Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

4月の花のアルバム 番外編 ②(最終回)

2023-05-30 | みんなの花図鑑
4月の花のアルバム①~⑦でご紹介した植物は、比較的よく知られている品種が多かったと思います。番外編では、絶滅危惧種や希少な植物を中心に2回に分けてご紹介しています。

今回も、4月の花のアルバム①~⑦同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。しかし、珍しい植物ばかりで、カタカナで舌を噛みそうな長い学名ばかりです。説明はスルーして植物名を先に確認してください。



最初に栽培されたスイセンの1つであり、古代の水仙として認識されています。純白花弁にオレンジカップのさわやかな花色で、1茎に1花が咲き、副冠が花弁より短いスイセンの最もポピュラーな花形です。



<スイセン・ルーレット ヒガンバナ科スイセン属> 4/5 つくば実験植物園




ニュージーランド原産のマメ科クララ属の観賞用の栽培種。高木、中型~大型、高さ25m以下で、常緑で、花が大きく美しいという特徴があります。



花序は総状花序、7個以下の花がつき、花序柄と花序軸は長さ10~25㎜。花柄は長さ16㎜以下、基部を苞が抱きます。



<ソフォラ・ミクロフィラ マメ科クララ属> 4/5 つくば実験植物園




原種系チューリップは花は小さめですが、やさしい雰囲気の植物たちです。高さは15~30センチになり、花は春のあいだ中、咲きます。




<トゥリパ・クルシアナ ’レディジェーン’ ユリ科チューリップ属> 
4/5 つくば実験植物園




原種系チューリップです。赤と黄色の配色になるクルシアナ系チューリップです。どうして’タコ’という名前になったのか不思議です。




<トゥリパ・クルシアナ ’タコ’ ユリ科チューリップ属> 4/5 つくば実験植物園





原種系チューリップです。縦長の花形で、外側の花弁が朱色、内側は濃い黄色です。蕾のときと満開時では別種に見えるほどコントラストがきれいです。




<トゥリパ・クルシアナ ’クリサンタ’ ユリ科チューリップ属>
4/5 つくば実験植物園




原種系チューリップです。ピンク色の星形の花を咲かせる遅咲き種で、花弁のピンクと花底部の黄色のコントラストが美しいです。





<トゥリパ ’ライラックワンダー’ ユリ科チューリップ属>
4/5 つくば実験植物園




縁起の良さそうな、「恵比寿笑い」という和名を持ち、平べったく横に広がる塊茎がユニークな、マダガスカル原産の多肉植物です。



ショウガのような塊茎は成長とともに肥大し、黄色の花を咲かせます。花後に枝が分岐し、肥大します。

<パキポディウム・ブレビカウレ ( 恵比寿笑い ) キョウチクトウ科 パキポディウム属>
4/5 つくば実験植物園



 
ナイジェリア等の中央アフリカ西部を原産とする、キツネノマゴ科の観葉植物となる非耐寒性常緑多年草です。



集散花序に花冠長が2~3cmの細長い円筒形の薄紫色の花を咲かせます。 開花期は温室では周年、外だと9月~翌年4月に咲かせます。

<ヒポエステス・アリスタタ キツネノマゴ科ヒポエステス属>
4/5 つくば実験植物園




世界の熱帯~亜熱帯に約120種が分布します。毎年花を咲かせる多年草、低木があります。高さ1m前後、葉は先端が細めで全体がやや細長く、緑地に黄金色の葉脈がびっしりと走ります。



<プセウデランテムム・レティクラトゥム(瑠璃花笠擬:ルリハナガサモドキ) キツネノマゴ科プセウデランテムム属>
4/5 つくば実験植物園




メキシコ南部、グアテマラ、エルサルバドルと中米の様々な国にまたがって分布しており、グアテマラでは国樹に指定されています。



多肉植物というよりは一般的な樹木に近く、成長すると高さ18m、直径2m近い大木に成長します。


<プセウドボンバッス・エリプティクム キワタ(パンヤ)科プセドボンバックス属>
4/5 つくば実験植物園




カナダから北アメリカに広く分布する多年草。ツルハナシノブの名でも流通します。全体的にシバザクラを大型にしたような姿で、同じようにクッション状に地面を覆います。



<フロックス・ディバリカタ’モントローザトリカラー’  ハナシノブ科クサキョウチクトウ属>
4/5 つくば実験植物園




南アフリカ西ケープ州南西の冬季降雨地帯が原産で、非常に乾燥した半砂漠の荒野に自生する、コーデックス(塊根植物:根や茎が塊状の特徴的な植物)です。



春先になり休眠に入る直前には、反り返ったような花弁の中心がピンクに染まった白く小さな花を咲かせます。



<ペラルゴニウム・アルテルナンス フクロウソウ科テンジクアオイ属>
4/5 つくば実験植物園




ナミビア南部、ケープ北西部原産で、コーデックス(塊根植物:根や茎が塊状の特徴的な植物)としても知られます。



ミラビレの名で流通していることもありますが、正しくは本種です。



<ペラルゴニウム・クラッシカウレ フウロソウ科 ペラルゴニウム属>
4/5 つくば実験植物園




北海道(利尻、大雪、夕張山系)高山の岩場や乾いた草地に自生する草丈10~15cmの多年草。花は総状花序になり、1花序に5~10個つき、花弁は淡黄白色~緑黄色の蝶形で、長さ約2cmです。



<リシリゲンゲ(利尻紫雲英) マメ科オヤマノエンドウ属>
4/5 つくば実験植物園


「4月の花のアルバム 番外編」を2回に渡りご覧いただきありがとうございました。
次回は「5月の花のアルバム(バラ編)①」を6月初旬に投稿する予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。




4月の花のアルバム 番外編 ①

2023-05-27 | みんなの花図鑑
4月の花のアルバム①~⑦でご紹介した植物は、比較的よく知られている品種が多かったと思います。番外編では、絶滅危惧種や希少な植物を中心に2回に分けてご紹介します。

今回も、4月の花のアルバム①~⑦同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。しかし、珍しい植物ばかりで、カタカナで舌を噛みそうな長い学名ばかりです。説明はスルーして植物名を先に確認してください。



原産地はアフリカの熱帯・亜熱帯地域の、比較的浅い淡水に生育する水生植物です。



花は径3~5㎝程度の黄色~白色で、花の下には楕円状の苞がつきます。花弁は3個で、暗黄色の縦筋模様が入ります。



<アフリカミズオオバコ(阿弗利加水大葉子) トチカガミ科ミズオオバコ属> 
4/5 つくば実験植物園




奄美大島の山頂近くの岩場に生育し、葉は少し幅が広く、鋸歯が目立たず、花冠が大きくて美しいという特徴があるようです。



アセビの仲間の中では花が目立って大きく、鈴生りになって咲くのでとても目立ちます。そのため、自生種のほとんどが採取されてしまい、自生はほとんどなくなり、絶滅の危惧に瀕しています。



<アマミアセビ(奄美馬酔木) ツツジ科アセビ属> 4/5 つくば実験植物園




世界で奄美大島だけに自生する野生ラン。常緑広葉樹の林床にみられ、草丈は25~50センチほどです。花は茎頂に総状花序になって10~20個つき、白色~帯紅紫色で、やや下向きに咲きます。



森林伐採や盗掘被害などで激減し、環境省レッドリストで絶滅の恐れが最も高い「絶滅危惧ⅠA類」に分類されています。

<アマミエビネ(奄美海老根) ラン科エビネ属> 4/5 つくば実験植物園




奄美大島に分布するツツジ科の常緑小高木。明るい渓流の岩場に自生しますが、園芸用の採掘や開発によって個体数は激減しており、「幻の花」とされます。



開花は3~5月で、ツツジのような漏斗型の花が枝先に2~4輪ずつ咲きます。花の中央に突き出すのが雌しべで、その周りを10本の雄しべが取り囲みます。上部にある一つの裂片の内側には、淡い黄緑色の斑点模様が入ります。



<アマミセイシカ(奄美聖紫花) ツツジ科ツツジ属> 4/5 つくば実験植物園




メキシコ、コロンビア、ベネズエラなどの中南米原産の半蔓性植物。15 cmの大きく黄色い花を見事に咲かせるため、丈夫な土台が必要です。この花には、バナナの甘い香りに似た芳香があります。



ラッパのような形をしておりウコンの色をしているので名前がついたようです。熱帯植物らしく大きく、色も鮮やかな花です。



開花すると、花は1日ほどで終わってしまいます。軽く大人の手のひらほどの形をしておりとにかく大きな花です。

<ウコンラッパバナナ ナス科ソランドラ属> 4/5 つくば実験植物園




オオヤマザクラの由来は、ヤマザクラに比べ花が大きいことによります。北海道などの雪国に多く、別名をエゾヤマザクラといいます。



カスミザクラは、花が咲いている時に葉を広げるという性質があり、葉の柄(え)に毛が生えています。これらを併せ持った雑種のサクラです。



<オオヤマザクラ(大山桜)とカスミザクラ(霞桜)の雑種> 4/5 つくば実験植物園




2014年に京都府立植物園で米国のハンチントン植物園から譲受された種子が発芽し、国内で初めて開花したとのことです。現地でもかなり個体数の少ない、希少な植物とのことです。日本国内では滅多に見られないそうです。



直径約12㎝、長さ約30㎝の花は白色のトランペット形で、充実した枝の葉腋につき、垂れ下がって咲きます。一見すると「エンジェルストランペット」に似ています。



属名の「オサ」は、コスタリカのオサ半島に由来し、種名の「プルクラ」はラテン語で美しいという意味を持つそうです。

<オサ・プルクラ アカネ科ユキノシタ属> 4/5 つくば実験植物園




バングラデシュ、カンボジア、海南島、ミャンマー、タイ原産の水生多年草。日本のトチカガミより少し大きめの白花を咲かせます。




<オッテリア・コルダタ トチカガミ科オッテリア属> 4/5 つくば実験植物園




メキシコと中央アメリカが原産の常緑低木です。真っ直ぐに生え、高さは1.8~2.4メートルになります。



葉は光沢のある濃い緑色で、長楕円形で対生します。花はピンク色から淡い赤紫色で、春から秋にかけて枝先の花序に咲かせます。



<オドントネマ・カリスタキウム キツネノマゴ科オドントネマ属>
4/5 つくば実験植物園




原産地は南アフリカで、暑さにはとても強く、暖かくなってくると生育が旺盛になり、株も大きくなります。



ネコノヒゲの仲間ですが、花を見る限りでは、同じ属とはなかなか気がつきません。ピンクセージという別名のように、セージの仲間のような印象を受けます。



<オルトシフォン・ラビアツス シソ科オルトシフォン属>
4/5 つくば実験植物園




カナダからアメリカ北部に分布するバラ科ザイフリボク属の落葉小高木です。6月に実が黒く熟して食用になるので、ジューンベリーとも呼ばれ、園芸品種として人気があります。



落葉樹で、春、長さ5cm位の花序を枝の先に付け、2cmくらいの花柄に5弁の白い花をつけます。花は直径3.5cmくらいで長さ1.5cm幅6mmほどの細長い花弁が特徴です。



