大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

音をたてないホロコースト ーアメリカ“ハンフォード核施設”ー

2011-07-20 13:00:00 | 原子力関係
マクドナルドやケンタッキーフライドチキンのポテトはハンフォード核施設の周辺で栽培されたものだそうです。日本はアメリカの良き友達、イエローモンキーです。

アメリカ“ハンフォード核施設”より以下引用



最近、ハンフォード付近の住民にたいし、そのすべてが医療記録により証明されている広範な疾病にかんする健康調査がおこなわれました。その結果、乳ガンと肺ガンの発生率が3倍、甲状腺と白血病が10倍に増加していることが判りました。「ハンフォード死の一マイル(the Hanford Death Mile)」と呼ばれる地域では、ここに暮らす世帯の100%で、ガン、心臓疾患、先天性異常のいずれかが見られました。私が450人のハンフォード風下地区住民におこなった健康調査では、回答したうちの40%の人に、遺伝上の障害をもつ子どもがいました。全国的には、1945年から1965年のあいだ、低体重児の出生率が40%増加しています。
(中略)
政府文書によれば、ハンフォードで放射性同位体が放出されたのは、放射線戦争の潜在的影響力を評定するためであり、なかには、地元住民にたいする破壊力と影響を見るためだったと考える人もいます。カーティス・ルメイ将軍が率いた放射線戦争実験秘密計画は、供給用の水と牛乳を汚染する目的で、放射性分裂物質を放出できるもので、ハンフォードにおいて1954年までおこなわれました。ワシントンの住民の多くは、1949年の実験が、この放射線戦争計画の一環であったと考えています。ぞっとするのは、現在の環境法のもとでは、おなじ秘密実験がいまでも可能なことです。
(中略)
ホイットマン大学時代の友人には、手のない子どもが生れました。いったいあと何人このような子どもが生れなくてはならないのでしょう。ハンフォード付近で育ったという、スポーカンからきた母親の11歳になる目が細長く切れていた娘のような子があと何人生れなくてはならないのでしょう。忌まわしいハンフォード死の一マイルで生れた目、頭、おしり、指のない子どもがあと何人生れなくてならないのでしょう。父の秘書を務めた女性の5歳の娘は、白血病により脚を切断しなくてはなりませんでした。あと何人の小さい子どもたちがこのような苦しみを受けなくてはならないのでしょう。
(中略)
放射線で一度傷ついたDNAがもたらす遺伝子的影響の深刻さがハンフォードでは見てとれる。特に多発した流産、死産、奇形児などは旧ソ連の核実験場セミパラチンスク、中国の核実験場ロプノールの悲劇と共通する。また、こうした悲劇が意図的に行われた“人体実験”であったという点においても共通する。核兵器使用の真の狙いが爆発による攻撃目標の破壊はもとより、被曝、特に内部被曝による子孫を含めた攻撃対象民族の“根絶やし”にあることは明らかである。その核兵器保有大国が目くらましのプロパガンダとして推進した“核の平和利用”ほど空々しいものはない。原発を含め“核”ほど命の対極に位置するものはないだろう。 『音をたてないホロコースト』、それこそ“核”の本質である。

 蛇足になるが、ハンフォードの悲劇は対岸の火事ではない。風下地区はアメリカ有数の穀倉地帯である。ここで生産される作物のほとんどが輸出されている。りんご、じゃがいも、小麦、コーン、牧草、蕎麦麦などで、その大部分を買っているのはファーストフード産業と日本の商社である。日本はアメリカにとってまさに良き“トモダチ”なのである。

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