New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

ライオネル・ハンプトン・ジャズフェスティバル

2010-02-27 19:33:00 | New York
 朝のシアトルは暖かく、空気も清々しい。ホテルから近いので空港まで歩く。すぐに着いてチェクインも機械だからスムーズ。同じくシアトル泊だったトロンボーンの2人と合流して目的地、プルマン空港まで45分。11時のリハーサルに間に合った。

 ハンプの曲とフェスティバルの音楽監督、ジョン・クレイトンの編曲が数曲。1時終了、お昼ごはんのランチボックスが届いていないので、皆でホテルに戻る。主催者のおごりなので好きなものを思い切りたくさん注文する。

 夜のコンサートまで周囲を散策。ホテルの隣のスーパーの値段はNYの2/3だ。肉やビールがとても安い、がここで買ってNYまで持ち帰るわけにもいかないのが心残りだ。

 演奏はビッグバンドにゲストが加わった。サックスのスコット・ハミルトン氏とは久しぶりに会う。どうしているのかな?と思っていたのだが、今はイタリアのトスカニーに住んでいるという。だから最近NYで顔を会わせなかったのだ。

 「Hamp's Boogie」と「Flying Home」でコンサートはグルーヴィに終了。3千人の聴衆は満足げであった。


スコット・ハミルトン氏と

ライオネル・ハンプトン・ジャズ・フェスティバル

2010-02-26 22:10:00 | New York
 毎年恒例のジャズ・フェスの時期がまたやって来た。これで15年目の参加になる。ジャズミュージシャンの名前が冠されたジャズ・フェスはここだけだろうから、ライオネル・ハンプトンの偉大さがつくづく判る。

 しかし、なぜ1年で最も寒いこの時期にジャズ・フェスをやるのかが未だに判らない。近隣のワシントン州やアイダホ州、カナダなどから何千人ものお客さんが来るが、それでもこの寒い時期に、というのが謎である。大雪の影響で数年前はソルト・レーク・シティで、昨年はシアトルで足止めとなり慌ててホテルを探すはめとなった。

 そして出発の朝、ニューヨークは前日からの記録的な大雪である。ニュージャージ州ニューアーク空港からシアトル行きの飛行機は、午前7時発から午後4時発に変更された。バンドの仲間がメールしていてくれなかったら、危うく朝5時に家を出るところであった。

 慌ててシアトルから目的地アイダホ州プルマンまでの便も変更しようとしたが、既に満席。そこで、午後4時発に遅延した便でシアトルまで行って1泊し、シアトルからプルマン空港へ行く便を翌日に変更する。

 3時間の時差があるから、こちらの早朝は西海岸の主催者側にとって朝の3時、起こすわけにもいかず、ホテルや飛行機の手配を自分でやるのだから大変だ。

 マンハッタンの街は雪でグシャグシャ、道を歩いているのか小川を渡っているのか判らないほどのぬかるみだらけ。しかし空港バスに乗ってリンカーン・トンネルを抜けると高速道路は除雪が行き届いていて何の支障もなく、普段より早く空港に到着。

 午後4時出発の便に乗って6時間、現地時間の午後7時(ニューヨーク時間午後10時)にシアトル着。ホテルは空港から5分なので助かった。

 私はここで泊まるが、違う空港、スポーケン空港着に変更したバンド仲間は、午後9時発の便で向かい、到着後、空港から会場までは車で3時間もかかるのだから、到着はニューヨーク時間の明け方4時だ。

 もっと要領の良いバンド仲間は、ニューアーク発便の遅延が判明した段階(前日の朝2時ごろ)で、シアトルからプルマンを、予定の昼の便から最終便に変更していて、その日のうちにプルマンに到着していた。

 なにしろ、自己責任でコンサート会場まで到着せよ、という具合いなのでした。


雪のニューヨーク

ドキュメンタリー映画・取材

2010-02-07 00:58:00 | New York
 今日は「ジャズと民主主義」という堅いタイトルのドキュメンタリー映画の取材があった。

 リンカーンセンター・ジャズによるこの企画ではトランペットのウイントン・マルサレスを始め、サックスのベテラン、ジミー・ヒースらを加え10名ほどのジャズメンがインタビューされた。

 長年ニューヨークで演奏している日本人ミュージシャンとして、この顔ぶれの中に私が選ばれたのは実に光栄な思いがする。

 撮影はリンカーン・センター西のABCテレビ局内だったが、休日だったので人が少なくて、日本のテレビやラジオ局の喧騒さが感じられなかった。

 緑の壁を背景に、英語でインタビューを受け答えする。「なぜアメリカに?」「日本人として、NYの感想は?」「新しい本が出たとか?」など・・・

 はたして私の英語がどれ位理解されているのやら・・?「私の言っている事、判りますか?」と訊くと「OK、大丈夫」との返事・・・まあ、いいか。

 このフィルムは完成したら全米の教育機関で使われる教材になるという。