のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

セリナの物語14

2007-08-23 | 小説 セリナ(短編)
それは無感動で無感覚な私の生活の中に現れたビックバンのような波紋だった。 その波紋は私の倦み切った愛の形をかすかに揺り動かしたのだろうか。 空虚な愛、10年もの間それは私をとらえる牢獄のようなものだったのかも知れない。 A子は鉄格子の隙間からその牢獄に捕らえられた私に手を差し伸べているのかも知れなかった。 社内運動会でのことだった。 バーべキューの火力が強くてなかなか肉を取れないでいる子を見つ . . . 本文を読む
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