<カナダザイフリボク バラ科ザイフリボク属> 4/5 つくば実験植物園




地中海西部が原産の常緑低木です。野原や草地に生え、高さは1~2.5メートルになります。葉は披針形で濃い緑色で対生します。



花は5弁で白く、通常基部に赤から栗色の斑点があり、夏に咲きます。その葉からは、香水に使用されるラブダナムとして知られる香りのよい含油樹脂が得られます。



<キストゥス・ラダニフェル ハンニチバナ科ゴジアオイ属>
4/5 つくば実験植物園




地中海沿岸、アフリカ北部、西アジア原産でサクラソウ科サクラソウ属の多年草です。欧州などでは牧場で普通に咲いています。



春、花茎を出し先端から総状花序を伸ばし茎先端に9個前後の花を横向きに平開させます。花は黄色いハート形で中央に橙色の班があります。



<キバナノクリンザクラ(黄花九輪桜) サクラソウ科サクラソウ属>
4/5 つくば実験植物園




直径約8cmにもなる純白の大きな花を咲かせる園芸品種です。一般的なクチベニズイセンと同様に白色の花被片と黄色の副花冠、副花冠の縁部分には口紅の様な赤色の縁どりがあります。



開花時期は早春から晩春、花色は白色や黄色、赤色があり、個々の花は6個の花被片と筒状の副花冠があり、花序は茎の頂部に1個の花を単頂花序に咲かせます。

<スイセン・アクタエア ヒガンバナ科スイセン属 > 4/5 つくば実験植物園




ダブル・スイセン系の園芸品種です。白色(~クリーム色)の花被片が幾重にも重なる八重咲きの花が、1つの花茎に6~8個つく魅力的な多年草です。



主に1月ごろに室内で開花する、ホワイトパールの八重種です。そのため、名前が「Early cheer(ひと足早い春の喜び)」をユーモラスにもじったものになりました。



<スイセン・エルリッチャー ヒガンバナ科スイセン属> 4/5 つくば実験植物園




八重咲きのスイセンで花も大きく華やかです。日本水仙の楚々とした印象とは異なるゴージャスなスイセンです。



<スイセン ディックウィルデン ヒガンバナ科スイセン属> 4/5 つくば実験植物園



最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム 番外編 ②(最終回)」に続きます。


4月の花のアルバム ⑦ 最終回

2023-05-25 | みんなの花図鑑
先回の続きです。4月の花のアルバム ⑥ 2023-05-22

今回も、4月の花のアルバム ⑥同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。






平地や低山に見られ、田の周辺や河川敷の肥沃な土がたまった明るい草地に生えています。長いほふく枝を伸ばして、その先端に新しい株をつけ、マット状の群落をつくります。



花は直径1.5cm前後で、外見はイワチドリに似ていますが、花弁はつながっていて構造的にはキンギョソウに似ています。



黄色と紫色の斑点がありますが、この斑点の入り方は個体によって異なります。

<ムラサキサギゴケ(紫鷺苔) ハエドクソウ科サギゴケ属>
4/13 手賀沼




中国北部が原産のマメ科落葉低木で、江戸時代には渡来したと言われています。春から初夏にかけて香りのあるエニシダのような黄色い花を咲かせます。



花が枝にたくさん咲いている様子がスズメが群れて止まっているのに似ているところから、その名前がついています。



<ムレスズメ(群雀) マメ科ムレスズメ属> 4/5 つくば実験植物園




中国原産の常緑性蔓バラです。アーチやフェンスなど、よりかかるものがあると、自然にどんどん生長します。



日本には、江戸時代に黄色の八重咲き品種が渡来したのが最初です。ほかのバラとは違い、茎にトゲがないため扱いやすく、丈夫で育てやすいバラの一種です。



インド原産の多年草から作られる木香(モッコウ)の香りに似ていることから、名前がつけられました。

<モッコウバラ(木香薔薇) バラ科バラ属> 4/19 北柏ふるさと公園




中国原産でバラ科モモ属の耐寒性落葉高木です。江戸時代からある花桃の品種です。



一本の木に白花と紅花、紅白の絞りの3色を咲き分ける様子を、源平合戦に見立てて名前がつきました。



<ハナモモ(花桃)「源平しだれ桃(げんぺいしだれもも)」 バラ科サクラ属>
4/5 つくば実験植物園




野生の山桜に対して人里の桜ということから「里桜(さとざくら)」とも呼ばれます。また花の形から「牡丹桜(ぼたんざくら)」とも呼ばれます。



「関山(かんざん)」「一葉(いちよう)」「普賢象(ふげんぞう)」「鬱金(うこん)」などの種類がよく知られています。



<ヤエザクラ(八重桜) バラ科サクラ属> 4/6 柏の葉公園 




日本固有種で沖縄県の西表島のみに分布し、主に、日当たりの良い河川沿いの崖に生育します。環境省絶滅危惧IA類に指定されています。



高さは1~1.5mでよく分岐した枝が垂れ下がっています。 葉は対生で広楕円形、先は尖り、縁には微鋸歯があり、枝先に円錐花序を作り白い花が5~10個つきます。



<ヤエヤマウツギ(八重山空木) ユキノシタ科ウツギ属>
4/5 つくば実験植物園




ヤマブキは日本では、北海道から九州まで広く分布していますが、国外では、中国の一部に分布するだけの珍しい植物です。



本種はヤマブキの八重咲き品種で、ヤマブキよりも生育が良く樹高も高くなります。



<ヤエヤマブキ(八重山吹) バラ科ヤマブキ属>
4/13 近所の雑木林




春から初夏に開花するキク科の一年草。花びらの形は矢車に似て放射状に広がっています。青、白、ピンク、紫系濃淡、黒、ダークレッドなど、花色がとても豊富な草花です。



本種はハーブの一種で、ハーブ名(英名)では「コーンフラワー」と呼ばれ、古くから薬用、食用、染料用、観賞用として利用されています。



また、ドライフラワーでも楽しむことができます。茎をつけたまま、直射日光の当たらない風通しの良い部屋に花を下にして天井や壁に吊り下げておきます。



数日~1週間程度でドライフラワーになります。



<ヤグルマギク(矢車菊) キク科ヤグルマギク属>
4/19 北柏ふるさと公園




日本固有種で、西日本に多く自生します。近年、花の花粉が花粉症などのアレルゲンとなることが知られるようになりました。



名前の由来は、熟した果穂が夜叉にも似ていることからきています。

<ヤシャブシ(夜叉五倍子) カバノキ科ハンノキ属> 
4/5 つくば実験植物園




本州~沖縄の照葉樹林内に自生するツバキ科の常緑樹。日本の固有種で、東北地方では海岸沿いに多く、それ以外の場所では山地にも見られます。



日本最古の観賞用花木あるいは代表的な茶花として知られ、江戸時代には本種とユキツバキを掛け合わせるなどして数多くの品種が作られました。

<ヤブツバキ(藪椿) ツバキ科ツバキ属> 4/13 茨城県植物園




北アフリカ原産とされ、古くから各地で栽培されています。大きな果実を実らせることが特徴。現在では栽培は栃木県などで栽培が行われています。



一年生のつる植物で、茎は分岐して20mに達します。観賞用に栽培されるヒョウタンとは同一種で、ヒョウタンの苦味の少ない品種が食用のものとして選別されたものが本種です。



実は食用のほか容器としても用いられます。実を長く剥いて加工したものがかんぴょう(干瓢)であり、広く食用に利用されます。

<ユウガオ(夕顔) ウリ科ユウガオ属> 4/5 つくば実験植物園




ユーフォルビア・カラキアス種の亜種で、草丈が最大でもせいぜい100cmとカラキアスより低く、多湿の環境が苦手です。



開花時期は春から初夏、花色は黄色もしくは緑色、個々の花は雌花もしくは雄花の杯状花序で中央に蜜腺があり、花序は小花が集まり集散花序に花を咲かせます。



<ユーフォルビア・カラキアス・ウルフェニィ ドウダイグサ科ユーフォルビア属>
4/5 つくば実験植物園




黄色(~黄緑色)の花の中央に暗褐色の目立つ蜜腺があり、黄色と黒色の対比がとても美しい花を咲かせる園芸品種です。



開花時期は春から初夏、花色は黄色もしくは緑色、個々の花は雌花もしくは雄花の杯状花序で中央に蜜腺があり、花序は小花が集まり集散花序に花を咲かせます。



<ユーフォルビア・カラキアス・ブラックパール ドウダイグサ科ユーフォルビア属>
4/5 つくば実験植物園



南アフリカを中心に、95種ほどが分布している、キク科ユリオプス属の常緑低木です。マーガレットに似た黄色い花を、晩秋から春まで長期間咲かせます。



日本に伝わったのは、1970年代。比較的新しい花で、当初は鉢花として販売されていました。現在では一般的な認知度も高くなり、庭植え、鉢植えともに人気の花となっています。

<ユリオプスデージー キク科ユリオプス属> 4/13 茨城県植物園




インド北東部原産で樹高が3mほどになるミカン科の常緑低木。レモンと同じように料理の香りづけや飲み物などに使う柑橘類です。



花は白色で四季咲き性が強く、果実は四季なりですが結実率は低いです。果実は直径6~8cmくらいでレモンよりもやや小ぶりで丸い形をしています。



<ライム ミカン科ミカン属> 4/13 茨城県植物園




ヨーロッパ生まれの落葉花木です。耐寒性が強く、花期が長く、冷涼な地域の代表的な庭園木で、北海道では公園木や街路樹としても植えられています。



和名は紫丁香花(ムラサキハシドイ)といい、日本で呼ばれているリラという名称は、フランスでの名称です。花は枝先に穂状に多数つけ、芳香があります。



<ライラック(紫丁香花:ムラサキハシドイ) モクセイ科ハシドイ属>
4/19 手賀沼




熱帯アメリカ原産で、クマツヅラ科の半耐寒性常緑小低木です。初夏から秋にかけて花茎先に小花を多数集合させて球状に咲かせます。



日本では、別名のシチヘンゲ(七変化)と呼ばれています。これは、咲き始めてから花色が淡黄色から、橙色、赤、桃色と徐々に色が変わるからです。花は筒状で先端が4、5裂します。



