Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

バラ ばら 薔薇 ②

2021-09-10 | みんなの花図鑑
先回の続きです。
2021-08-31 バラ ばら 薔薇

私が今までに撮りためた薔薇の写真を織り交ぜながら薔薇についてレポートしていきます。(スマホで無造作に撮った写真なので、不鮮明、ピンボケはご容赦ください)

バラは有史以来、人類にもっともなじみ深い植物の一つです。
特にローマ人は、生活のなかでバラを多用したといわれています。
今回はバラの歴史を調べてみました。

<インカ 柏の葉公園で撮影>
1978年 Tantau(ドイツ)作出 Hybrid Tea


<バラの起源>
バラの起源は一説によると今から約7,000万年前~約3500万年前とも言われています。チベット周辺、中国の雲南省からミャンマーにかけて野生の原種が多く生息していることから、このあたりで生まれた可能性が高いのではないかと言われています。

<うらら 柏の葉公園で撮影>
1995年 京成バラ園(日本)作出 F フロリバンダ


<バラの歴史>
古い文献等によると、英雄王ギルガメッシュを描いた「ギルガメッシュ叙事詩」には、「バラは永遠の命…」と記されていることから、紀元前2000年以上前にはすでに愛されていた花だったと思われます。

紀元前6世紀頃にギリシャやローマでは、バラが栽培され、詩人サッフォーや哲学者プラトン、アリストテレスなどの著作にもバラが登場しています。

<ニューアベマリア 柏の葉公園で撮影>
1983年 Kordes(ドイツ)作出 Hybrid Tea


<日本におけるバラの歴史>
日本におけるバラの記述は西暦700年代の文献「万葉集」や「常陸風土記」が最古と言われています。バラは荊(うらま)、そうび、しょうびとも言われており、防人の歌にある「道の辺の荊~」とはノイバラの事を指しているようです。

<アブラカダブラ 柏の葉公園で撮影>
1993年 William A. Warriner(アメリカ)作出 Hybrid Tea


源氏物語や枕草子にも薔薇(そうび)の記述が見られ、これは中国から渡来したコウシンバラだと考えられています。

『 源氏物語 』 賢木(さかき)の巻
今日も例の人々、多く召して、文(ふみ)など作らせ給ふ。
  階(はし)のもとの薔薇(さうび)、けしきばかり咲きて、
  春秋の花盛りよりもしめやかにをかしきほどなるに、
  うちとけ遊び給ふ。

<アンバー・メイアンディナ 柏の葉公園で撮影>
2008年 Meilland(フランス)作出 Min ミニチュア


日本はバラの自生地として世界的に知られており、品種改良に使用された原種のうち3種類(ノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシ)は日本原産です。

花屋さんの店先には、必ずと言ってよいほど並んでいるバラの花。
実際にどれほど人気があるのか、政府統計の平成30年(2018年)産花きの生産状況を調べてみました。(令和3年5月公表) 農林水産省 花木等生産状況調査

1位 キク  614億円(17%) お葬式、供花
2位 洋ラン 353億円( 6%) お祝い
3位 ユリ  202億円( 5%)
4位 切り枝 180億円(5%)  いけばな
5位 バラ  164億円(5%)  ブライダル、記念日


<カインダブルー 柏の葉公園で撮影>
2016年 Kordes(ドイツ)作出 Hybrid Tea


先回、花言葉を紹介しましたが、ネガティブなバラの花言葉もあるとのことです。
大切な人へ贈るバラは、ネガティブな花言葉だけは絶対避けたいですね。
これだけはしっかり覚えておきたいものです。
ネガティブな花言葉は本数、色、部位、状態などで意味合いが違ってきます。

<ジョン F ケネディ 柏の葉公園で撮影>
1965年 バーナー(アメリカ)作出 Hybrid Tea


本数
■15本「ごめんなさい」


■黄色 「愛情の薄らぎ」「嫉妬」
■黒赤色 「死ぬまで憎みます」「憎悪」「恨み」
■赤に白班のバラ 「戦争」「争い」

部位
■トゲ 「不幸中の幸い」
■枝 「あなたの不快さが私を悩ませる」

状態
■赤いしおれた薔薇 「はかない」
■白いしおれた薔薇 「束の間の印象」

<アベイ・ドゥ・クリニュー 柏の葉公園で撮影>
1996年 Meilland(フランス)作出 Hybrid Tea


花言葉は誰が決めたとか、正式に制定する団体などはありません。
色々なところで言い伝えられたり、日本では花に携わる人たちが、その花に合った言葉を考えるなどして広がりました。

世界に数万~数十万の品種があるとも言われる薔薇の花、まだまだ入り口の段階で、知らないことばかりです。

奥の深い薔薇の世界、これからも深堀りしようと考えています。次回以降も私にとっての新たな発見を目指します。

愛の象徴ともされる薔薇にふさわしい曲
愛の挨拶(エルガー作曲・バイオリン 五嶋みどり 3:14)