「常に何かに挑戦していれば輝きは失わない」
これも好きな言葉です。挑戦して、その結果が成功だとか、失敗だとかではないんだ。挑戦した時が、もう成功と言えるんではないだろうか。
サッカーだけじゃなく、人生では、成功とか失敗とか、簡単には言い切れないと思う。
たとえば、何かの世界チャンピオンになったとしても、引退してから酒におぼれたり、人に迷惑をかけたり、人生を捨ててしまったら、世界チャンピオンになったことは成功じゃなくなるんじゃないかな。
一方で、たとえ世界チャンピオンにまではなれなくても、負けた自分にプライドを持って豊かに生きていくことができたら、それは、人生というくくりで見て成功だよね。
チャンピオンを賭けた一戦なんて、人生の中では一瞬だよ。その勝負に勝ったか負けたかで、人生を決めることは誰にもできない。そんな決めつけより、自分自身がどれだけ納得して毎日を過ごしているかのほうが大事だと思う。みんな成功したい、勝ちたいと思うけど、負けたから失敗だということではないんだよ。
僕はこれを、特に若い人に伝えたいと思う。勝敗よりもチャレンジすること自体が成功だということを、若い人みんなが思って生きていけば、本当にいい世の中ができるのではないかと感じるから。
みんなそれぞれ価値観があり、人生のとらえ方も違う。でも、なんでもあきらめずにやることが大事。かなったか、かなわなかったかよりも、どれだけ自分が頑張れたか、やり切れたかが一番重要なんです。
僕はいつも「かなう」と信じて行動するけど、やっぱりかなわないこともある。人生は、結果が出る時と出ない時のくり返し。最後に死ぬ時、自分の生きた証がつかめていればいいんだ。
※静岡学園のページより転用