(3)2009.2.7(私の好きな絵)
洗濯物を済ませ、乾いたものをたたんでゆく。
下着を一枚たたむのに10分もかかる、端と端をそろえても、次の動作で手が離れていつまで経ってもたためないのだ。
「はがいい(歯がゆい)よぉ」 母はそういって洗濯物を投げ出す。
「ほいたら、こい(これ)頼むわ」
私はタオルを渡した。やっと納得したように、たたんだタオルを自分の横に置いた。
「うまいことたためたな。合格やで」
「そやの」 ちょっと嬉しそうな母の「そやの」だった。
「そィなら、今日も線引いてみよか。」
週に1回、母と二人の絵画教室。それがなんとなく続くようになってきた。
いつものように座っている母の膝にスケッチブックを乗せてマーカーを渡す。マーカーを持つと身構える母になる。心の中に風が吹き渡る。
スケッチブックに眼を落として、何度も小刻みに手を動かしながら宙に絵を描き続ける。
そのうちマーカーの穂先が紙に触れて点が出来る。そこから線が次々生まれだす。最後に気に入った色を加える。それが母の絵のスタイルだ。
ぎこちないが初々しさがある。私の好きな絵だ。
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ただ思うように線を引く。
当たり前の、何でもない事のように思えることですが、それが間違いなくその人そのものを現している。
何の工夫も、訓練もいらない。生きているただそれだけでいい。
そこから生まれる線は、とても初々しく、あなたそのものです。
世間から見る価値で測ってはならない宝物です。
そこからスタートした人は、本格的なデッサンの勉強を始めても、けっして自分を忘れることはないでしょう。
ジーンときました。
ほんとにお母様、
絵の中にも外にも、
生きていらっしゃいますね@_@
お母様のぬくもりを感じます。
まさに宝物!
宇宙にひとつしかない
かけがえのない宝物☆
お母様の絵画からは、
開拓エネルギーが
放射されています。
きっとのしてんてん画伯の
☆摩尼宝珠☆です^ね^♪
あるいは、モネの「 日傘の女 」の絵・・を想像いたしました。
前回の絵にもありましたが、ひと際濃い赤色の部分・・これが、お母さまの喜びのメッセージ・ポイントなのでしょうか。
ただ見たままの体験を書いているだけなのですが、今思えば母の子供のような心と出遭っていたのだなあとあらためて感じます。
線を引くということが子供心をひきだしてくれるのかもしれませんね。
そう思うことは多々あるのですが、そのおかげでデッサンの深さを体験させてもらったのは、まかこさんも仰るように、母の尊い教えだったのだと、よく心の中で反芻しているのです^よ^
昨日一日、自分の絵画だけに向かっておりましたが、その一本の線自分の空を体験しておりますと、それは私であり母であり宇宙であると言う妙な確信が心に生まれてきて、随分幸せな一日を過ごすことが出来ました。
この幸せを
まかこさんにもおすそ分けで^す^
想いが動いているうちはそっと見ているのですが、線引きに満足したのを見計らって、クレヨンの並んだ箱を見せるのです。
すると母が好きな色を選んで塗り始めます。
赤を選ぶのが多かったです^ね^
このころの母の絵には意識したメッセージみたいなものはありませんでしたけれど、ただ線を引くということ自体が生きている証しみたいな感じでした。
回を重ねるたびに、線を引くのが楽しくなっていくようでした^よ^
”晩年の母が、今まで趣味と言う趣味を持ったことのない母が…描く”
…1からは…「本当に…不安と迷いを」
…2は名前も書いたことから意志を持って…恐らく「顔」を書いたのでは…。
3に感じたものは「1の時とは違う、勢いを持って心のままにペンを走らせた」…下半分の一本一本の線が細くも長い…そこにそうしたものを感じました、個人的にですが。
ーーー以下の言葉、至言だと想います、本質を感じました。
”上手く描きたいから書くのではない。心が描きたいから書く”
良き詩を見た時のような、清々しさを感じました…!
改めてこの記事、そして想いに感謝を。
折師さんのコメントから受ける第一の印象は「分かる人には分かるんだ」と言う思いです。
子供の頃から親しんできた折り紙。
それを今も枯らすことなく続けておられる。その頃の心を今も大切に育てようとされている折師さんだからこそ分かる感覚。
母が喜んでいます^よ^
私にはその姿が見えるんです。
人はみな同じ。
その同じ部分を共有する意識が生まれると、無上の喜びを覚える。
人間の最高の宝物でしょう^ね^
いつもありがとうございます。
想いを込めて作品を作る事があったので、こうした背景・人となり・そして作品を見ると
「そこにある想いを…感じる。」と。
前半のコメントは有り難くも、畏れ多い…です照。(もう1年近く前の話でもあるのですが21世紀のメッセージ展では真逆であったり)
でも見つめるべきところは意見の一致や内容よりも、もっともっと尊い…
「母が喜んでいます^よ^
私にはその姿が見えるんです。」
この言葉、この風景、この気持ち…「この想いが生まれる…そんな言葉をコメントにできた事、これ以上の喜びはない…よかった…。」
こちらこそ、コメント主冥利に尽きる、良き出来事と喜びに…改めて感謝を!
21世紀のメッセージ展では貴重なコメントもいただきありがとうございました。
思えば、本気で龍の絵を描こうと思い立って作品を東京に持っていったものでしたが、それから一年経って、その龍もかなり進化しました。
あのころはまだ形にとらわれていた龍が、ようやくその内面を描けるようになってきた。
そんな実感が、当時の作品と比較して分かります。
今年も同じ時期に、同じ場所で、第二回21世紀のメッセージ展が予定されていまして、今回はその進化した龍を出展する予定です。
私の進歩を見てください^ね^