<ランタナ・カマラ(七変化) クマツヅラ科シチヘンゲ属>
4/13 茨城県植物園




中国の揚子江下流域を原産とするバラ科の落葉樹。明治時代末期に渡来し、各地の庭園や公園に植栽されてきました。



開花は4~6月で、新葉の展開と同時。ウメに似た直径4センチほどの花が、6~10輪ずつ枝先で円錐状に集まって咲きます。



主張し過ぎない清楚な白い花が茶人に好まれ、茶庭に使われることが多く、茶道の祖である千利休にちなんで名付けられました。



<リキュウバイ(利休梅) バラ科ヤナギザクラ属>
4/5 つくば実験植物園




金魚草を小さくしたような形のため姫金魚草とも呼ばれる一年草です。



金魚のしっぽの形に似た白や黄色、ピンクや紫などのパステルカラーの花を咲かせます。



丈夫で花色も豊富なので、流通量も多い春の草花です。

<リナリア(姫金魚草) オオバコ科(ゴマノハグサ科)ウンラン属>
4/19 北柏ふるさと公園




5月~7月頃可愛い黄色の小花を咲かせる多年草。山の中の清流などの湿地帯に自生しています。草丈は15~60㎝ほどです。



茎はまっすぐ上にのびて直立しています。その茎の先に黄金色の花を咲かせる姿から和名が付けられました。



<リュウキンカ(立金花) キンポウゲ科リュウキンカ属>
4/5 つくば実験植物園




リンゴ属(林檎属)バラ科の属の1つ。リンゴを含み30から35種が分類されます。ヨーロッパ、アジア、北アメリカなどの、北半球の温帯に分布しています。



バラ科のうちリンゴ属やナシ属などの仁果様の果実(種とそれを包む芯をさらに果肉が包む構造の果実)を収穫するものを仁果類といいます。



<リンゴ属 バラ科リンゴ属> 4/5 つくば実験植物園




日本原産の植物で、日本のほぼ全域に生息しています。秋口の野山に釣鐘型の花を咲かせます。花の直径は2cm前後。小ぶりで5、6枚の花びらを付けています。



色合いは青、水色、紫などの寒色が中心でしたが、最近は改良され、ピンクや白なども切り花として流通しています。



野生の花ですが、群生せず単独で自生します。古くから漢方薬としても利用されてきました。

<リンドウ(竜胆) リンドウ科リンドウ属> 4/13 茨城県植物園




イソマツ科の半耐寒性常緑低木で、開花期は5月~10月です。別名プルンバゴとも呼ばれます。



爽やかなブルーの花を、春から秋まで繰り返し咲かせ楽しめる、丈夫で育てやすい植物です。

<ルリマツリ(瑠璃茉莉) イソマツ科ルリマツリ属>
4/13 茨城県植物園




梅の花が咲く頃に香りの良い花を咲かせること、花が蝋を塗ったような質感であることから「梅」に例えられて、名が付いたと言われています。



実はとても美味しそうに見えますが、梅のような香りや果肉もなく、有毒なため食べられません。

<ロウバイ(蝋梅) クスノキ目ロウバイ科ロウバイ属>
4/13 茨城県植物園  




花姿や草姿はマーガレットに似ていますが、マーガレットと比べると本種の方がが寒さに強い特長があります。



淡いピンク色の花とシルバーリーフのような葉色のコントラストが素敵な品種です。 -5℃程度までの耐寒性を持ち、花持ちも良いです。



<ローダンセマムエルフピンク(朝霧小菊) キク科ローダンセマム属>
4/5 つくば実験植物園


4月の花のアルバム7回に渡り、最後までご覧いただきありがとうございました。
次回は「4月の花のアルバム番外編」①と②をご紹介する予定です。次回もご覧いただけると、とても嬉しいです。




4月の花のアルバム ⑥

2023-05-22 | みんなの花図鑑
先回の続きです。4月の花のアルバム ⑤ 2023-05-19

今回も、4月の花のアルバム ⑤同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。





マダガスカル原産のトウダイグサ科の多肉植物です。茎が多肉で棘が密生しサボテンに似ており、花が美しいので観賞用に栽培されます。



花の脇から花茎を出し、4つずつ花をつけます。 花の色は赤、桃色、橙色、黄色、白など豊富です。 ただし、花のように見えるのは苞で、花は真ん中にある小さなものです。



花名はサボテンの木麒麟(モクキリン)に姿が似ており、長く花を咲かせることが由来です。

<ハナキリン(花麒麟) トウダイグサ科トウダイグサ属>
4/13 茨城県植物園




ウルグアイやパラグアイ、ブラジル南部など南米原産の果物です。和名をパイナップルグアバといい、日本には昭和初期にアメリカから渡来しました。



7月~8月に直径4cm程度の花が咲きます。分厚い花弁の外側は白い綿毛が生え、内側は薄紫色、鮮やかな赤いおしべが特徴的です。



花も食べることができ、花も実も楽しめる果樹として家庭で栽培する人も多いようです。

<フェイジョア フトモモ科フェイジョア属> 4/13 茨城県植物園




その優美さから古来より日本人に愛され、美しい女性の例えにも使用されてきました。

<手賀沼水生植物園>


日本原産の花木で、その美しさから世界中で愛され栽培されています。

<手賀沼水生植物園>


世界一といわれる本種の名所、あしかがフラワーパークが有名です。

<あけぼの山農業公園>


<フジ(藤) マメ科フジ属> 
4/19 手賀沼水生植物園・あけぼの山農業公園




紀伊半島(和歌山県)、四国(高知県、徳島県)及び九州(宮崎県、大分県、鹿児島県)に分布するツツジ科の低木。



花はヤマツツジより小さく、葉の幅は狭く、枝ぶりが繊細です。全体に女性的であるとして、高知県では「雌躑躅(めんつつじ)」と呼ばれています。



<フジツツジ(藤躑躅) ツツジ科ツツジ属> 4/5 つくば実験植物園




日本、中国に分布するツゲ科の常緑性小低木です。北海道から九州に分布しており、山地や丘陵地の林内などで群生している姿を見ることが出来ます。



4月~5月頃、茎の頂部に長さ10㎝程度の穂状花序を出し、花弁を持たない花を多数咲かせます。



常緑でよく繁殖して茂り、葉が輪状に付いて繁栄をイメージさせることから縁起が良いとされ、名前が付きました。

<フッキソウ(富貴草) ツゲ科フッキソウ属> 4/5 つくば実験植物園



 
オーストラリア原産のフトモモ科の常緑中木です。ボトルを洗う際に使う円筒ブラシのような不思議な形の花をつけます。



花は花弁が目立ちませんが、赤や赤紫、ピンク、白などに色づく花糸が長く伸び、それを穂状につける花序になるため、このような変わった見た目になります。



<ブラシノキ フトモモ科ブラシノキ属> 4/13 茨城県植物園




ヨーロッパ原産のキク科の宿根草です。日本では帰化植物として道端に咲いています。花茎が長く伸びて、白い花が一面に咲きます。



花の咲く前は30㎝ほどですが、花茎が伸びて花が咲くときは80㎝ほどになります。花径6㎝ほどの一重の純白の花が咲きます。



<フランスギク キク科フランスギク属> 4/19 近所の路傍




原産地はヒマヤラの山岳地帯や中国西部と言われており、カシミールからヒマラヤ東端までの高山帯に自生する多年草です。



最大45cm迄の伸びる花茎の頂部で、直径約1.8cmの小花が集まり、直径約8cmの綺麗な球状に咲く花姿が特徴です。



和名の「玉咲桜草」の由来は小花が集まり玉(球状)に咲く花姿からきています。

<プリムラ・デンティキュラータ(玉咲桜草) サクラソウ科サクラソウ属>
4/5 つくば実験植物園 




北アメリカ原産の落葉低木果樹で、種類は200~300種あると言われています。 ジャムやヨーグルト、ケーキなど、目にすることも多いフルーツです。



果実だけでなく、かわいらしい花や紅葉も楽しめるので、1年を通して変化も見ることができるのも魅力のひとつです。



<ブルーベリー(藍苺:ランメイ) ツツジ科スノキ属> 
4/5 つくば実験植物園




アメリカの東部からカナダの南部に分布しています。湿った林内に生え、高さは15~25センチになります。園芸上は「ツルハナシノブ(蔓花忍)」と呼ばれます。



不規則な散形花序に、トランペット形の青紫色の花を咲かせます。花色には白色やピンク色、紫色もあります。

<フロックス・ストロニフェラ (蔓花忍:ツルハナシノブ)ハナシノブ科フロックス属>
4/5 つくば実験植物園




フランス南部および西部、ポルトガル、およびスペイン原産のヒガンバナ科の顕花植物の種です。



花期になると、葉の間から花茎を伸ばし、頂部に花径3㎝前後の花を一輪、横向きに咲かせます。



花被片は細い剣形で、副花冠は大きく前に突出します。この副花冠の形がペチコートに似ていることが名前の由来となっています。

<ペチコートスイセン ヒガンバナ科スイセン属(ナルキッスス属)>
4/5 つくば実験植物園




原っぱや畑の周辺など、開けた明るい環境に多く、地面近くを飛び、いろいろな花でよく吸蜜します。人家周辺でも最も普通に見られるチョウのひとつです。



前翅は表裏とも赤地に黒褐色点があり、後翅は表面が黒褐色です。裏面は灰色で、春に現れる個体は赤っぽく、夏の個体は黒っぽく、秋には両方のタイプが見られます。



ベニシジミ(紅小灰蝶) チョウ目シジミチョウ科ベニシジミ属>
4/13 茨城県植物園




ヤマモミジの園芸品種、あるいは春に出る葉が紅色で、枝が垂れるモミジの総称。「手向山」をはじめ数多くの品種があります。



葉は長さ5センチ、幅3センチほどで7~9つに裂け、縁にギザギザが目立つ。夏は緑色に、秋には黄色あるいは褐色に変化して落葉します。



<ベニシダレモミジ(紅枝垂れ紅葉)’手向山(たこうやま)’ムクロジ科カエデ属> 
4/13 茨城県植物園




森林、公園、空地、道端など、身近な場所で見かけるバラ科の多年草です。草丈は低く、地面を這うようにランナーを伸ばして生長していくのが特徴です。



桜が終わった頃に明るい黄色の可愛らしい花を咲かせます。花の後には、小さくて真赤な果実が実ります。果実は口に運んでもほとんど味がしなく、美味しくありません。



<ヘビイチゴ(蛇苺) バラ科キジムシロ属> 4/5 つくば実験植物園




美しさを象徴する植物であり、古くから、さまざまな工芸品や絵画の意匠としても用いられています。また、美しい女性の容姿や立ち居振る舞いにも形容されてきました。



奈良時代に、中国から薬用植物として渡来したといわれていますが、その後、観賞用にも栽培されるようになり、江戸時代には数多くの観賞用の園芸品種が生み出されました。



しかしながら、江戸時代の品種は、わずかにその名をとどめるばかりで、現在栽培される品種の多くは、明治以降に作出されたものです。



同属にはシャクヤクも知られていますが、本種が「木」であるのに対してシャクヤクは「草」として扱われます。



<ボタン(牡丹) ボタン科ボタン属> 4/19 あけぼの山農業公園




日本では、冬鳥として北海道から南西諸島まで全国的に渡来します。湖沼、河川、海岸に生息し、群れを形成して生活します。

繁殖期のオスは黄色のくちばし、緑色の頭、白い首輪、灰白色と黒褐色の胴体とあざやかな体色をしています。



メスはくちばしが橙と黒で、ほぼ全身が黒褐色の地に黄褐色のふちどりがある羽毛におおわれています。

<マガモ(真鴨) カモ目カモ科 体長50-65cm> 4/12 手賀沼




原産地は北アメリカで、本州から九州にかけて帰化しています。高さは20-60cmで、4~6月に先端に紫色の花をつけ、下の方に細長い葉をつけます。



花の見た目はかわいいものの、繁殖力が強くあっという間に広がるので、雑草として扱われることが多い植物です。



花は紫色で、ウンランに似ています。このことが名前の由来にもなっています。

<マツバウンラン(松葉海蘭) ゴマノハグサ科マツバウンラン属>
4/19 北柏ふるさと公園




東南アジアからニューギニアの高地に自生しているツツジ科ツツジ属の常緑低木です。花冠は釣鐘形~有棘形で、園芸品種も多数作出されています。



高山の涼しい気候地域で育ち、木や岩に着生します。花色も赤色やオレンジ色、黄色それに応じて白色や淡いピンク色などがあります。



<マレーシアシャクナゲ (マレーシア石楠花) ツツジ科ツツジ属>
4/13 茨城県植物園




早春に山野の水辺や湿地などで、白い大きな花を咲かせます。ただし大きな白い部分は花ではなく苞(ほう)と称するものです。



これは葉が変形したもので、苞の中央の円柱状の部分にある小さな穂のようなものが花に相当します。私が行った日は花が終わりを迎えていました。



名前の由来は、葉の形が芭蕉(バショウ)に似ていて水辺に生えることからきています。

<ミズバショウ(水芭蕉) サトイモ科ミズバショウ属>
4/13 茨城県植物園




北方領土を含む北海道から九州にかけて分布します。 海外では北半球に広く分布し「極地周辺植物」といわれるものの1つです。



茎先に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、花径1センチくらいの小さな白い花を10~20輪くらいつけます。



