ぽぉぽぉたんのお部屋

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「すべてうまくいきますように」

2023-02-04 | 映画のお話
「すべてうまくいきますように」って
安楽死が?・・・と思った。

フランソワ・オゾン監督
ソフィー・マルソー主演作というのが何かと話題のようだが
予告編でシャーロット・ランプリングを見かけたのだ。
他の女優さんとは明らかに違うオーラに圧倒され 
絶対見なきゃと駆け付けたわたくし。


脳卒中で倒れた85歳の父親の まあ わがままなこと!!
身体の自由がきかなくなってしまい
長女エマニュエルに人生を終わらせるのを手伝ってほしいと頼むのだが

けれど
子供時代の自分や父親や母親の姿や記憶が交差して

愛や憎しみや哀しみのごちゃまぜな家族たちに
個人主義だと思っていたフランス人が
こんなにもべたべたした家族で驚いてしまった
日本人はこうはいかない

このドタバタ劇はなんなのだろう? と思ったのだ。

以前観た安楽死の映画の最期は深く重く淋しかった。
助からない病を知り、自分が動けるうちにとすべてを決め実行した中年女性
薬を飲み終えるまでの心模様とまわりの人々の葛藤

だが、こちらは複雑な人間模様に辟易させられるほど 
にぎやかで 愛憎たくましく、めくるめく展開にふりまわされそうになる。

だが、時々起こる大きな音に飛び上がりそうになると
現実に呼び戻されるのだ。

ユーモアいっぱいのドタバタの果てに、どんでん返しになりそうでならなかった。
愛しているからこそ、苦しみながらもこんなにも父親に尽くすのだろうか・・
離れているようで本当はこんなに近い家族たちに
父親は望み通り自分の人生を全うした。

弁護士や手続きやそれ相当のお金もかかり

裕福すぎる父親がふと漏らした
「貧しい人はどうするのだろうか」ということばに
唖然としてしまったが・・・
ブラックユーモアなのだろう、きっと



原作は「Tout s'est bien passe」
シャーロット・ランプリングが出ていた「まぼろし」「スイミングプール」「17歳」
などで脚本を手掛けた作家エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説だという。
彼女は2017年に亡くなっている。

ジャンリュック・ゴダールも2022年9月 91歳スイスで安楽死で亡くなっている。

もしかしたら、ゴダールがこの作品を作っていたかもしれない




















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