サイクリングに参加して感動したその気持ちそのものが乗った文章とでは、おのずと熱さが違った。
「慣れ」て、謙虚さを失ってはいけないと肝に銘じる。

さて、そのS木くん。
やらなければならない仕事が山積みになるにしたがって、いろんなことをどんどん吸収していく。ベラベラしゃべるS藤さんと違い、どちらかと言えば寡黙なタイプだが、違和感なくなだれ込み研究所になじんでいる。
「パソコンのキーボードのどこかを触っちゃったらしくて、ローマ字変換がひらがな変換になっちゃったんだけど、どうやって直すの?」
あまりに低レベルな質問なので、S藤さんに聞こえないようこっそり聞くと、
「いや……、ぼくもわからないです」
の答え。二人でもぞもぞやっていると、いつから聞いていたのか、S藤さんが「どれ」と乗り出してきた。
「あれ……、なおらんぞ」
S藤さんも意外とオンチ。
「I村さん、わかります?」
最近、常勤のI村代表に一応聞いてみると、
「ぼくはホッチキス止めしかできないからね」
とあっさり返される。
「そうだ!」
スローライフ掛川のY下事務局長が以前直していたのを思い出し、携帯に「電話ちょうだい」のメールを打つ。なかなか電話が来ないなあと思っているところに、IT関連のF田さんに電話する用事を思い出し、これ幸いと質問をする。問題は、難なく解決された。
いやあ、みなさん、ありがとうございました。

ところで、私がF田さんと電話中にY下事務局長から電話が入り、S木くんがひらがな変換からローマ字変換のやり方を聞いておいてくれた。
「Y下さん、くだらないことで電話して怒ってなかった?」
私が聞くと、
「ええ、ちょっと口調が……」
S木くんがまじめな顔で答える。
「どうしよう~」
私が情けない声を上げると、後ろでI村さんとS藤さんが笑っている。笑われてはじめて、S木くんにからかわれていたことに気がついた。
やられた~。
これからは、大人の威厳を持って接します!

甘さと厳しさの間で

2006-04-24 23:04:08 | ビジネスシーン

O市の観光パンフレットの執筆、編集作業がほぼ終了した。『観光読本』とタイトルにつけたように、読み応えのあるパンフレットに仕上がった。

今回の仕事で、地域に暮らす9名の方に取材をし、記事をまとめた。
「これからのツーリズム」「新しい観光」に必要なのは、「生活観光」を大切にすること、という企画意図に沿っての取材である。
生活観光とは何か。
当初からS藤さんに言われ続けていた言葉であるが、自分の中になかなかストンと落ちてこなかった。それが、実際の取材を通じて、地域の人から直接話を聞くことで「こういうことなのだ」と納得できた。

例えば、一つの観光資源を、ただ「こういうものですよ」と説明されても、魅力的には映らない。自然でも歴史でも文化でも、その地域の人の暮らしの中で「こんなふうに関わっています」「こんなふうに息づいています」というのが見えてはじめて、ぬくもりをもって立ち上がってくる。モノやコトと、人の暮らしが繋がることで、ドラマや物語が生まれ、そのドラマや物語を感じることで、はじめてそのモノやコトは魅力的な観光資源として光を放ち始めるのだ。

毎回、一つ一つの仕事が勉強の連続なのだが、今回も様々なことを学び、様々な発見があった。いかに読者に「このまちに来たい」と思わせるか、その企画意図に沿った表現をすることの難しさ、商品としての魅力を増すための表現の厳しさ、書き手として「こう書きたい」「でも、こう書くべき」の間の葛藤、そんなことを経験した。