いわゆる氷河期の遺存植物の1つと言われています。 和名の由来は3枚ある葉の形が「柏の葉」に似ている、あるいは家紋の「三柏」に似ているというところからきています。

<ミツガシワ(三槲) ミツガシワ科ミツガシワ属>
4/5 つくば実験植物園




関東、東海及び近畿地方に分布するツツジ科の落葉樹。太平洋側の丘陵や低山に自生し、数多いツツジの仲間のうち最も早く開花して早春を彩ります。



開花は葉の展開に先立つ3~5月。ふつう2~3花がまとまって分岐した小枝の先に咲きます。花は漏斗型で先端は五つに裂け、全体の直径は5センチほどになります。



名前のとおり3枚の葉がセットになって枝先に付くが、葉が2枚しかないこともあります。

<ミツバツツジ(三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属> 4/6 柏の葉公園




日本日本固有種の野菊のミヤマヨメナの品種で、古くから栽培されています。

4/20 自宅


通常野菊は秋に開花するのが一般的ですが、ミヤマヨメナは春から初夏にかけて花を咲かせます。

4/19 あけぼの山農業公園



名前の由来には「都を忘れるほど美しい花」という意味から諸説あります。

4/20 自宅


鎌倉時代に承久の乱で佐渡に流された順徳天皇が、この花の可憐さを見て都への思いを忘れることが出来た、という話から名付けられたという説が有名です。

<ミヤコワスレ(都忘れ) キク科シオン属> 4/20 自宅





平地から低山地の人家や人家近くの林で繁殖し、農耕地、公園の芝生、草地などでよく見られます。繁殖が終わると群になり、多い場合は数万羽の群になることもあります。



全身は黒味のある褐色で、頭は灰色がかった黒褐色です。目の周囲から頬にかけて不規則な白斑があります。くちばし、足は黄色です。



<ムクドリ(椋鳥) スズメ目ムクドリ科 全長約24cm>
4/19 北柏ふるさと公園




山形県及び福島県以西の本州、四国、九州及び沖縄に分布するアケビ科の蔓性木本。別名「トキワアケビ」のとおり常緑性のアケビです。



開花は4~5月で、葉の脇から伸びた長い花柄に房状の花を咲かせます。雌雄同株で、雄花は淡い紅色。3~6輪が集まって咲き、6本の雄しべがあります。



<ムベ(郁子) アケビ科ムベ属> 4/13 茨城県植物園




原産地は南アメリカで、日本では関東から西日本エリアに広く生息し、日当たりの良い肥沃な土地を好みます。



紫色のかわいらしい花とクローバーのような葉をつけるのが特徴で、5月~7月ごろになると花を咲かせ始めます。見た目は可憐ですが繁殖力が非常に強く、駆除がやっかいな雑草です。

<ムラサキカタバミ(紫片喰) カタバミ科カタバミ属> 
4/13 茨城県植物園


最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム ⑦( 最終回)」に続きます。




4月の花のアルバム ⑤

2023-05-19 | みんなの花図鑑
先回の続きです。 4月の花のアルバム ④ 2023-05-13

今回も、4月の花のアルバム ④同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。





熱帯アメリカ原産で、日本には明治時代末期に渡来し観賞用に栽培され「ブルンフェルシア」という名でも流通しています。



花はその色が最も特徴で、咲きはじめは濃い紫、そして時間が経つにつれて、薄い紫、最終的には白い色に変色します。



開花時期は4月~7月の温暖な気候の時期ですが、この気候と同等の温度を保っていれば次から次へとほぼ一年中花を咲かす周年開花をします。

<ニオイバンマツリ(匂蕃茉莉) ナス科ブルンフェルシア属>
4/6 柏の葉公園




「キイチゴ」の一種で本州以西に分布し、林縁や荒れ地、道端などに茂ります。小枝や葉柄に棘があり、細い枝が地面から低く生えて小籔を作ります。



4月ごろ冬芽から伸びた短枝の先に白い花を1個付けます。実は甘くラズベリーと同じような味が楽しめますが、種に苦みがある事からこの名前が付けられたようです。



<ニガイチゴ(苦苺) バラ科キイチゴ属> 4/5 つくば実験植物園




山野の林内や林縁の湿った場所に生える、高さ15〜25cmの多年草です。北海道から九州まで分布し、4〜5月頃に丘陵地帯や山麓で出会うことが多い、代表的な山野草のひとつです。



初夏が訪れる前までに、出芽・葉の展開・開花・結実を行ったのち、地上部は枯れてなくなり、休眠状態に入ります。秋には翌年のための芽の形成を開始します。



春先の短い間だけ出現し花を咲かせては地上部が消える、スプリング・エフェメラルともいわれる、典型的な春植物です。

<ニリンソウ(二輪草) キンポウゲ科イチリンソウ属>
4/5 つくば実験植物園

<自宅のニリンソウ> 4/29 自宅で撮影


わが家に昨年、私の師匠kiteさんより頂いたニリンソウも、今年無事葉が出てきました。しかし、まだ花が出ません。もう少し様子を見守りたいと思います。






中国の北部を原産とするバラ科の落葉樹。古い時代に日本へ渡来しており、万葉集にも登場します。



花や果実の様子をウメに例え、庭に植えやすい小型のウメといった意味合いで名付けられましたが、実際の質感はウメと異なります。



<ニワウメ(庭梅) バラ科ニワウメ属> 4/5 つくば実験植物園




フィリピンのルソン島北部の固有種で、山岳地帯の標高1000-2000mにある雲霧地帯が生育地です。食虫植物として、また観葉植物として観賞用に栽培されています。



日本では観葉植物として親しまれており、第二次世界大戦前から既に栽培されていました。ツルっとした表面とヒョウタンのような捕虫袋が人気です。和名をウツボカズラ(靫葛)と言います。



<ネペンテス・ベントリコーサ ウツボカズラ科ウツボカズラ属>
4/13 茨城県植物園




ヨーロッパ原産の帰化植物で、日本各地に広く自生し、野原や道端で見られる花です。ヨーロッパではサラダ用に栽培されるといいます。



日本でもスーパーの野菜コーナーで「マーシュ」「コーンサラダ」という名前で販売されています。



花は花径1.5mmという、非常に小さくてかわいらしいもので、花の色は薄い青紫いろをしています。花名は野に生えるレタス(チシャ)が由来です。

<ノヂシャ(野萵苣) スイカズラ科ノヂシャ属>
4/13 小貝川ふれあい公園




北米バージニア州~カナダに分布。オランダで本種とチリ産のチリイチゴをかけあわせて誕生したオランダイチゴが母種となり、日本で栽培される各種のイチゴの元となりました。



4~6月頃、長い花柄を持った2㎝程度で白色の花をつけます。花後に食べることのできるジューシーで美味しい果実をつけます。



<バージニアイチゴ バラ科キジムシロ属> 4/5 つくば実験植物園




北アメリカ原産の食虫植物で、別名、ハエトリソウ、ハエジゴク。葉を素早く閉じて獲物を捕食する姿が特徴的で、ウツボカズラと並ぶ有名な食虫植物です。



4枚から10数枚の葉をロゼット状につけ、細長い軍配形の葉柄の先に捕虫葉と呼ばれる二枚貝のような形の葉を広げます。



獲物がこのセンサーに短時間で2回以上触れると二枚貝状の葉が素早く閉じ、獲物を捕まえます。

<ハエトリグサ(蠅捕草) モウセンゴケ科ハエトリグサ属(ディオネア属)>
4/13 茨城県植物園




原産地はペルーで、高さ1~3mほどに生長する熱帯花木。力強く空に伸びる茎の先に、直立した黄色い花穂(8~12㎝)をつけます。



黄色いキャンドルのような可愛い花穂が長い期間楽しめます。花は植物園に行くと冬でも咲いているので、暖かければいつでも咲くようです。



<パキスタキス・ルテア(鬱金珊瑚:ウコンサンゴ) キツネノマゴ科パキスタキス属>
4/13 茨城県植物園




中国雲南省原産の半常緑のつる植物で、花に強い香りがあることから人気があります。



花の内側は白色、外側は薄いピンク紅色で、4月から5月ごろに枝を覆いつくすように咲く満開の花は、香りも相まって、とても見事です。



<ハゴロモジャスミン モクセイ科ソケイ属>
4/13 茨城県植物園




中国原産のマメ科の落葉低木。暑さ寒さにも強く手入れが簡単なことから、庭木の他公園などにもよく植栽されています。



4月に葉より先に小さな花が開花します。枝一面を埋め尽くすように咲く姿はとても目を引きます。



花名の由来はスオウの木から採った染料に花色が似ていることから。

<ハナズオウ(花蘇芳) マメ科ハナズオウ属> 4/6 柏の葉公園




北米カリフォルニアの州花にもなっていて、ネバダ州からテキサス州まで広く自生しています。



盃(さかずき)状に大きく開いた鮮やかなオレンジ色の花は、遠くからでもよく目立ち、満開時には地面を覆いつくしてオレンジ色のカーペットを敷いたようになります。



<ハナビシソウ(花菱草) ケシ科ハナビシソウ属(エッショルツィア属)>
4/19 北柏ふるさと公園



北米原産でアメリカを代表する花のひとつで、別名「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。



現在は全国各地に分布し、極端に寒さの厳しい地域以外なら栽培可能です。寿命は桜と同じく80年程度と言われています。



昔は桜やイチョウなどが多かった街路樹ですが、令和4年4月現在、東京都内の街路樹で一番多いのが本種です。



自然樹形が美しく、花、葉、実、紅葉、樹形と、一年を通して見どころの多い樹木なので、街路樹のほか庭木にもよく利用されます。



<ハナミズキ(花水木) ミズキ科ミズキ属>
流山総合運動公園・北柏ふるさと公園 




全国の日当たりのよい畑地、原野、道端などにごく普通に見られるキク科の越年草です。4~6月に茎の先端に頭状花序の黄色い小花を多数つけます。



<ハハコグサ(母子草) キク科ハハコグサ属> 4/14 大堀川




東南アジアを中心とした熱帯~亜熱帯アジアに約70種が分布するランの仲間です。



葉の中心より花茎を長く伸ばし、1本の茎に1輪~多数の花を咲かせます。袋状になる唇弁(花びらの一部)が印象的でユニークです。

<パフィオペディラム ラン科パフィオペディラム属>
4/13 茨城県植物園




東南アジア、インド、太平洋諸島の熱帯から温帯に広く分布します。日本では北海道南部から西南諸島の海岸に普通に見られる海浜植物です。



花は清楚で美しく、直径1cmほど。花序を払子(僧侶が使う法具のひとつ)に見立て、海岸に生えることが名前の由来です。



<ハマボッス(浜払子) サクラソウ科オカトラノオ属> 
4/5 つくば実験植物園




キイチゴ(木苺)の仲間で、日当たりのいい所ならどこでも胸ほどの高さまで育ち、刈り込もうとすると鋭いとげが邪魔をする手ごわい相手です。



夏には赤い実を付け、実が赤紫色になった時が食べごろで、木苺より酸味が多く野生の味がします。



<バライチゴ(薔薇苺) バラ科キイチゴ属> 4/5 つくば実験植物園




ヨーロッパ原産のヤブイチゲの八重咲き品種です。本種の名前は春一番に咲くことが由来で、落葉樹林の林床に生え一面に白い花を咲かせる山野草です。



半八重咲きの白い花びらの周りに、緑色の花びらのような形をしたがく片と総苞葉がつき、白と緑の2色咲きの花のように見えます。

<ハルオコシ(春おこし) キンポウゲ科イチリンソウ属>
4/19 あけぼの山農業公園




原産地は中国(台湾やヒマラヤ周辺含む)。日本に渡来したのは1681~1687年(天和・貞享年間)のことです。



遠目で見れば葉の雰囲気はナンテンに似ており、葉の縁にヒイラギのようなトゲがあることから、命名されました。



両方とも縁起の良い木として知られ、両方を併せ持つ本種はさらに縁起がいいとして普及しました。

<ヒイラギナンテン(柊南天) メギ科ヒイラギナンテン属>
4/13 茨城県植物園





北海道南西部から九州の山地の林縁に生息するメギ科イカリソウ属の多年草です。イカリソウとバイカイカリソウの自然交雑種とされます。



春に総状花序を伸ばし距のある小さな白花を付けます。花は4弁花で萼片は8枚ありますが、開花時に4枚落ちます。

<ヒメイカリソウ (姫碇草) メギ科イカリソウ属>
4/5 つくば実験植物園




日本固有種の植物で、日本の関東より西に広く分布するアジサイ科の低木です。梅雨頃に白くて美しい花を咲かせることから、古くから花材や庭木、観葉植物として親しまれてきた植物です。



