メモ2020.3.23 ―「中国秘境 謎の民『哀歌 山の民、山の神』」(NHKBS 2019年12月28日)を観て
まず番組のホームページより
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舞台は四川省と甘粛省の境に広がる美しい山々に囲まれた秘境の里。ベマ族と呼ばれる謎めいた人々が山の神をあがめ暮らす。赤や黄色の色鮮やかな民族衣装、頭には鳥の羽の刺さった不思議な帽子!巨大な木の仮面をかぶり、3千年前から行われていたという鬼払いの儀式を行う。実はベマ族、古代には中国統一を目指した強大な民族であった。俳優の満島真之介さんが美しい村を訪ね、その暮らしに密着!悲劇の民族の歴史を見つめていく。
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録画していた「中国秘境 謎の民『哀歌 山の民、山の神』」(NHKBS 2019年12月28日)を先日、やっと観た。その中でベマ族の人々が歌う歌が字幕入りで紹介されていた。気になっていた。それをやっと書き留めた。
美しい山河
我らはお借りする
人生は来世への旅路
草木の命と同じで儚い
美しい山河は
我らのものにあらず
我らはどこから来て
どこへ向かうのか
悲しい世を生きてきた
万物は我らのものにあらず
我らはこの世の客人
いつの日かここを去る
はじまりの場所にかえるだけ
自然の猛威や戦乱の「悲しい世」も経てきたのだろう。まだ人間力が大いなる自然の力には遠く及ばない時代の自然な謙虚さが滲みでている歌だ。災害を含めた自然との格闘を経てきた現在では、その謙虚さは自然さとしてはずいぶん薄れてきたと思う。つまり、人間力に少し慢心している節があるけど、歌われたこの世界での人間の有り様は今なお普遍だと思う。