私の書いた小説を「毒がない」と評した先生がいたが、今、フィクションでない様々な文章を書くようになって、自分の「甘さ」を痛感する。「甘さ」とは、商品としての品質管理ができていなかったということだ。うまくまとまっただけの、誰も傷つかない差し障りのない小説はつまらないように、ただ自分の書きたいように書くだけではない、「商品」として見る目が必要だった。毒を持つということではなく、私らしい「甘さ(だけど、居心地がいい)」と「厳しさ(商品としての価値)」の両方を持ち合わせるということ。
きっと、どんな文章を書くときでも、この「甘さ」と「厳しさ」の間で揺れ続けるのだろう。葛藤があるのは、きっといいことなのだ。

(画像は、観光資源を撮影している風景。このときにもあれこれ叱られ、何度も撮り直し、でもボツになり……という様々なドラマがあった)

フライフィッシングを通じての予感

2006-04-23 22:02:03 | スローライフ

昨年のスローライフ月間で、フライフィッシングのキャスティングを経験した。そのときは修行僧のように、ただひたすら竿を振る練習(この表現でいいのか不明?)で、講師の小川さんのいうところの「フライフィッシングの気分」はわからなかった。

今日、初めて、実際の水面に向かい、魚を釣ることを経験した。「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」の体験講座である。

冒頭の講義、講師の川野先生の「魚をいかにだますか」という言葉が印象的だった。えさで魚を釣るのではなく、その季節、その時間、その場所にいるであろう水生昆虫に似せた毛鉤で釣るのがフライフィッシングなので、魚のこと、水生昆虫のこと、さらには川のことや自然のことを知らなくては魚は釣れない。まさに、魚との知恵くらべなのである。

小川さんに言えば「まだまだ」と言うかもしれないが、今日の体験で「フライフィッシングの気分」を、ほんの少しだけ感じることができたような気がする。
今回、フライフィッシャーS井さんのアドバイスで、2匹のイワナを釣ることができた。毛鉤に食いついたときのグイッという感覚が、今も手に残っている。
そうした手応えとともに、山の景色を眺めながら、しっとりとした空気感の中、そこに自分がいるだけで、何やら自然にいだかれているような、妙な心地よさを感じた。これが、管理釣り場ではなく実際の川や湖だったら、もっと感じただろし、そこに居させてもらえるだけで幸せ、という感覚になるのではないかなと想像できる。川野先生のおっしゃる「自然との密着度合いが強い」ということなのだろう。

S井さんがこんなことを言った。
「フライフィッシングは、ある意味、とても論理的で技術を要する釣りだけど、理にかなっていなくても、技術がなくても釣れるときがある。例えば、この季節、絶対いない水生昆虫の毛鉤をつけても釣れるときがある。100パーセント理論や技術だけでは語れないところに、フライフィッシングの面白さがある。なぜ釣れるのか、なぜ釣れないのかは、魚に聞いてみなければわからない」

今回の体験講座で、小川さんの言うところの「川の可能性」、さらには浜野安宏さんのいう「自然への作法」を感じることができそうな、予感みたいなものを感じた。そして、それがどういうことなのか自分なりの言葉で表現したくなるだろうなという予感もある。
予感ばかりだが、それはきっと、一つの入り口になる。
何の入り口かといえば、「大いなる自然に生かされている感じ」だったり、「間に合わせでない生活」や「豊かで美しい毎日」、「自分の生活を変えるきっかけ」の入り口だったりするのではないかな。

様々な予感を感じることのできたフライフィッシング。
インドア派からアウトドア派への転向になるのか、はたまたインドア派のままアウトドア派の心を持ち得るのか、これからの自分の変わりようが楽しみである。

(画像はイワナを釣り上げた瞬間です)

粋狂な人々

2006-04-19 01:44:49 | スローライフ

S藤さんが御前崎に行き、S木くんと二人の静かな事務所の前に、突如止まった真っ赤な車。1967年にフランスで救急車として使われていたシトロエンだという。
私はまったくの車オンチで(オンチばかりだ……)、S藤さんの乗っているのもシトロエンなのに、なぜ形が違うのに同じ「シトロエン」という呼び名なのか、そのあたりからしてわからないくらいのオンチで、この車を見たときも、「すっごく派手な、自分だったら恥ずかしくて絶対乗れない、でもミニカーにしたらよく売れるだろうな」というくらいの印象しかなかった。