花期は4月~5月で、枝先に花序を出し小さな白い花を多数咲かせます。名前は、ウツギに似ていて花が小さいことに由来しています。



<ヒメウツギ(姫空木) アジサイ科ウツギ属> 
4/19 あけぼの山農業公園




九州南部や沖縄諸島の海岸に生えるキランソウの仲間。キランソウによく似ているが,葉に強い光沢があり,盛んに匐枝を出すのが特徴。



小さな美しい照葉を持ち、葉のわりには大きくて、可憐な紫の花を咲かせて群生します。



<ヒメキランソウ(姫金瘡小草) シソ科キランソウ属>
4/5 つくば実験植物園




熱帯アジアまたはアフリカを原産とするウリ科の一年生草本。くびれのある独特な果実を携帯用容器として用いるため、紀元前から中国などで栽培され、日本にも紀元前に伝わったとされます。



昔は果実をくり貫いて柄杓を作ることもあり「瓢(ひさご)」と呼ばれていましたが、色々な容器に使われるうち、語尾に竹製の容器を表す「箪(たん)」が結び付いて「瓢箪」と呼ばれるようになったようです。



<ヒョウタン(瓢箪) ウリ科ユウガオ属> 4/5 つくば実験植物園




全体が灰色に見える色彩の鳥です。花の蜜や果実が大好物で、花が咲くと蜜を吸いにやってきます。虫や草の葉、芽も食べます。



1970年頃までは10月に渡来し、4月に渡り去る冬鳥でしたが、今では留鳥として日本中に棲むようになりました。



<ヒヨドリ スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属 全長27.5cm>
4/19 あけぼの山農業公園



アメリカのミズーリー州から南へテキサス州、それにメキシコが原産です。今では、わが国にも帰化しています。



昼間に咲いて2~3日はしぼみません。花期は春から夏いっぱい。花は白色ですが、やがて淡いピンク色に変化します。



<ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草) アカバナ科マツヨイグサ属>
4/19 北柏ふるさと公園



最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム ⑥」に続きます。



ひょうたんの話 Part2

2023-05-16 | 
先日、つくば実験植物園の中で、ひょうたんが木になっているところを見つけました。 実に2017年9月の初石テニスクラブ以来、6年ぶりに出会ったひょうたんです。

<ひょうたん(瓢箪)> 2017/9 初石テニスクラブ


私の記憶では、夏の日よけとして、青葉にひょうたんの実が下がる光景が、昭和時代の夏の風物詩でした。しかし、最近ではほとんど見かけることがなくなりました。

<ひょうたん(瓢箪)> 2023/4 つくば実験植物園


ひょうたんは熱帯アジアまたはアフリカを原産とするウリ科の一年生草本。くびれのある独特な果実を携帯用容器として用いるため、紀元前から中国などで栽培され、日本にも紀元前に伝わったとされます。

<ひょうたんの花> wikipediaより


今回、2017年9月に投稿した「ひょうたんにびっくり」の内容に、加筆修正したリメイク版を作成してみました。

<ひょうたん(瓢箪)> 2023/4 つくば実験植物園


ひょうたんは、日本では古くからとても縁起の良いものとされ、お守りや魔除けとして用いられてきました。また、蔓が伸びて果実が鈴なりになる様子から、家運興隆・子孫繁栄のシンボルともされています。

<ひょうたん(瓢箪)> 2017/9 初石テニスクラブ


ひょうたんは大きさにより、ミニひょうたん、千成、百成、中成、大成などの種類に分かれます。他に立姫、鶴首、ダルマなどの変形したものもあります。

<ミニひょうたん> ぐんま愛ひょう会の作品展より



<大長ひょうたん> ぐんま愛ひょう会の作品展より


ひょうたんで思いつくのは、豊臣秀吉の馬印です。秀吉は合戦の馬印として千成ひょうたんを使用し、天下を取りました。その発端は、美濃の斎藤竜興攻めだったと言われます。

<長浜町人の家に伝わった豊臣秀吉公像> 長浜城博物館所蔵


主君・織田信長が、稲葉山城(岐阜城)を攻めていた時のこと。少数の部下を連れて裏口から城内に忍び込んだ秀吉。

その作戦の成功を城外の味方に知らせるため、酒器に使っていたヒョウタンを竹の先に結んで、高々と掲げました。



戦に勝利した信長は「ヒョウタンの印は面白い趣向だ。馬印に用いよ」と大いに喜んだといいます。

以来、秀吉は戦に勝つごとに小さなヒョウタンを一つずつ増やし、やがてこれが千成瓢箪と呼ばれるようになりました。

<千成ひょうたん> ぐんま愛ひょう会の作品展より


秀吉は姉川合戦の後、その功によって湖北三郡を与えられました。
その後、小谷(湖北町)から琵琶湖に面した今浜(現 長浜市)に城下町を移しました。
そして、地名を長浜と改め、ここに城を築いて数年間居城としました。

<長浜城(昭和58年:1983年復元)>


秀吉がはじめて自らの城を築き、城下町を形成した地である滋賀県長浜市。
今でも、長浜市の市章はひょうたんをデザインしています。

<長浜市役所>


また、ひょうたんをあしらった橋の欄干なども、市内のあちこちで目にすることができます。ひょうたん愛好家の全国組織である全日本愛瓢会の本部も、長浜市内に置かれているそうです。

<長浜駅東側の架道橋>


長浜市同様に、ひょうたんゆかりの地として岐阜県養老町がよく知られています。

<養老公園> 養老町HPより


老いた父親のために懸命に働いていた木こりの「源丞内(げんじょうない)」が、ある日養老の山奥で見つけた滝の水をひょうたんに汲んだところ、滝の水がお酒に変わり、その酒の力で父親がたちどころに若返ってしまった、というものです。

<養老の滝> 養老町HPより


この出来事にいたく感激された当時の元正天皇が、実際に養老を訪れたのちに年号を西暦717年に「養老」と改められたということが史実として残っています。

日頃は目にする機会の少ない”ひょうたん”ですが、岐阜県養老町の吉田商店さんで栽培・加工・販売をされています。 

<吉田商店さん店内> 吉田商店HPより


千成ひょうたんで忘れてならないのは、豊臣秀吉公出生の地、名古屋です。秀吉公は尾張国愛知郡中村郷中中村(現在の名古屋市中村区)で生まれました。

<豊國神社 太閤まつりの「千成瓢箪御輿」>


千成ひょうたんのお菓子もあるんです。
名古屋の老舗和菓子店 両口屋是清(創業1634年)の千なりです。


どら焼きの中に紅粒あんが入っています。ふんわりとしっとりしていますが、きめは粗めでカステラのような感じです。



最後は懐かしい”ひょっこりひょうたん島”の歌をお聴きください。(1分53秒)
1960年代、NHKで5年間にわたりカラーで1244話作られ、絶大な人気を誇った人形劇です。

<ひょっこりひょうたん島テーマソング> 唄 前川陽子

4月の花のアルバム ④

2023-05-13 | みんなの花図鑑
先回の続きです。4月の花のアルバム ③ 2023-05-10

今回も、4月の花のアルバム ③同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。




チグリスユーフラテス河流域からエジプトで4000年以上も前から食用として栽培されていたそうです。日本には奈良時代にインドの僧侶が中国を経て持ち込んだと考えられています。



ダイズ、ラッカセイ、エンドウマメ、インゲンマメ、ヒヨコマメと共に6大食用豆と呼ばれています。名前の由来は実が空に向けて実るからという説が良く知られています。



<ソラマメ(空豆) マメ科ソラマメ属> 4/5 つくば実験植物園




原産国は東アジアの温帯地域の多年草。日本を代表するスミレで、日当たりの良い原っぱや道端などでもよく見かけることが出来ます。



他のスミレとは違い比較的茎に高さがあるのが特徴です。葉はとても薄く光沢があり、ハートの可愛らし形をしています。



<タチツボスミレ(立坪菫) スミレ科スミレ属> 4/5 つくば実験植物園




オランダで品種改良された球根アイリスで、「オランダアヤメ」とも呼ばれます。寒さに強く丈夫であることから、球根アイリスの中で最も栽培されている品種とも言われます。



ジャーマンアイリスと比較すると葉が細く、花も小ぶりで、すっきりとした姿をしています。どちらも4月から5月にかけて開花しますが、本種のほうが少し遅めに咲き始めます。



<ダッチアイリス アヤメ科アヤメ属> 4/19 北柏ふるさと公園




千島列島南部、北海道、本州の中部地方の標高1500mから2800m付近の山岳地帯に自生するサクラで、名は千島地方に因んで付けられました。



特徴は、幹が立ち上がらず、根元から分かれて横や斜め上に伸びること、花はエゾヤマザクラやソメイヨシノよりも小さく、香りがすること、そして、花の色や木の形に変異が多いことです。



<チシマザクラ(千島桜) バラ科サクラ属> 4/5 つくば実験植物園




名前のとおり蓮に似た金色の花が、地面から湧き出ているかのごとく咲くインパクトのある植物です。直径30cmほどにもなる花(厳密には苞)は、春から秋にかけて長期間咲き続けます。



