「目にとまって」

息子が支店で行われるいつもの月初めの会議には
忙しくて行けないからと電話をよこした。

数日して新聞を眺めていたら
小坂の方でイベントがあり、新しい道の駅なども紹介されている。
「ああこれでねぇ・・」と思ってそのままにしていた。

それからまた数日して
連れ合いにも息子が泊りに来ない理由を
話そうと片づけた新聞を引っ張り出してきて記事を探した。

これこれっ！と記事を見つけて
ふと下を見ると訃報広告がいくつか載っていた。

家族にカタカナ名の名前が載っていたのが
つい目にとまったのだろう
あっ、国際結婚をなさったんだっけ・・・
弟さんの名前も間違いない。

これって？！やっぱりという思いでいっぱいになった。

彼女は確か同い年だったはず
病と闘って天に召されたとある。

ママ友としてランチをしたり子どものパーティだったり
プールや幼稚園の催しでご一緒した思い出がよみがえる。

優しくて清楚なおもざしが印象的な美しい人だった。
おしゃれな彼女だけのファッションが
あかぬけてぬきんでいてとても似合っていた。

ご主人とはもともと中学校の同級生で
教会で出会ったのだと聞いたこと・・・

あの頃の若さや小さな子どもたちとの生活や
ママ友たちとのかかわりが次々と浮かんでくる

どうしてあんなまっすぐきれいな目線で
しっかり見つめることのできる人を
神様は召されたのだろうかと
その晩はしばらく寝付かれなかった