さて、車から降りてきたのはK造さんと、ヘッドショップNのN村さん。N村さんは「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」のセッション講師の一人である。「間に合わせでない生活はフランス車から学べ!」と題した(今、私が勝手につけた)ワークショップをお願いしている。

「N村さん、やたらと派手な車に乗っていますねえ」
私が言うと、N村さんは即座に首を横に振った。
「いえいえ、色が派手で形が変わっているから、ちゃらちゃらしているとか、趣味や道楽に見られるけど、この車ほど機能的な車はないんです」
「え? そうなんですか?」
「はい、この車は道具に徹した車なんです。働く車の極みです。大きさはカローラと変わらないのに、運転席の後ろのスペースは人が立つことができるし、荷物だってものすごく入るんです。値段だって軽を買うのと変わらないし、だからぼくは、特別な車に乗っているという意識はないんですよ」
寡黙だと思っていたN村さんがベラベラしゃべる。

聞けば、そもそも訪問散髪をするために買ったという。
「出張して、そのお宅で髪を切ったこともありましたけど、片付けが大変なんです。車の中でカットすれば、掃除もラクだし、この車なら車いすのままでもラクに入ることができますからね」
なかなか床屋さんに出かけられないお年寄りために考えた出張散髪。なのに、床面積が9ヘクタール以上なければ保健所の営業許可が下りないとかで、今のところ、出張サービスが行えていないのだという。
「これからの時代は、こういうサービスが必要だと思うし、小型だけど容量が大きいこの車ならぴったりだと思ったんですけどね……。中で散髪はできるし、山奥の細い道だって入れるし、一般の家の駐車場にも楽々と停めることができる。こんなに機能的な車はないんです」

1960年代の車ということで、車には様々な変わったものが付いていた。K造さんがあれこれと質問すると、N村さんは「よくぞ聞いてくれました」とばかり、さらにベラベラ解説をしてくれる。それが一つ一つ、いちいちもっともで、面白いのだ。
「今の話を聞かずに、N村さんがこの車に乗っているとことを見たら、『中村さんって、目立ちたがり屋で、すっごく派手』って思っていたと思います。でも、話を聞いて、このシトロエンのすごさがわかりました。なるほど、すっごく機能的なんですね」
まったくの素人の私が感心していると、フランス車好きのK桐さんとI村代表がやってきた。
「ハンドルは重いし、エアコンはついてないし、今の車に乗り慣れている人が乗れば、まったくの粋狂車、変態車のきわみですよ」
とK桐さんが言えば、
「昔はみんなこういう重いハンドルだったんだよね」
とI村代表がしみじみ言い、
「まじめな車なんですよ。理にかなっているんです」
とN村さんが愛情あふれるまなざしでシトロエンを見つめる。
まったくもって、粋狂な人達である。

「N村さん。私をこの車に乗っけて一周走って下さい!」
私も粋狂の仲間入り?

ということで、乗せてもらいました。
いやあ、楽しかった!
エンジンがゴーゴー大きな音を出すし、ウインカーはカチカチッと懐かしく妙なテンポの音を出すし、ギアをはじめ、目に入るすべての部品(?)が懐かしく、かわいらしい形をしている。そのくせ、座席は妙に座り心地がよく、まるで、ちんちん電車のような、遊園地に行ったときのような、何が何だかわからないけれど、乗っているだけで「楽しい気分!」になる車なのである。
一周して戻ってきたときの私の顔は、きっとものすごく嬉しそうな顔をしていたに違いない。

N村さんを連れてきたK造さんは、いつの間にやら消えていた。「これは絶対面白い講座になるぞ!」という「予感」という置きみやげを残して――。
ベーシックプログラムの1月のセッションが、楽しみです!


