のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

セリナの物語13

2007-08-22 | 小説 セリナ(短編)
実際私はそれ以後、国道を横切るために交差点の横断歩道を使うことがなかったのである。 そんなある日、走行車の音もまばらで人気のない夜道を私は歩いていた。 その日は朝になって自転車のパンクに気付き、あわてて駅まで走ったのだった。 いつもの場所に来ると地下道の入り口から妖気が獲物を誘うように漂って来るのを感じて逡巡したが、足だけは地下道に向って行った。 夜のしじまにぽっかりと開いた口の中に飲み込まれ . . . 本文を読む
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