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のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

セリナの物語11

2007-08-20 | 小説 セリナ(短編)

私は商社の仕事を平均的にこなす社員と思っていたが、この数年はもっとレベルの低い惰性で過ごしてきた気がする。数年と書いてあらためて考えて見ると、それはもう10年にもなるのだ。5年間の結婚生活の破綻がそれに倍するうつろな期間につながっていようとは、自身考えもしないことだった。

疾走する赤いスポーツカーは、そんな私をあざ笑うように去っていく。
しかしこの経験が私の心に軽いトラウマを残して、思いもよらないところに導いてくれるとは、そのときの私には予感さえなかったのである。

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