1999年に開催された昆明国際園芸博で発表された中国雲南省原産の珍しい植物です。

<チユウキンレン(地湧金蓮) バショウ科ムセラ属> 
4/19 あけぼの山農業公園




日本を含む東アジア原産種と、北アメリカ原産種が出回ります。日本にも自生がある花ですが、ガーデンでよく使われるのは北アメリカ原産種が多いようです。

春に芽吹き、初夏に楚々とした趣のある花を咲かせます。花期は短い宿根草ですが、野趣のある山野草です。



<チョウジソウ(丁字草) キョウチクトウ科チョウジソウ属> 
4/13 小貝川ふれあい公園





主に朝鮮半島に分布するツツジです。長崎県の対馬にも自生し、原生林は国の天然記念物に指定されていますが、環境省RDBでは絶滅危惧ⅠAに指定されています。



葉の脇に散房花序(柄のある花がたくさんつき、下部の花ほど柄が長いので花序の上部がほぼ平らになる)を出し、漏斗状の淡いピンクの花を咲かせます。



<チョウセンヤマツツジ(朝鮮山躑躅) ツツジ科ツツジ属>
4/5 つくば実験植物園




朝鮮半島原産種の落葉低木です。シナレンギョウの変種とされることもあります。枝は弓なりに長く伸び、シナレンギョウは直立することから区別します。



春、レンギョウに続いて色鮮やかな黄花を枝いっぱいに咲かせます。花は葉の展開前につき、葉は楕円形です。



チョウセンレンギョウ(朝鮮連翹)  モクセイ科レンギョウ属>
4/5 つくば実験植物園




シベリア東部からカムチャッカにかけて繁殖し、冬鳥として全国に渡来します。5月頃まで残る個体が多いようです。



農耕地、草地、牧草地、河原、公園など開けた場所を好みます。非繁殖期にやってくる冬鳥のため、鳴かずに口をつぐんでいることが和名の由来です。

<ツグミ(鶇) スズメ目ヒタキ科ツグミ属 全長24cm>
4/19 北柏ふるさと公園




ヨーロッパで広く普及している野生の黄色の花です。日本では園芸用として渡来したものが野生化しています。



春に高さ30センチ前後の直立した茎を伸ばします。花期は5~6月、葉腋に数段に渡り長さ15ミリほどの黄色の唇形花をつけます。



<ツルオドリコソウ(蔓踊り子草) シソ科 オドリコソウ属> 
4/5 つくば実験植物園




南アフリカが原産で、高さ0.9~1.2mになる常緑多年草です。葉は長い剣状で堅く、緑色です。花は白色に黄色と藤色の斑紋がつき、夏の間中咲きます。



濃い斑紋が外花被片の基部に見られます。

<ディエテス・グランディフロラ アヤメ科ディエテス属>
4/5 つくば実験植物園




アメリカのフロリダ州からメキシコ、ブラジル、西インド諸島に分布しているデュランタで、美しい花を咲かせることから、世界の広い地域で観賞用として栽培されています。



日本へは明治時代中期に渡来し、沖縄などでは街路樹や庭木としてよく植栽されています。単にデュランタというと、本種を指すことが多いようです。



<デュランタ・レペンス(針茉莉:ハリマツリ) クマツヅラ科ハリマツリ属>
4/13 茨城県植物園




スズランは春の訪れを知らせる代表的な花です。日本で最も多く栽培され、なじみがあるのは、ヨーロッパ原産の本種です。日本原産のスズラン(君影草)よりも草姿および花ともに大型で丈夫です。



日本原産のスズランは本州中部以北のほか、朝鮮半島、中国に分布します。葉に隠れるようにひっそりと咲き、主に山野草として扱われますが、高温多湿に弱くてやや育てにくく、流通は多くありません。



<ドイツスズラン(独逸鈴蘭) キジカクシ科スズラン属>
4/19 北柏ふるさと公園




関東の山地に多いことからこの名が付きました。代表種のミツバツツジよりも花期がやや遅く、5月中旬~6月上旬にかけて咲きます。



おしべが10本あり、おしべの付け根の部分に腺毛と呼ばれる小さな突起があるのが、他のミツバツツジ類にはない特徴です。



<トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属>
4/5 つくば実験植物園




原産地は日本、台湾で、もともとは西日本に自生していたものが品種改良されて、日本全国に普及しました。枝が細かく分かれて葉が密に茂るので、生け垣として利用されることが多い花木です



花がたわわに咲く春、美しい新緑、真っ赤に紅葉する秋と、季節によって表情を変えていくのも魅力です。



<ドウダンツツジ ツツジ科ドウダンツツジ属>
4/5 つくば実験植物園




トカラ列島と,奄美大島,徳之島,沖永良部島に生育するアジサイの固有種です。「トカラコンテリギ(トカラ紺照り木)」とも呼ばれます。



葉は長楕円形で対生し、両面に艶があり、縁には粗い鋸歯があります。真ん中に小さい淡黄色の両性花があり、周りに白い花弁状の大きな4枚の萼片からなる装飾花があります。



<トカラアジサイ(吐喝喇紫陽花) アジサイ科アジサイ属> 
4/5 つくば実験植物園




日本海側の落葉樹林内や林縁でみられる高さ20~60cmの常緑多年草。北陸では白花が多く、福井県以西では紅紫色の花が多くなります。



本州の太平洋側に分布するイカリソウとの違いは葉にあります。本種の葉は「2回3出複葉」といって、元々一つだった葉が分かれて、「小葉」と呼ばれるものになります。



両者とも4月から5月に花茎を出して長い距のある面白い花を咲かせます。花の形は船の錨を連想させます。

<トキワイカリソウ(常盤碇草) メギ科イカリソウ属>
4/5 つくば実験植物園




ヨーロッパ地中海地方原産の園芸花として植栽される常緑多年草。別名イベリスは、スペインの昔の国名イベリアに多く自生していることから付けられました。



4枚の花弁のうち、外側の2枚が大きくなるのが特徴で、小花が多数集まって大きな花房になります。花の名前は太陽を向く性質が強くて花茎が曲がりやすいことに由来します。



<トキワマガリバナ(常磐屈曲花) アブラナ科マガリバナ属>
4/6 柏の葉公園





日本、東アジア南部~南アジアが原産の常緑小高木。4月~5月にピンクや白の花が一斉に開花し、遠くから見ると木全体が花に覆われているように見えるほど華やかです。



病害虫に強く丈夫で、和風、洋風どちらの雰囲気にも合い、街路樹や公園樹、マンションなどのエントランスの植栽としてよく利用されています。



糸状の細い花びらの集合体が花となっている一風変わった見た目をしています。濃いピンクの花を咲かせるベニバナトキワマンサクは、本種の変種です。



<トキワマンサク(常盤万作) マンサク科トキワマンサク属>
4/5 自宅




中国原産のバラ科キイチゴ属の落葉低木です。バラ属ではなく木イチゴの仲間ですが、花がバラに似て美しいことからその名前が付いています。



バラ属ではありませんので香りはありませんが、バラと違って病気にも強く、白い花がたくさん咲きます。なお、花名のトキンというのは、修験者が被る小さな黒い頭巾のことです。



<トキンバラ(頭巾薔薇) バラ科キイチゴ属> 4/19 あけぼの山農業公園




主に土佐(高知県)の山地に自生するマンサク科の落葉樹。早春に咲く黄色い花を観賞するため、自生地以外でも広く庭園や公園に植栽されています。



開花は3~4月で葉の展開に先立ち、直径7ミリ程度の小花が7~10輪が集まって咲きます。枝を切ると水気の多い樹液が流れ出すことから名付けられました。



<トサミズキ(土佐水木) マンサク科トサミズキ属>
4/13 茨城県植物園




家禽化された「カワラバト」が逃げ出して野生化したものです。 原種である野生のカワラバトに近いものはグレー系で、翼に2本の黒帯、胸は緑や赤紫に光るが、さまざまな色や模様をしたものがいます。



原種カワラバトは地中海沿岸から中東の崖地に繁殖していたもので、本種も北海道から沖縄まで全国にくまなく分布する鳥です。崖を想像させるビルや橋脚など建造物等に営巣しています。

<ドバト(土鳩) ハト目ハト科カワラバト属 全長32㎝>
4/19 北柏ふるさと公園




本州中部地方以西・四国・九州に分布する落葉低木。伐採跡や山道の周辺などに生育しています。名前は葉の形がモミジのように裂けることから付けられました。



花は4~5月、白い5弁の花を単独で枝先に付け、細い柄で下を向き葉陰に咲きます。初夏に実る果実はいわゆるキイチゴ状で黄色、または薄いオレンジ色で甘みがあります。



<ナガバモミジイチゴ(長葉紅葉苺) バラ科キイチゴ属>
4/5 つくば実験植物園




仲間であるダイアンサス属は、世界に約300種が分布しています。やさしい草姿に可憐な花を咲かせ、香りも魅力です。



日本では4種が自生しています。園芸品種には、四季咲き性のものが多く、常緑性で耐寒性も強いので、品種や場所によってはほぼ周年にわたって観賞できるほどです。



<ナデシコ(撫子) ナデシコ科ナデシコ属(ダイアンサス属)>
4/19 北柏ふるさと公園




中国を原産とする原種バラの一つ。日本へ渡来したのは宝永年間(1704~1711年)で、浪速商人が流通を担ったため名付けられたとされます。



開花は4~6月の一季性で、バラとしては早咲きに属します。小枝の先に直径5~9センチの花が一輪ずつ咲きます。花弁は白色あるいは紅色を帯びた白色の一重で、多数の黄色い雄しべがあります。



<ナニワイバラ(難波茨) バラ科バラ属> 4/19 あけぼの山農業公園




最もなじみ深いチョウの一つで、都会の真ん中から山地まで、様々な環境で見ることができます。羽根のデザインはとても美しいチョウです。



幼虫は、ミカンやカラタチの葉を食べます。緑の少ない街なかでも、ミカンの鉢植えさえあれば、このチョウがどこからか飛んできて卵を産んでいきます。



<ナミアゲハ(並揚羽) チョウ目アゲハチョウ科>
4/19 あけぼの山農業公園




最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム ⑤」に続きます。















4月の花のアルバム ③

2023-05-10 | みんなの花図鑑
先回の続きです。4月の花のアルバム ② 2023-05-07

今回も、4月の花のアルバム ②同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。





原産は中国雲南省から四川省南部で、日本へは昭和37年に米国や英国から渡来しました。花の開花期は2~4月です。



日本のユキツバキ、ヤブツバキとともに園芸種であるツバキの母種の一つです。チベット高原を源流として中国を経てタイとミャンマーに流れるサルウィン川が花名の由来です。



<サルウィンツバキ(サルウィン椿) ツバキ科ツバキ属>
4/13 茨城県植物園




沖縄地方で主に見られる常緑低木です。沖縄三大名花にも数えられており、沖縄県では「サンダンカ」の名前でも知られています。



中でもこの品種は中国やマレー半島が原産で、丸い花びらが特徴的なメジャーな品種です。花はオレンジに近い色味をしており、夏にぴったりの明るい印象を与えます。



<サンタンカ・キネンシス アカネ科サンタンカ属(イクソラ属)>

4/13 茨城県植物園




常緑の小高木で山林や、墓地・寺院などに植えられていることが多い植物です。葉は厚くつやがあり、春に淡黄白色の花を咲かせます。



秋から冬にかけて星型の実をつけます。名前は「悪しき実」からついたと言われています。サカキやヒサカキと同様、神仏事で使用される植物です。



<シキミ(樒) マツブサ科シキミ属> 4/5 つくば実験植物園




ブラジル原産の「シコンノボタン」の園芸品種です。耐寒性があり、暖地で降霜がなければ屋外での植栽ができます。



高さは1~3メートルほどになり、葉は狭楕円形で葉脈が目立ちます。9月~11月ごろ、青紫色の花を咲かせます。



<シコンノボタン・コートダジュール (紫紺野牡丹) ノボタン科シコンノボタン属>
4/13 茨城県植物園




中国南東部、台湾、朝鮮半島に分布するバラ科シモツケ属の落葉低木です。分布域は山地や丘陵の雑木林や、やや岩の多い場所にあり、日当たりの良い場所を中心に自生しています。



4月~5月頃の花期になると、前年枝の葉腋から花序を出し、小さな花を多数咲かせます。一つの花序は2~3㎝程度の長さで、3~6個の花を付けます。



<シジミバナ(蜆花) バラ科シモツケ属> 4/5 つくば実験植物園




名前のとおり中国及び朝鮮半島を原産地とするモチノキ属の常緑樹。ヒイラギモチ、ヒイラギモドキ、チャイニーズホーリー・・・と様々な呼び名で親しまれています。



大きな二対の棘があるのが本種の特徴です。秋から冬にかけて実が赤く熟すため、古くは縁起物として、現代ではクリスマスを演出するものとして人気があります。



<シナヒイラギ(支那柊) モチノキ科モチノキ属> 4/13 茨城県植物園




別名をマグノリアと呼ばれるモクレン科モクレン属の落葉小高木です。 通常、モクレン(木蓮)と言えば、この品種のことを指します。



春、新葉が出る前に、骨格がしっかりした木の枝先に、濃紅色で卵形の大きな花を咲かせます。 花は上向きに咲き、全開せず半開状(開ききらない状態)に咲きます。



<シモクレン(紫木蓮)  モクレン科モクレン属> 4/16 手賀沼




アヤメ科アヤメ属に分類される常緑性の多年草です。中国が原産とされ、日本にも古くから帰化していました。人里近くの森などやや湿った薄暗い場所に自生し、根茎を伸ばして広がります。



