大川原有重 春夏秋冬

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われら消費者には福島産生鮮食品への心理的抵抗があるのはなぜか

2013-09-29 06:54:04 | 原子力関係
新ベンチャー革命2013年9月25日 No.801

タイトル:福島県農水業関係者がいくら安全宣言しても、われら消費者には福島産生鮮食品への心理的抵抗があるのはなぜか

1.驚愕:東電福島事故原発沖での漁船操業が開始される

 2013年9月25日、東電福島事故原発沖合にて、相馬双葉漁連は試験操業を開始したそうです(注1)。

 なぜ、試験操業が開始されたかというと、福島県の調査で試験海域の海水や魚の安全性が確認されたからというものです。

 このニュースに筆者は驚愕しています。何が何でも漁業を再開したいという関係者のあせりを感じます。日本政府も補償金支払いをケチりたいのか、福島漁業関係者の勢いに押されて、あっさり試験操業を認めたようです、到底、信じられません!

 われら日本国民の認識では、東電福島事故原発の汚染水排出問題は悪化すれども、まったく解決してはいません!

2.われら日本国民は福島漁連の強引さにどう対処すべきか

 3.11原発事故以来、放射能汚染に関して日本は前人未到の領域に突入しています。放射性物質を取り込んだ魚介や野菜や果物をわれら国民が食したらどうなるのか、実のところ、誰もわかっていないのではないでしょうか。

 上記、福島県の調査はあくまでサンプリング調査であって、サンプリング調査がシロだったら、すべてがシロと断定することは決してできません。

 試験操業海域から採取した海水から放射能が検出されなかったからと言って、その海域すべてに放射能がないとは断定できません。

 東電福島原発3号機の爆発時、現場近傍の太平洋上にも放射性物質が降り注いだわけです。それは今も、決して消えず、どこかに存在しています。

 放射能汚染の専門家は、福島県の漁業関係者に、放射能汚染に関する正しい知識を説明すべきです。

放射能汚染の専門家とは決して言えない福島漁業関係者が自分たちの獲った魚を抜き打ち検査して放射能が基準値以下だから安全だといくら主張しても、申し訳ありませんが、われら消費者は到底、それを信用することはできません、なぜなら、水産物の放射能汚染に関して、抜き打ち検査の結果は全体の実態を代表していると証明されていないからです。

3.東電福島原発事故による水産物の放射能汚染の実態究明はできていない

 日本の水産物を管理する水産庁は東電福島原発事故による水産物の放射能汚染の実態を緊急調査しています(注2)。このレポートによれば、東電福島原発事故由来と思われる水産物の放射能汚染の証拠が発見されています。しかしながら、現段階では水産物の放射能汚染メカニズムは解明されたとは到底、言えません。

 要するに、サンプリング調査で安全が確認された海域でとれた水産物の中に、汚染された個体が紛れ込む可能性を絶対に否定できないのです。

 3.11原発事故以降、ホットスポットの存在が各方面から指摘されていますが、地面や海底に降り注いだ放射性物質は均一に分布せず、窪みや低地に偏って堆積する性質をもっているようです。もしそうなら、放射性物質が降り注いだ海域の水産物の汚染は均一ではなく、大きくばらつくのではないでしょうか。

 もしそうなら、放射能汚染に関して、サンプリング調査だけでは決して安全性の証明はできないと言えます。

4.首都圏で売られる福島産の生鮮食品にどのように向き合えばよいか

 首都圏のスーパーの生鮮食品売り場には福島産があふれているようです。福島の生産者も、それを監督する福島県も、検査で安全性が確認されていると主張しています。

 にもかかわらず、われら消費者は福島産生鮮食品を買うことに心理的抵抗があることは否めません、なぜでしょうか。

 われら消費者は生産者サイドの実施する検査結果をウソだとまでは思っていませんが、いくら安全と主張されても、素直に受け入れられません、なぜでしょうか。

 それは、われわれ消費者は放射能の性質をある程度、知ったからです。放射性物質は煮ても焼いても決して、分解されず、その放射性もその物質の半減期に応じて確実に残留します。この性質を知ると、検査にパスした食品であっても、放射性物質がどこかに潜むにちがいないと考えざるを得ないのです。

 ところで、この7月に行われた参院選にて、福島県民は自民党の森雅子氏を当選させています(注3)。この森氏は原発推進に積極的な安倍内閣の閣僚です。

 3.11原発事故の後も、相変わらず原発推進の安倍自民党を大勝させる福島県民の原発認識や放射能認識が筆者には今一、理解できません。

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