New Yorkのジャズピアニスト、クニ三上(Kuni Mikami)のブログ

ツアーの様子を中心にお伝えしています。

キャブ・キャロウェイ楽団、フロリダでの演奏

2010-01-16 22:07:00 | New York
 久しぶりにキャブ・キャロウェイ楽団での演奏である。

 ニューアーク空港に向かう高速道路は朝5時とあってすいていて、30分で着いてしまった。このニュー・ジャージー州の空港は、我が家からはJFKやラ・ガーディア空港よりも近くて便利だ。

 今回のフライトはJetblueという新しい航空会社で、格安なのに座席の幅が広いし、何といっても30チャンネル以上から選べる衛星テレビが良い。最新の映画は、やっていないが、自宅でテレビを見ている感覚でチャンネル・サーフィンをしながらダラダラ見ていると、アッという間に3時間がたち、フロリダ州フォート・マイヤーに到着した。

 NYは4℃だったがここは26℃。飛行機から降りるとあわててコートをたたみ、長袖を脱いで半そでに着替えた。昨日まではここも寒かったというが、今日は気持ちの良い気温だ。

 1日先に着いていたリーダーのCB・キャロウェイとホテルで合流する。彼は、この楽団の創始者でスキャットと笑わせる歌詞で一世を風靡した歌手キャブ・キャロウエィの孫にあたる。

 以前から私とピアノとギターのデュオで仕事をしていた間柄で、当時CBは銀行の要職に就いていた。音楽一筋でやりたいのだけど・・・という彼の家の地下室には、祖父の使っていた沢山の楽譜が保存されていた。

 「人生、自分のやりたいことをやるしかないよ」という私のアドバイスの影響かどうかは知らないが、その会話の後すぐに銀行を辞め、16人のミュージシャンを集めて楽団を再編成した。というわけで私との仲は15年近い。

 今回のアート・センターでの演奏は、経費の都合でNYからは8名、あとは地元のミュージシャンが参加する。彼らの大半は大学でも音楽を教えているから、なかなかの腕前だった。このような地元の音楽家との交流もその土地の音楽事情が判って面白い。

 コンサートは10時終了、近くのジャズクラブへ行くことになった。音楽を聴くというよりも、皆空腹だったのだ。

 「エリントン・ルーム」というその店にCBだけでなく、エリントン楽団でやっていたドラム(Gator)とベース(Bulden)とピアノ(私)が行ったのだから、オーナーはとても喜んだ。
 
 ステージでは地元の音楽家達が良い演奏をしている。終わった後紹介しあったら、トランペット奏者は昔NYにいて、私とも演奏した事のある人だったのでビックリ!

 美味しい蟹の身の詰まったクラブ・ケーキ(甘いお菓子ではありませんよ)を一緒に食べて、ホテルに戻ったのは夜中の1時。4時間後には出発だから大変だ。


会場のアート・センター


看板前で


ステージ上のとかげ