「難行道」まっただ中の幸せ

2006-04-17 20:49:05 | スローライフ

4月15日(土)、掛川ライフスタイルデザインカレッジの「オープニング&オリエンテーション」が行われた。どのくらいのお客様が見えるか未知数だったが、受講者、受講希望者、講師、スタッフなど合わせて総勢80名の盛大なオープニングとなった。

続々とお客様が見える中、たくさんの方に声をかけていただいた。NPOスローライフと関わって1年半。最初は、私の家を設計してくれたT橋さんしか知らなかったのが、今はこんなにもたくさんの人達とつながっている。そして、そのつながりに比例するかのように、生活が楽しく豊かになった。何が何だかわからず、日々、様々な人やモノやコトがなだれ込んでくる渦の中心に放り込まれ、最初は途方に暮れたが、今はそのありがたさがわかる。

浜野安宏さんとの出会いも、ここにいたからこそだ。
S藤さんが浜野さんに出会ったのが20年前なら、私がS藤さんを通じてその著作に出会ったのは、たった2年前。
「とにかくこの本を読んでみなよ」
とすすめられるままに何冊も読み、その間、なだれ込み研究所で働くことになった。何をしている会社なのか、働いていてもその実体がつかめなかったのが、浜野さんの著作を読んでいるうちに、
「S藤さんのしたいことは、こういうことなのだ」
と、あるとき胸にすとんと落ちた。S藤さんの言わんとすることが、浜野さんの言葉を通じてわかった。

浜野さんの言葉は、明確で的確で心があり哲学がある。言い換えれば、ビジョンのあるコンセプトが志ある言葉で語られている。しかもそれが、心に、そして体にきちんと届く言葉で語られるのだ。
オープニングでのスピーチも、午後のシンポジウムでの発言も、そして大手門前から生中継のたった5分の言葉にも、ビジョンがあり哲学があった。しかもそれを「楽々と」「楽しそうに」語ってしまうところがすごい。

浜野さんのスピーチの中に、こんな言葉があった。
「楽(らく)をしないで、楽(たの)しめ」
「易行道でなく難行道を行け」

浜野さんブログから抜粋をさせていただきます。

難行道を行け。決して易行道を選ばない。
安易な道は歩きやすいが、楽しくない。
ラクな方ばかり探さないこと、難しくても、心から感動でき、楽しめる人生を選ぶことが大切です。そうしたら、仕事もどんどん面白くなります。フツーの主婦やビジネスマンのつまらなさはラクばかり探すことです。決してラクにはなれないのだけれどね。

そして、浜野さんの言葉はこう続きます。

会社に悪い、両親に悪い、妻に悪い、夫に悪い「~に悪い」は情熱や感動を封じ込めてしまう。正直に自分の人生を生きるべきです。

情熱や感動を封じ込めず、事情という枷にとらわれず、苦しくても自分のすすみたい道の先にしか楽しさはないのだと、浜野さんは教えてくれた。
日々の仕事の大変さも、こうした出会いがあれば頑張れる。「楽しい」とは、「幸せ」とは、そういうことなのだと実感した2日間だった。

7月、そして来年2月、ベーシックプログラムの講師として再びお会いできる。
皆さん、どうぞ「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」を受講して、この幸せを味わって下さい。まだまだ、受講者募集中です。

2日間の自分なりの総括が、ラブレターのようになってしまった……。

浜野さん来掛!