春になると、アヤメに似た白い花を咲かせます。花には青色の斑点がいくつも入り、中心部分が黄色く色づいていることが特徴です。



<シャガ(著莪) アヤメ科アヤメ属> 4/6 柏の葉公園




江戸時代に中国から渡来した帰化植物で、日本の各地で林床などの湿り気のある半日陰でよく繁茂し、半野生化しています。



バラ科の海棠(カイドウ)に似た花を秋に咲かせていることから、名がつきました。



<シュウカイドウ(秋海棠) シュウカイドウ科シュウカイドウ属>
4/5 つくば実験植物園




ヨーロッパに分布するキジカクシ科の多年草です。花期の4月~5月になると、葉の中から花茎を伸ばし、花序に多数の花を咲かせます。花序は総状、一つの花序に6~15個の花が付きます。



花は釣鐘形で、花被片は6個あり、花被片の先は反り返ります。花の基部には線状披針形の2個の苞が付きます。花色は青、ピンク、白などがあります。



<シラー・カンパニュラータ(釣鐘水仙) キジカクシ科ツリガネズイセン属>
4/19 あけぼの山農業公園




南ヨーロッパの地中海沿岸地域原産のキジカクシ科オオツルボ属の秋植え球根で、シラーの仲間の中では大型の種類です。



美しいブルーの花がピラミッド状に星形の小花を数十輪咲かせます。花色はブルーが一般的ですが、白花もあります。



<シラー・ペルビアナ(大蔓穂:オオツルボ) キジカクシ科オオツルボ属>>
4/16 大堀川




古くから親しまれている地生ランの一種で、日本に自生している多年草です。草丈は30~50cmほどで、5月~6月頃に赤紫や白、ピンクの花が開花します。



ランと聞くと栽培が面倒と思われがちですが、この花ほど多くの人に愛され親しまれているランはありません。



<シラン(紫蘭) ラン科シラン属> 4/19 北柏ふるさと公園




ヨーロッパ原産のマメ科の帰化植物です。 茎が地面を這って、葉の脇から伸びる花茎の先に球状に花をつけます。「クローバー」の名のほうがよく知られています。



葉が踏まれて傷つけられると、そこから新しい小葉が出て、四つ葉ができることがあります。ヨーロッパでは四つ葉のクローバーは幸運の象徴です。



<シロツメクサ(白詰草) マメ科シャジクソウ属> 4/19 北柏ふるさと公園




よく見かけるタンポポは、黄色い花ですが、昔から日本にある(在来種)白い花のタンポポです。ただ、繁殖力旺盛なセイヨウタンポポに比べ、最近あまり見られなくなりました。



関東地方西部以西〜九州の人家の近くに生えます。花は全て両性の舌状花からなり、受粉がなくても結実して種子ができます。舌状花の花冠は白く、花柱は黄色くなっています。



<シロバナタンポポ(白花蒲公英) キク科タンポポ属>
4/19 あけぼの山農業公園




ハナズオウは中国北部~朝鮮半島にかけて分布するマメ科の落葉樹です。日本では樹高2m~5mの低木状に育ちますが、自生地では10mを越す高木になるといわれています。



本種はハナズオウの白花品種で、白の蝶のような小花がびっしり咲きます。萼は薄緑色で花柄も薄緑色です。



<シロバナハナズオウ(白花花蘇芳) マメ科ハナズオウ属>
4/13 茨城県植物園




果物の苺として広く流通している栽培品種と同じオランダイチゴ属に属する野イチゴです。6~7月頃に直径15~20mmの白い花を咲かせ、7~8月に直径8~10mm程度のたまご型の赤い実をつけます。



市販のイチゴと比較すると酸味は強いですが、風味は似ておりそのまま食べるほかジャムや果実酒などに利用できます。



<シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺) バラ科オランダイチゴ属>
4/16 大堀川




アメリカ南東部のアレゲーニー山脈が原産です。森林地帯や沼地に生え、高さは1.8~3メートルになります。



花は花弁が無く雄しべがブラシを思わせるかわいい集合花です。性質が強健で紅葉が楽しめ、暑さ寒さに強く、非の打ちどころがない優秀な花木です。



<シロバナマンサク(白花万作) マンサク科シロバナマンサク属(フォッサギラ属)>
4/19 あけぼの山農業公園




ヤブツバキの野生白花品種でヤブツバキの自生地にまれに生えます。ヤブツバキと比べ自生地は極端に少なく、三浦半島や伊豆大島に数本だけ確認されているそうです。



葉のつやつやと白い花弁の対比が美しく、ほんのりとピンク色をまとっているようにも見えます。



<シロバナヤブツバキ(白花藪椿) ツバキ科ツバキ属>
4/5 つくば実験植物園




ヒヨドリ大のツグミの仲間。全身が灰褐色で、その名の通り腹の部分が白っぽいのが特徴です。頭が灰色っぽく、背中は茶色っぽく、飛ぶと尾の先の白色が目立ちます。




冬鳥として本州以南に飛来してきます。主に林に生息しますが、公園の茂みなどにもやってきます。単独で地面を歩きながら昆虫やミミズ、木の実などを食べます。



<シロハラ(白腹) スズメ目ヒタキ科 全長約24cm> 
4/6 柏の葉公園




春にヤマブキ(山吹)の花に似た白い花を咲かせるバラ科の落葉低木。花が同じ季節に咲くヤマブキ(山吹)の花に似ていることから名づけられました。


両者の花は似ていますが、ヤマブキ(山吹)はヤマブキ属なので別種です。ヤマブキ(山吹)は花びらが5枚ですが、本種の花びらは4枚です。葉のつき方は、ヤマブキ(山吹)は互生、本種は対生に葉がつきます。



<シロヤマブキ(白山吹) バラ科シロヤマブキ属> 
4/6 柏の葉公園




オーストラリア原産のクサトベラ科クサトベラ属の多年草です。この花が出始めたときは、花色がブルーだったことから、今でもブルーファンフラワーとも呼ばれることがあります。



葉は対生、葉身は3-6cmのへら形で縁に鋸歯があります。5~10月に1~2cmの青紫や白色の花を総状につけます。花色は紫、紫紅、白などがあり、最近、覆輪の美しい品種も出ています。



<スカエボラ・アエムラ クサトベラ科クサトベラ属>
4/5 つくば実験植物園




日本に昔から自生しています。濃く深い紫色の花を咲かせます。民家に近い公園や道端から明るい山野まで自生しているのを見かけます。



花色は青に近く深い紫色です。花は後方に距(きょ)と呼ばれる部分が突起しているのが特徴です。



<スミレ(菫) スミレ科スミレ属> 4/13 茨城県植物園




ヨーロッパ原産のオダマキと北米産の大輪の花を咲かせる数種との交配種を指します。ミヤマオダマキなど日本原産の高山性のオダマキよりも育てやすくて丈夫です。



繊細な花を咲かせるわりには、意外に丈夫で育てやすく、種がたくさんできるので、こぼれ種でも増えやすい特徴があります。



<セイヨウオダマキ(西洋苧環) キンポウゲ科オダマキ属> 
4/19 あけぼの山農業公園




花の豪華さで人気のある常緑低木です。日本などのアジア各地が原産のシャクナゲを欧米で育成した園芸種などを総称した名前です。



4月~5月にかけて満開になります。ピンク、黄、オレンジ、紫色、茶色などカラフルな色合いの花とその大きさが特徴的です。



<セイヨウシャクナゲ(西洋石楠花) ツツジ科ツツジ属> 
4/13 茨城県植物園




南イタリア~シシリー島原産の耐寒性多年草です。繁殖力旺盛な植物で、初夏に切れ込みの入った5弁の白い花を株いっぱいに咲かせます。



和名の「シロミミナグサ(白耳菜草)」は葉が全体に白い毛で覆われ、その葉形がネズミの耳に似ていたこと、また食用とされたことによるとされます。



<セラスチウム(白耳菜草:シロミミナグサ) ナデシコ科ミミナグサ属> 
4/19 あけぼの山農業公園



最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム ④」に続きます。


4月の花のアルバム ②

2023-05-07 | みんなの花図鑑
先回の続きです。4月の花のアルバム ① 2023-05-01

今回も、4月の花のアルバム ①同様、花の名前や分類(科名、属名)は写真の後に表記しました。まず、写真と説明を見ていただき、花の名前を考えていただけるようにしました。

