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原子炉再稼働

2012-06-09 | 報道/ニュース

野田首相は大飯原発の安全性を我が国やIAEAの専門家が保証しているというが疑わしい。

2011年3月末に原子力保安員が各原子力発電所に緊急安全対策を講じるよう指示した。これが現在施行されている安全対策である。同年5月に日本原子力学会は [福島原子力発電所事故からの教訓] を発行している。その中に前期提言と中期提言がある。前期提言は緊急安全対策にお墨付きを与えるもので本格的な安全対策は中期提言の中に含まれる。そもそも安全対策に暫定的などあり得ないが、両方とも安全であるというのが日本の原子力専門家の共通認識であるようだ。技術者の良心を失っている。彼らの安全宣言は信用出来ない。

 1月31日付のニューヨークタイム誌によると、IAEAスポークスマンのGreg Webb氏は次のように述べている。[IAEAは日本の原子炉の安全性を保証するものではない。経済性と安全性とを天秤にかけて再稼働するかどうかを決めるのは日本だ]。経済上必要であれば多少危険であっても再稼働しなさいと意味するように思える。

原子炉事故の際燃料のメルトダウンおよびそれに伴う放射性物質のまき散らしを起こさないためには、燃料に制御棒を挿入しかつ燃料を水冷し続けることである。福島原発事故を悲惨なものにした理由は、水冷用電源が失われたからである。大飯原発のストレステストの結果提出された書類によると、同原発では約4メーターの津波で水冷用電源が失われるが、ドアにシール施工を施すことによって約11メーターまでかさ上げし、かつ電源車を用意してあるという。これで十分とは思えない。

日本の原子炉専門家は原子力ムラに属しているかあるいは自由に発言出来ない環境に置かれているように思われる。メディアは外国の専門家の意見を聴くべきであろう。

もう一言、ナトリウム冷却高速増殖炉は危険である。水冷が出来ない。もんじゅだけの問題ではない。将来各地に設置される高速増殖炉近辺で直下型地震が起こったらどうするのだろう。もんじゅ開発に携わっている人たちは、巨費を使っていつ爆発するか分からない巨大爆弾を子孫に残そうとしているようなものだ。

このままでは日本の行く末が心配だ。地震国日本での原子力発電がどうあるべきか考え直して欲しい。メディアが日本の原子炉専門家に反省を促すよう期待する。アメリカではさらに安全性の高い原子炉開発も進められている。

 

 


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1 コメント

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ゴミ研究はネットで謝罪を (科学技術正常化)
2018-09-12 20:14:17
 産総研は民主党政権下の事業仕分けの危機に対しアレルギー反応のように過剰な生化学反応が誘発されダイヤモンド関連のでっち上げの研究開発が多すぎる。
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