Ninbuのスマホで撮った花だって美しい!

サイクリング・テニス・散歩等の道すがら、公園・野原・湖畔・川辺等で見つけた美しい花をスマホで撮っています。

7月の花のアルバム(3)

2024-08-16 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。

<本日のバラ イヴピアジェ> 2022/5 柏の葉公園
系統:HT(ハイブリッド ティー) 作出:2005年 メイアン(仏)

ローズ色の花はシャクヤク咲きで花弁の先端は切れ込みが入りまる。大輪で色も目を引き、香りも強香なゴージャスなバラです。


四国南部や九州西部を中心として台湾や中国南東部まで分布するユリです。鹿児島の甑島は群生地として有名です。

主な開花期は7月中旬~8月中旬で、日本に分布するユリの中ではやや遅めです。径10cmほどの花を下向きに咲かせます。
(まれに上や横向きに咲くものもあります)

<カノコユリ(鹿の子百合) ユリ科ユリ属>
7/9 つくば実験植物園


原産地である南アメリカから、コロンブスの新大陸発見とともに、ヨーロッパに伝わったのち、中国、カンボジアなどから日本へと順に伝わって来ました。

本種はスイカやヘチマ、キュウリなどと同じ黄色い花を咲かせます。花は大きめで、ズッキーニの花によく似ています。黄色い5枚の花びらが途中まで筒状にあわさった合弁花です。

飾ると可愛くて食べると栄養豊富で美味しい野菜。夏に収穫して秋~冬まで保存できることもあり、ハロウィンや冬至の定番になっています。

<カボチャ(南瓜) ウリ科カボチャ属>
7/3 近隣の畑


熱帯アメリカ原産。毎年花を咲かせる多年草で、日本には江戸時代前期に渡来し、現在では河原などで半野生化しているものが見られます。

現在の品種の多くは、1850年ごろからアメリカ、フランス、イタリアなどで、さまざまな原種間で交配を繰り返して作出された品種で、ハナカンナと呼ばれています。

春に球根を植え付けて夏~秋に花を楽しめ、花色は緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白などがあり、葉に斑点や模様のはいるものも多く非常にカラフルです。

