
草加市が突如、公立保育園を民営化する計画を公表してきました。公民連携型保育所の開設をする計画で、公立保育園を“無償”または“安く”貸し付け・譲渡するとしています。
ターゲットとなっているのが「まつばらきた保育園」です。5億2千万円もの税金をかけて新設した建物を民間に安く譲渡してしまいます。
■保育士不足に逆効果
公立保育園を民間に譲渡することで、保育士を他の保育園に集約し、手厚い保育が行えるようになるとの説明ですが、それは、保育士を数でみるだけの机上の空論です。
草加市の隣の東京などは保育士の給料が高く、すでに保育士が流出しています。加えて、公立保育園がなくなっていく自治体では、さらに保育士不足が進み、保育の質が下がってしまいます。負の連鎖を生み出す行為です。
■当事者の意向がどうなろうと公募
しかも、計画では、保護者説明会をおこなう3月から4月中に、譲渡先の公募をおこなう無茶苦茶なスケジュールです。わずか1年後の来年4月の導入する計画です。丁寧な説明責任も合意プロセスも無視です。
市議会との関係においても、2月定例会の一般質問が出そろった後に民営化の計画公表し、次の6月定例会前には公募も実施。市民の代表者である議会での議論すら行わせない卑怯な手法です。
【表】草加市が議員に説明した民営化スケジュール
■民営化に頼らない解決策
草加市では、保育ニーズの高まりにより、乳幼児人口に占める保育園申込者の割合(申込率)は4割を超え、増加傾向が続いています。
今、草加市に必要なのは、公立保育園をなくすことではありません。民間の保育施設を増やし連携を強化すること、公立保育園を残すこと、保育士が安心して働けるようにすることです。そして、育成保育の提供体制を再構築し充実させていくことです。
佐藤のりかずは、わが子の待機児童を経験した当事者として、これからも子育て施策を推進していきます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます