日本選手権競輪京王閣競輪場
第11レースS級決勝 2425m(6周)先頭固定競走 晴:風速 4.0m
2車単 3-9 1,220円
3連単 3-9-5 4,600円

競輪は他のプロスポーツには見られない人間臭い競技である。
競輪グランプリで武田 豊樹は平原 康多に勝たせてもらった恩義から平原の引き出し役に回った。
その平原は武田の引き出しで競輪グランプリに出走できたのである。
ラインで作戦が決まる競輪は単騎で戦うには不利であり、ラインを組むのである。
いわゆる並びである。
東北、関東、関西、中部、九州四国のそれぞれのラインである。
武田は勝負どころで内側の井上 昌己の抵抗に合う。
ダッシュのタイミングを合わせれたのだ。
当然、抵抗にあった外側の武田は力をロスする。
こうなると武田の後(番手)を走る平原 康多が勝つチャンスとなる。
だが、好調の新田 祐大にもチャンスが来た。
さらに中部ラインは後方ながら直線で強襲するチャンスもあった。
3選手が横並びでゴールしたのである。
主導権を握ったのはあくまで武田であった。
平原 康多に勝ってもらいたかった武田は、無理をしたのである。
自分が勝つつもりなら、平原の後ろを回ったであろうし、もう少し捲るタイミンを遅らせていただろう。
しかし、希に見る接戦でエキサイティングなレースであった。
利根輪太郎