2006-04-14 01:03:49 | スローライフ

ライフスタイルプロデューサーの浜野安宏さんがお見えになった。明日の「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」でゲストスピーチをしていただくのだが、今日は『MY LOHAS』という雑誌に記事を書くための取材である。
取材先のキウイフルーツカントリーJapanの平野園長とともに、駅にお迎えに行き、取材そのものにも同行させてもらった。

浜野さんの取材は、私が取材に行くときのようにメモを取りまくるわけでも、録音するわけでもなく、ただその場の雰囲気や空気感を楽しんでいるようだった。まったく取材らしくなく、「浜野さん、取材忘れてないかな」と私が心配に思うほどだった。それでも、浜野さんの著作やブログで拝見するような、的確で無駄がなく心があり哲学がある文章に出来上がるのだろう。今からどんな記事になるのか楽しみである。

ここで、キウイフルーツでの浜野さんのエピソードをいくつかご紹介しよう。
・浜野さんはカラスや猫の鳴き声がめちゃめちゃうまい。浜野さんの声に、クジャクや犬やにわとりや羊が「キキー、ワン、コケーッ、メェ~」と反応した。
・浜野さんはキウイフルーツおなじみ「ターザンロープ」を平然とした顔でやってのけた。私が「ひゃー!」と大声を出しまくると、「あなたは大きな声が出るね」と褒めて(?)くださった。
・浜野さんはキウイの中でも「紅鮮(こうせん)」がお気に入り。キウイワインを真っ昼間からゴクゴク飲んでいる私に、「あなたはなかなか飲めるね」と褒めて(?)くださった。

さて、夕方からは、NPO主催のサイクルイベントのスタッフと合流しての懇親会。様々な人が入り乱れての総なだれ込み。
そこでの印象な言葉の数々。
・掛川は田園風景が美しい。なぜ美しいのかを考えて、そこをもっと美しくするための努力をしなければいけない。
・掛川のまちのほどほどさがいい。雨だとその良さがよけいにわかる。
・表参道ヒルズの話。建築家も事業家も都市に存在させてもらっていることを考え、良いストリートをつくるための作法をわきまえなければいけない。スケールは違うが、掛川のまちなかでも同じことがいえることの話がでた。
・易行道と難行道の話。早くラクになることを考えたり、「○○に悪い」と事情を優先させていると情熱や感情を封じ込めてしまう。
これは浜野さんのブログにあった言葉でもあり、最近、なだれ込み研究所でブームになっている言葉である。ラクな方へ行こうとすると、
「K住さん、難行道をいきないよ(いきなさいよ)」という具合に言われるのである。その先にしか楽しさはないのだと。

さて、20年来のあこがれの人である浜野さんを前に、S藤さんは普段のベラベラ病がうそのように、まったく無口なモジモジ状態であったことを、つけ加えておく。


いよいよ、はじまるぞ~!

2006-04-13 20:05:00 | スローライフ

「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」の「オープニング&オリエンテーション」がいよいよ明後日に迫ってきた。朝から資料を出力し、I村代表にホッチキス止めをお願いする。
今回のカレッジでは、講師の先生方に「○○が生活を変える」と題して講演をお願いするのだが、ホッチキスのカチカチ回数500回を越えたI村代表から、
「『ホッチキス止めが生活を変える!』という講演でもしようかな」
とからかわれる。
そこへ、NPOスローライフアドバイザーのS野さんがふらりとやってきた。
「代表にそんなことやらせちゃだめじゃん」
「ほかにもコピーとりとか、留守番とか、してもらっちゃいました」
「あららー」
ここは自立したNPOを目指すための踏ん張りどころ。メンバー総力を上げての仕事ぶりなのである。

午後からは、自転車系スタッフが続々とやってくる。みんな体が大きいから、なだれ込み研究所が急に狭く感じる。明日、実施される「掛川を巡るガイドサイクリング&サイクルトレイン」の最終の打ち合わせなのだ。
そんなところへ、カレッジチラシの増刷をお願いしたT堂の社長さんが納品にやってきた。そして次は、F田さんご夫妻。カレッジの専用ブログについて提案を持ってくれた。そして次は、市のNPO関連の担当者の方が新任のあいさつに来てくれた。
さらに電話が鳴り、新聞社の方がオープニングの件で問い合わせ。オープニングに出たいというお客様からも、会場であるキウイフルーツまでの行き方を知りたいと電話が入る。S木くんがバス路線と時刻表を調べてくれて対応した。