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。





水草としてアクアリウムなどでも使われるミツガシワ科の多年性水生植物です。日本では7月〜9月頃に水上に白い花を咲かせます。



花は、葉柄の基部に束生し、径1.5cm程の白色で、花冠は5裂して、内側と縁が細かく裂けることで、一面に毛が生えたように見えます。



<ガガブタ(鏡蓋) ミツガシワ科アサザ属> 4/5 つくば実験植物園




南アフリカが原産の多年草で根茎をもちます。鮮やかな色彩とさまざまな花色が魅力の草花で、花期が春から秋まで長く続きます。



花は光があたると開く性質があるため、朝に開き夜には閉じてしまいます。また曇りの日にも花が開かないことがあります。



<ガザニア(勲章菊)キク科ガザニア属> 4/13 茨城県植物園




関東地方以西の本州、四国、九州及び伊豆諸島に分布するバラ科の落葉低木。葉の形がカジノキの若葉に似ているとして命名されました。



開花は4~5月で、葉の付け根から伸びた枝の先に、直径3~4センチの白い花が3~5輪ずつ上向きに咲きます。



果実は甘酸っぱさがあり、生で食べることができます。

<カジイチゴ(梶苺) バラ科キイチゴ属> 4/5 つくば実験植物園




伊豆半島より西・四国・九州など、日本の比較的暖かい地域や中国に分布する常緑性の小高木です。



赤みを帯びた新芽や光沢のある葉が美しく、庭木として垣根などに使われることが多いようです。名前の由来はこの木で扇の要(かなめ)を作ったからと言われます。



また、赤い芽のモチを意味するアカメモチが訛ったという説もあります。

<カナメモチ(要黐) バラ科カナメモチ属> 4/19 あけぼの山農業公園




日本、朝鮮半島、中国などの東アジア地域に分布し、日本では北海道南西部、本州、四国、九州に分布します。



山地や丘陵地、山野の日当たりのよい場所に自生しています。秋には真赤な宝石のような果実をつける美しい樹木です。



春には花、夏の緑濃い葉、秋の赤い果実、冬には紅葉など、四季を通して美しい姿を見せてくれる植物です。

<ガマズミ(莢蒾) ガマズミ科ガマズミ属> 4/13 小貝川ふれあい公園




北アメリカ原産のユリ科(キジカクシ科)の植物。長く伸びた花茎に30~50個の花をつけます。日本ではヒナユリとも呼ばれています。



まっすぐ伸びた茎の先に、星のような花が下から上に咲いていきます。花径3~5㎝ほどで、花色は白色、青紫、明青色などです。



<カマシア(雛百合) ユリ(キジカクシ)科カマシア属> 4/19 あけぼの山農業公園



中国中南部原産でツバキ科ツバキ属の常緑低木です。和名は「尖り葉椿(トガリバツバキ)」、通常見る椿の葉より細長くて先端がとがっています。



ツバキは18世紀にヨーロッパに渡って、椿が英名でカメリアの名前で呼ばれるようになり、世界的に広く知られるようになりました。



白いツバキの花はシャネルのマークにも採用され、宝飾品や高級リゾートにもこの名前がつけられています。ヨーロッパで、高貴な人たちに愛されています。

<カメリア・クスピダータ ツバキ科ツバキ属> 4/5 つくば実験植物園




日本の南西諸島、屋久島から沖永良部島、台湾、中国南東部、フィリピンに分布するアジサイ科アジサイ属の常緑の小高木です。



山地の林に生え、高さは1~4メートルになります。末端の小枝に散形花序をつけ、3月~8月に白い花を咲かせます。



無性花には4つの白い花弁状のがく片があります。

<カラコンテリギ(唐紺照り木) アジサイ科アジサイ属> 4/5 つくば実験植物園




カモの仲間は日本で30種を越えますが、ほとんどが「冬鳥」なので春夏にはいなくなります。春夏もいて普通に繁殖するのはこのカモだけです。



くちばしの先が黄色いのも特徴。ひなは「ピヨピヨ」と鳴くが、成鳥はアヒルに似たしわがれ声です。



くちばし以外で見分けるには、腰の部分に見える白い三日月模様がポイントです。

<カルガモ(軽鴨) カモ目カモ科マガモ属 全長約61cm> 4/6 柏の葉公園




北アメリカ南部から中央アメリカに分布する常緑のつる性植物で、細いつるでからみつきながら6mほどに伸びます。



ろうと型の香りのよい濃黄色の花を株全体が覆われるほどたくさんつけ、次々と長期間咲かせます。全草に毒があるのでハーブとしての利用はできません。



<カロライナジャスミン ゲルセミウム科(マチン科)ゲルセミウム属>
4/13 茨城県植物園




ときどき草刈りが行われるような日当たりのよい野原に生える多年草です。在来タンポポは、地域によって分布する種類が異なり、このタンポポは関東平野を代表するものです。



花色は明るい黄色ですが、ときに白っぽい花を咲かせる株があり、ウスジロタンポポと呼ばれています。



花期は春のみですが、秋にぽかぽか陽気が続くと、返り咲きをすることもあります。

<カントウタンポポ(関東蒲公英) キク科タンポポ属> 4/5 つくば実験植物園




岡山県、九州北部などの林床に自生する多年草です。葉は輪生状につきますが、対生であることはヒトリシズカよりも分かり易くなります。



花期は4月~5月で、ヒトリシズカより少し遅く、葉が展開してから開花します。つぼみ(花の開きめ)の時期は、花糸が淡い緑色をして、開花にともない白く変り広がります。



ヒトリシズカと異なり、雌しべは苞に包まれて、花期には外から見えないようになっています。

<キビヒトリシズカ(吉備一人静) センリョウ科チャラン属>
4/5 つくば実験植物園




原産は日本在来とされ、道端などに生える雑草です。別名ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)とも呼ばれます。



これは「病気を治して地獄の釜にふたをする」という意味が由来だそうです。

<キランソウ(金瘡小草) シソ科キランソウ属> 4/13 茨城県植物園




甘みと酸味、ほのかな苦みを持ち合わせた柑橘で、皮ごと食べられます。甘露煮は正月のおせち料理の定番です。



ビタミンCが豊富なので風邪の予防や美容と健康に効果があるといわれています。



宮崎県が日本一の産地です。

<キンカン(金柑) ミカン科ミカン属> 4/5 つくば実験植物園




北海道を除く日本各地に分布するバラ科の落葉低木。郊外の道端や山野で普通に見られます。



キイチゴの一種で、開花は3~5月で、短枝の先に直径4センチほどの花が1~2個ずつ咲きます。



5枚ある花弁は白色で大きく開き、花弁同士が少し離れるのが特徴です。初夏に熟す赤い果実は食用になります。

<クサイチゴ(草苺) バラ科キイチゴ属> 4/5 つくば実験植物園




中国が原産のバラ科リンゴ属の落葉低木で、樹高は5mほどになります。別名ヒメリンゴ(姫リンゴ)と呼ばれています。



果実は加工することで美味しく食べることができますが、主に観賞用として親しまれています。

<クラブアップル(姫林檎) バラ科リンゴ属> 4/13 手賀沼




江戸時代後期に久留米藩がつくり出した改良品種で、戦後には久留米でたくさん作られたという、日本原産のツツジです。



<クルメツツジ‘ミハタニシキ’(久留米躑躅‘御旗錦’) ツツジ科ツツジ属>
4/13 茨城県植物園




ヨーロッパ南部の地中海沿岸域を原産地とするクスノキ科の常緑樹。



葉を料理の香づけに、果実を採油に使われ、ローリエやローレルの名前でよく知られています。



開花は4~5月で、葉の脇に伸びた短い花序に直径1センチ前後の小花が二輪ずつ垂れ下がって咲きます。

<ゲッケイジュ(月桂樹) クスノキ科ゲッケイジュ属> 4/5 つくば実験植物園 




中国や朝鮮半島に分布する、毎年花を咲かせる多年草です。長くしなるような花茎を釣り竿に、ぶら下がるように付く花を鯛に見立てた「タイツリソウ(鯛釣草)」の別名でも親しまれています。



初夏に花茎を弓状に長く伸ばして10数輪を行儀良くぶらさがって咲かせます。花はぷっくりハート型にふくらんだ外側の花びらと、その下方から突き出るように伸びる内側の花びらで構成されています。

<ケマンソウ(鯛釣草:タイツリソウ)  ケシ科ケマンソウ属>
4/19 あけぼの山農業公園




沖縄及び奄美大島に分布するツツジ科の常緑低木。かつては渓流沿いの岩場や山地の林縁で普通に見られたましたが、江戸時代以降、園芸を目的とする乱獲が進み、天然の個体数は激減しています。



開花は2~5月。朱色を帯びた鮮やかな大輪の花が1~4輪ずつ枝先に集まって咲きます。花は漏斗型で直径5~8センチほど。花先は五つに裂けて上部の裂片には濃い紅色の斑点模様が入ります。



<ケラマツツジ(慶良間躑躅) ツツジ科ツツジ属> 4/5 つくば実験植物園




沖縄県西表島原産で、シュウカイドウ科ベゴニア属の多年草です。同属のシュウカイドウが外来種であるのに対し、本草は日本の自生種です。



林下や林縁、苔の生えた岩上、岩礁海岸に自生します。茎が立ち上がらず横に這い、根と根生葉を出します。



春に根茎から直接出た花茎先端が分枝し6~7輪の花を咲かせます。

<コウトウシュウカイドウ(紅頭秋海棠) シュウカイドウ科ベゴニア属>
4/5 つくば実験植物園




バラ科の落葉低木で、原産地は中国東南部。中国から日本に伝わり、江戸時代初期から観賞用として愛されてきた歴史があります。



開花期は、4月中旬〜5月中旬。花径1cm以下の白い5弁花で、一つひとつの花は大変小さいのですが、集まってドーム状に咲く花序を作ります。



その姿が手毬のように見えることから、名前が付きました。

<コデマリ(小手毬) バラ科シモツケ属> 4/19 北柏ふるさと公園




静岡以西の本州、四国及び九州の山地に分布するツツジ科の落葉低木。ミツバツツジの一種で、自生地では他の花木に先駆けて開花し、山一面を紫色に染めて春の訪れを告げます。



開花は3~5月で、葉の展開に先立つのが基本ですが、開花と同時に葉が開く株もあります。花は直径3~5センチ程度の漏斗型で、花先は深く5つに裂け、紅紫色あるいは薄紫色です。



<コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅) ツツジ科ツツジ属>
4/5 つくば実験植物園




日本では、関東から西と九州南部に分布しています。ツツジ科ツツジ属に分類される植物で、ほかのツツジに比べて1カ月ほど花期が遅く、5~6月ごろに咲きます。



日本で最も数多く植えられている庭木の一つで、園芸品種は2000種以上、花の色はピンク、紫に近いピンク、まれに白があります。

<サツキツツジ(皐月躑躅) ツツジ科ツツジ属>  4/13 茨城県植物園




柑橘類の一種で、別名ブンタン (文旦) 、ウチムラサキ (内紫)の名前でも呼ばれます。流通している約9割は高知県で作られています。



花は総状花序につき、白色の4~5弁花で芳香があります。多数の雄しべが花糸の中部まで合生し、雄ずい筒をつくります。



<ザボン (朱欒) ミカン科 ミカン属> 4/13 茨城県植物園



最後までご覧いただきありがとうございました。
次回「4月の花のアルバム ③」に続きます。








珍客の来訪

2023-05-04 | 野鳥
わが家の庭はネコの額ほどの狭さで、わずかな花があるだけの殺風景そのものです。ですから日頃はスズメかハトくらいしか来てくれません。

そんな庭に昨日珍客が来訪しました。最初、ハトかと思いましたが、よく見るとキジのようです。さっそくリビングの窓越しから、そ~っとカメラを向けて撮影しました。




幸いキジに気付かれることなく、10枚ほどの写真を撮ることができました。ただ、ガラス越しの写真のため、品質が悪くて申し訳ありません。



キジは日本の国鳥としても知られており、日本国内では北海道を除き、本州・四国・九州と、ほぼ日本全土に生息している鳥です。



また、昔話の「桃太郎」に出てくる鬼退治の仲間としても知られていたり、一万円札の裏側でもキジの絵が描かれていた事もあったりと、日本国民としても馴染みのある鳥の一種でもあります。



野生のキジは食料を求めて人が棲む場所の近くに生息しており、主に「草原」や「平野地」「農耕地」「林」と言った場所で見られます。



警戒心が強いので、物音がすると逃げてしまいますが、意外と身近な場所でキジに会うことも少なくありません。



キジは鳥ではあるものの、飛ぶことが苦手な鳥でもあります。基本的には地上で生活しているため、飛ぶという機能が退化してしまっているのか、かわりに時速32kmものスピードで走り回ることができます。

寿命に関してはおおよそ10年ほど。長生きした個体では、20年近く生きたキジもいたようです。



オスのほうが美しい容姿をしており、特徴となるのは赤く垂れたようなほっぺたと、美しい緑色の体。頭部には青紫色の羽毛や、首から胸にかけて光が当たることで光り輝く羽毛が印象的です。



メスに関しては茶褐色の体に、黒褐色の斑点模様が特徴と、オスに比べると圧倒的に地味な配色です。

多くの鳥は、一度オスとメスがペアになると、生涯パートナーを変えずに過ごすのが一般的なのですが、キジにはこういったルールは無いようです。



メスはオスの縄張りに入り、また他のオスの縄張りに出入りするなど、特定の相手を決めずに行動します。また、抱卵から子育てにいたるまでメスが全てを行い、オスは子育てには参加しません。



キジは警戒心の強い鳥としても知られ、物音がすると逃げ出してしまうほど臆病な鳥でもあります。そんなキジも、卵を守っている時のメスに関しては話が違います。



キジは子供を大切に育てる鳥としても知られており、自分の命よりも卵や子供を守ろうとします。卵を温めているメスは事故に遭う確率も高く、危険が迫ってきていても、卵を置いて逃げ出す事はありません。



そのため、キジが居ることに気が付かず、草刈り機で頭を飛ばされてしまう事故が起きてしまうほどなのです。



キジさんはわが家の庭に、僅か2分ほどの滞在でした。日頃は間近で見かけることのないキジに、暫し思いを馳せることができました。
キジさん、せっかく来てくれたのに、何のおもてなしもできなくてごめんなさい。