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おもてな詩 ⑫ 一時(いっとき)

2014年11月14日 | おもてな詩

日頃気づくことはほとんどない
またいで通り過ぎている

振り返ると
ちいさな隙間には
いつものように小川が流れていて
水音も かすかな水の匂いも
波打っている

例えば 今日の ここでの この一歩の踏み出しにも
多くのものが流れ匂い立ち上っているということ
しみじみと思い沈み 考え巡らせる
そんな日差しを浴びた一時(いっとき)もある

しずかな一時
急に冷たい風が吹き寄せ
あったかい日差しに生い立つ雑草を
機械でなぎ倒すように踏みしだき続けたなら
とっても窮屈なことになる
歩いていると痛い 靴が 歩きが 気に奇に忌に飢に
なってしまう

今日も 今 ここを 通り過ぎる
一歩に気づかれぬほどのあそびがないと
こころは固くなり身構えてしまっている


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