「何が何だかわからん状態」のだれ込み研究所。お茶を出すひまもなく、ゼーゼーしているところをしっかりお客様に見られてしまった。舞台裏どころか、表も裏も曼荼羅状態。皆さん、失礼しました。

そんなこんなで、明後日4月15日(土)、下記の通り「オープニング&オリエンテーション」を行います。申し込みをされた方も、申し込みを迷っている方も、どんなプログラムか知りたい方も、なだれ込み研究所の面々に会いたい方も、是非、ご参加下さい。
面白いこと間違いなし!

掛川ライフスタイルデザインカレッジ
「オープニング&オリエンテーション」

■日時 平成18年4月15日(土) 10:30~11:30

■会場 キウイフルーツカントリーJapan
     掛川市上内田2040 TEL 0537-22-6543  
■内容 カレッジ開校オープニングセレモニー
     ・参加要領、各プログラムの詳細説明
     ・講師、運営スタッフ、事務局スタッフの紹介
     ・ゲストスピーチ
       浜野安宏氏
        ライフスタイルプロデューサー
        浜野総合研究所所長
     ・キウイワインで乾杯
■参加費 無料(当日、飛び込み参加OKです!)

画像は、昨年、浜野さんがお見えになったときの、キウイフルーツカントリーJapanでの歓談の様子。
皆さん、お誘い合わせの上、是否、お越し下さい。

うまさ120%のメシ

2006-04-10 00:48:40 | ビジネスシーン
午後から、凄まじいなだれ込み状態だった。
まずスタートは、高知帰りのK田さん。
彼女は建築家を目指すための学校の入学式を、昨日終えたばかり。学生に戻ったK田さんに、さっそく「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」の詳細案内の校正をお願いする。

そんなところへIT関連のF田さんが。K田さんとはブロガー同士で、バーチャルでは面識(文識?)があったのだが、リアルでの初対面となった。
次はNPOスローライフY本副代表。そして、T橋副代表も。I村代表もつめていて、なだれ込み研究所はNPO執行部の揃い踏みとなった。
S新聞のK林さんがやってきて、K田さん、T橋さんと共に出かけていく。待ち合わせ場所としても機能するなだれ込み研究所である。

その後も、保険サイクリストのO澤さん、ガスの話をしていればタツミガスのT居さんと、続々とやってくる。

しかし、今日は、突然静岡からなだれ込んできたアンコメ(安東米店)の長坂さんの話につきる。
長坂さんは「掛川ライフスタイルデザインカレッジ」セッションの講師であり、塩の道を走ったサイクリストであり、S藤さん曰く、「静岡県内で一番トッポい米屋」なのだそうだ。

雑談しながら、セッションの方向性と日程、内容まで決まってしまった。
長坂講師の話は面白かった。
「炊飯器で炊くメシは、確かに常時90%のうまさで安定している。それに比べて、土鍋で炊くメシは、生煮えで20%のうまさのときもあれば、お焦げで30%のうまさのときもある。しかし、120%のうまさが出るのは鍋で自分で炊くときだけだ」
さらに、このセリフ。
「自分の家にある道具で『こんなうまいメシが炊けるのか!』とわかるのがいい。米がこんなにうまいものかと驚くよ、きっと」
思わず、
「120%のうまいメシが食いたいです!」
とこぶしを握りしめ、言ってしまった。

生煮えのごはんあり、お焦げのごはんあり、そして、うまさ120パーセントのごはんありのセッション。田ぼでの解説つき。今から楽しみだなあ~。
予定は9月。
皆さんもどうぞお楽しみに!

安東米店の「アンコメ通信」はこちら。
  ↓
http://www.tokai.or.jp/ankome/