かいつぶりの日々

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【社会問題】鑑定士から見た空家問題  その3

2018年02月27日 | 実務
続編です、先に出た住宅ファイル制度についてはこのリンクで説明してますが、要は中古住宅について詳細なデータを持って取引しましょうというシステム。

その中の資料として不動産鑑定士の鑑定評価書を活用しましょうというのが趣旨ですね。

流通促進の材料として相当工夫しておりますが、市場の起爆剤までに至ってません。空家をうまく流通させるにはまだまだなようです。


空家がなぜ流通しないのか、

・使えるようになるまでお金かかる
・好立地な物件が少ない。
・趣味嗜好に合わない
・価格と合わない(⇒ここ重要)

そもそも空家物件になるという住宅は、築年40年以上経過している物件が多く旧耐震基準なのもそうですがバブル高騰期に購入した物件が多いのです。
取得原価からみると価格が叩かれるのは…と思う方が多いかと思います。

ただ、維持管理するだけでランニングコストも相当かかるので、持ってても意味がないのが経済合理性の観点。

買う側としては、安くなんで(修繕も含めて)、

いらないから誰か引き取ってと予算的に安い方が助かるのと

早く手放したいけど高くと出来るだけ安くと

ここで需要と供給のミスマッチが発生してますね。




鑑定士側としては価格を出すだけ?

それだけでは無いです、これはどっかの記事に書いたかもですが、最有効使用の可能性、投下資本の回収率等を試算することが可能ですし、そうやって次のライフサイクルを提案することも可能かと思いますね。

やはり不動産の専門家なんで、流通を促進するためにオプションを付けて売りやすく(貸しやすく)する工夫が鑑定士では出来るのではと思います。

続きます。