原子力防災に伴う大洲市住民避難計画概要版についての説明を受けました。
その後、各自主防災組織に放射線量率を測定する「コンパクトサーベイメータ」が配布されるとともに取り扱いの説明がありましたが、河辺地区は30キロ圏外で、測定器の配布が無いのと、午前中で、税務署の用件も済ましたく途中退席です。
安定ヨウ素剤、以前は40歳以上の人は飲んでも効果が無いとか言われていたのが、今では効果があるそうです。
その時々で、効果があったり無かったり、なんとなく理解しがたいのですが、明確な答えを持たないものは、信用する以外にないですね。
0.15マイクロシーベルトで警戒事態、5マイクロシーベルトで施設敷地緊急事態、500マイクロシーベルトで緊急防護措置(避難)常日頃頭に無い単位でも有り、ピンときません。
説明を聞きながら、次のような本を思い出しました。一生懸命、検診率を上げようと努力されている保健婦さん等には、申し訳ありませんが、このような考えもあるようです。
「人間ドックが「病気」を生む」渡辺 利夫、 光文社
現在70歳の著者は、60歳くらいから健康診断をやめました。
確かに健康診断による早期発見・早期治療は延命のために
効果があるのかもしれません。
ただ、検診により精神的苦痛が増えるのです。
「肺に影がありますね」
と言われて、生検の結果が出るまで、不安な気持ちでいること自体が不健康ということです。
・がんの早期発見・早期治療が有効だという論拠には、かなり怪しいものがあります。というより、根拠のないものであることが次第に分かってきました(p65)
健康診断は本当に効果があるのだろうか。
肺がん検診、胃がん検診は、レントゲンにより確実に被ばくします。
それに対し、明確なメリットがあるのでしょうか。 福島の原発事故であれほど放射能を恐れるのに、病院での放射能に人はあまりにも無関心であるということでしょう。
・厚生労働省という、国民の健康や福祉の司令塔の位置にいて、多数の職員と膨大な予算をもつ国家の省庁が、 立証されてもいない早期発見・早期治療を、こうまで明瞭な戦略としてうたっていいものでしょうか(p41)
国の医療費は、40兆円になろうとしています。
早期発見・早期治療で医療費は下がるはずですが、実際に減ることはありません。
70、80歳ともなれば、だれでも老化という病気を持っています。
老化という病気を早期発見して治療しようという考え方にこそ問題がある、という著者の考えです。
日本の医学・医療のレベルは、もう必要以上に発達してしまい、治療不能な少数の難病を別にすれば、治る病気のほとんどはもう治すことができるようになっていて、残るは、もともと治すことが不可能な病気だけ(p183)