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New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

愛知常滑・樂游館

2010-12-04 23:14:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 ホテルの人に道を教えてもらったから、帰りはあのクネクネ道を迂回できるな、と思っていたら、とんでもない、来たときより時間がかかってしまい、なかなか野迫川村を抜けられない。随分と山道を走ったはずなのに、「右・野迫川村」なんて標識が見えて、ガックリ。この村は人口が600人もいないのにやたらと広い。

 朝8時に出発したのに、愛知県・常滑に着いたら午後2時になっていた。

 今日の会場はデザイナーの岡さんが古い日本家屋を利用し、面白いグッズを展示販売したり展示会やイベントを開催したり喫茶室にもなっている「樂游館」(らくゆうかん)。

 到着早々、木製サンダルを購入。これは良い、ツアー中のホテルで気楽に履ける。足のサイズに合わせ、鼻緒も色々のデザインの中から自分で選べる下駄(底にはゴムが附いているのでコンクリートの歩道でもうるさくない、名案)も好評との事。しかも実に適正価格。

 演奏は2階の広間、皆さんに畳に座って聴いてもらう。車で1時間以上かかる遠方からのジャズ好きの方、ジャズ初心者の方・・・岡さんの顔の広さが伺える、幅広い層の大勢の人で満員となる。「和」の空間での夕暮れのジャズが大変好評であった。

 演奏前と打ち上げの食事は岡さんの息子さんの優しく美味しい料理を味わった。皆さんも、耳と味覚を楽しまれたようで嬉しい。


玄関にて岡さんと


これがオーダーメイドができる下駄の数々


庭にあるお茶室


松をかたどった2階の手すり


樂游館が元は足袋のマツヤの客用別邸だったことを伺わせる品々




客席の様子



野迫川村・ホテルのせ川

2010-12-03 00:01:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 いよいよ奈良の秘境・野迫川へ向かう。
 
 最初の2時間は普通の国道だったので「各地の秘境を知っている我々にとっては、楽勝だね」と思っていたら、突然人家が絶えて、そびえる杉を眼下に眺める山頂へのクネクネ道を走り、峠を越したかと思えば、また上りで、という具合でなかなか到着できない。

 その上雨が降り始め風も出てきて、遂には雨はあられにまでなってきた。だんだん皆、無口になる。若い福森康は黙って運転をしているが、さぞ不安だったのではと思う。

 「野迫川村」という表示は出てきたので「もうすぐだ!」と思ってからが長い。この村は案外と大きいようだ。最後の60kmに2時間かかってやっと目的地に到着。

 会場の「ホテル・のせ川」には主催の「結の森倶楽部」の方々が準備をして待っていてくれた。奈良テレビの取材班も到着している。

 「結の森倶楽部」は、村の人たちが地域おこしとして、環境や文化に取り組んで行こうと立ち上げた団体で、現在NPO法人として申請中。今回の我々のコンサートがその活動の最初のイベントとなった。そのような場面で我々の演奏が活用されるのはうれしい。

 「奈良の秘境にニューヨークのジャズピアニストが訪れて演奏」ということにディレクターが非常に興味を示してくれて、さらに「結の森倶楽部」の立ち上げとも重なったので、奈良テレビの取材が入ることになったわけである。

 人口600人弱のこの地域に70名の方々が会場を埋めてくれた。きっとジャズに馴染みも薄く、生演奏も初めてのお客様ばかりで静かな客席なのでは…?と予想していたが、ジャズ通やジャズは知らないがノリノリで楽しんでくださる方もいて、元気の良い掛け声や声援が飛び交った。

 演奏後に入った温泉の柔らかい水質が身体に心地良かった。

 打ち上げではイノシシの肉の鍋(脂身が大変に美味)や薫り高いマツタケのおにぎり。外に出ると夜空には沢山の星々、飛び交う蛍が美しいという7月にも訪れたい山里である。

 「結の森倶楽部」の皆さんの今後の活躍に期待して、次は暖かい季節に訪れるのを楽しみにしよう。





久しぶりにエレピも登場させました


一杯の会場


初体験、しし肉の脂。これがさっぱりしておいしい。


マツタケおにぎり。こんなに香りのあるマツタケは初めてである。


結の森倶楽部の皆さんと打ち上げ


ホテルのせ川入り口にて


ホテル向かいの神社


静岡県藤枝・ローズティファニー

2010-12-01 23:48:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 藤枝への途中、富士山がきれいに見える。休憩所のスターバックスでアメリカには無い「ほうじ茶ラテ」を飲む。3時半にホテルチェックイン後、会場へ向かう。

 「ローズ・ティファニー」はその名の通り、部屋中に薔薇の花がアレンジされたサロンであった。各種の薔薇のデザインが美しい素敵な陶器のカップで飲み物を頂く。

 ローズティファニーのご主人、曽根さんが頑張って声をかけてくれたのと、ゲストのマリテスさんのファンも集まって、満員の客席。中には私のニューヨークでの知り合いで、今は日本中をキャンピングカーで旅している山本さんと、そのパートナーで、私のCD「2&3」のジャケット画を書いてくれたピピさんのお二人、静岡県内での演奏には毎回、友人を連れていらしてくださる米澤さんらの姿も見える。

 後半は歌手のマリテスさんが加わって、クリスマス・ソングからカーペンターズまで幅広い曲を唄ってくれた。実にスムーズで軽快な歌声、私の即興のアレンジに気持ち良く合わせられる、のは16歳からプロとして唄っている蓄積の重さだろう。

 マリテスさんのご主人と、マネージャーの知り合いから、美味しいお茶を頂く。緑茶好きの私だから、とても嬉しい。

 マリテスさんのご主人は日本人でお医者さんだが、趣味が読書と落語というので私と話が弾む。素敵なお二人であった。




みごとな富士山


ローズ・ティファニーの前で、マリテスとマスターと






マスターの奥様、マリテスのご主人、手伝ってくださったスタッフも加わって記念撮影


銀座・SwingCity

2010-11-29 23:44:00 | 2010年オータム~クリスマスツアー
 銀座「Swing City」毎回楽しみなジャズの老舗での演奏、今回は歌のマリア・エヴァさんがゲスト。

 「目に頼らず、耳で聞け」という私の方針で、一切、彼女の楽譜を使わずに演奏。いつもと勝手が違ったと思うのだが、さすがベテランのマリアさん、こちらの勝手なアレンジにも動揺することなく、歌い上げる。

 それにしても銀座通りにはニューヨークの五番街のブランド店が揃っていて、「あっ、そこの角を曲がればタイムス・スクエア」なんて錯覚に陥る。