<カンナ(美人蕉) カンナ科ダンドク属(カンナ属)>
7/3 高野山公園

日本全土、朝鮮半島、中国、東シベリアに広く分布する多年草です。日当たりのよい草原に見られますが、国内ではそのような場所が激減したため絶滅危惧種になっています。

古来より美しい花が人々に愛され、万葉集のなかで秋の七草と歌われている朝貌と表記されています。

秋の七草の始まりは奈良時代、山上憶良が万葉集で詠んだ歌が由来とされます。

「秋の野に咲いている花を、指を折って数えてみれば、七種類の花がある」といった内容の和歌です。

<キキョウ(桔梗) キキョウ科キキョウ属>
7/9 つくば実験植物園


日本で育つ本種は草丈30~100cmほどで、一般的なコスモスより背が低くて、深い切れ込みと幅のきいた葉っぱが特徴です。

もともと、黄色とオレンジ色の花しかなかった本種ですが、1966年以降品種改良によって赤色の品種も流通するようになりました。

キク科に属する一年草で、コスモスの仲間であること、花の色が黄色やオレンジしかなかったことから本種の名前で呼ばれるようになりました。

花期が長く、害虫の被害も少ない上に、やせた土地でも育つ事から、園芸品種の一つとして広く栽培されています。

<キバナコスモス(黄花秋桜) キク科コスモス属>
7/3 北柏ふるさと公園


アジアの中でも特に日本に数多くの種類が自生しています。これらがヨーロッパに渡り、多くの改良品種が生まれました。

日陰でもよく育つ上に、葉色や草姿が美しいので、「ホスタ」とも呼ばれ国内外に多くの愛好家がいます。花の特徴は一日花であり、朝開いて夕方には萎れてしまいます。

名前の由来は、生長しかけの花茎の先端が、寺院や橋などの欄干の飾りに使われるタマネギのような形をした擬宝珠(ギボシ)に似ていたからだそうです。

<ギボウシ(擬宝珠) キジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属>
7/29 自宅

アフリカ原産のイネ科チカラシバ科の宿根草。日本のチカラシバに近い種類のようです。

夏から秋にかけて伸び上がるふんわりと柔らかい白い穂が大変美しく涼しげな品種です。白い穂は25cm程と大きくなり、日に当たってキラキラと輝きます。

白いキツネのしっぽを連想させるネーミングも納得の、大変に美しい穂が楽しめるグラスです。

<ギンギツネ(銀狐) イネ科ペニセタム(チカラシバ)属>
7/18 あけぼの山農業公園


原産地は北アメリカで、宿根フロックスやフロックス・パニュクラータの名前でも流通している6~7月頃に咲く多年草です。

花は小さく2センチほどの合弁花がまとまって咲きます。花の色はピンクが多いですが、他にも青紫や白、紫などがあります。

本種はキョウチクトウに葉や草の形が似ていることからその名がつけられました。

<クサキョウチクトウ(草夾竹桃)  ハナシノブ科クサキョウチクトウ属>
7/9 つくば実験植物園

マレー半島~太平洋諸島が原産の常緑低木で、葉の模様に富んでいます。現在観葉植物として流通している本種は園芸品種がほとんどです。

鮮やかなグリーン色をした葉に、ライトグリーンや赤色の模様が映える、コントラストが美しい植物です。

本種は「クロトンノキ」という和名や、「変葉木(ヘンヨウボク)」といった流通名など、さまざまな呼び方があります。

<クロトン(クロトンノキ) トウダイグサ科クロトンノキ属>
7/3 あけぼの山農業公園


地中海地方などに分布するグロブラリア科の低木です。グロブラリアとはラテン語で「小さく丸い頭」を意味します。別名「ルリカンザシ」とも呼ばれています。

本種はマデイラ諸島やカナリア諸島などの列島に生息するサリチナという低木です。

高山植物のイメージがあるグロブラリアの中では特殊な存在です。どちらかといえば「南国の浜辺の花木」のようなトロピカルな雰囲気があります。

<グロブラリア・コルディフォリア ‘ブルーアイ’ オオバコ科グロブラリア属>
7/9 つくば実験植物園


ニューギニア島に分布するラン科の多年草です。概して明るい草地に自生が見られます。日本では沖縄が自生地の北限です。

総状花序は偽球茎の下部から出て、長さ50~75cm、密に多数の花をつけ、鮮やかな紅紫色の花を数個ずつ順次咲かせます。

熱帯地域での開花期は周年ということです。花そのものは、一日または数日で萎んでしまいます。

和名は、台湾南東沖の蘭嶼(らんしょ)の旧名、紅頭嶼(こうとうしょ)に因んでいます。

<コウトウシラン(紅頭紫蘭) ラン科コウトウシラン属>
7/9 つくば実験植物園


中国北部からシベリア、朝鮮半島に自生するシソ科の植物。日本では薬草や観賞用として栽培されています。

享保11年(1726年)に朝鮮半島より種子を取り寄せたとの記録が残されています。

これは八代将軍の徳川吉宗(1684―1751)が実施した生薬の国産化の一環によるものです。

植物名は花の色ではなく、根の内部の色が淡黄色であるところから名づけられました。

<コガネバナ(黄金花) シソ科タツナミソウ属>
7/9 つくば実験植物園


熱帯西・南アフリカ原産の栽培植物です。世界各地で観賞用のものが逸出し、道端や空地、林縁地などで帰化しています。

本州では園芸種として流通していますが、沖縄や南西諸島に帰化している熱帯性の植物です。

樹高は2m程度で、花弁が濃い青紫色または紫色で、中央部は黄色味を帯びます。本種は、節間が短いので鉢植えに適していると言われています。

ヤハズ(矢筈)とは弓のつるに矢をかけるためにV字型に切りこんだ部分の名前で、和名は花を挟む2枚の苞がをこの形に似ることから。

<コダチヤハズカズラ(木立矢筈葛) キツネノマゴ科ヤハズカズラ属>
7/3 あけぼの山農業公園

高山に可憐に咲くコマクサは、「高山植物の女王」と称され、人気の高い花です。可憐な姿の一方で、その生き方は力強いものがあります。

環境の厳しい高山帯でも特に厳しく、ほかの高山植物が生えることができないような稜線の砂礫地を好んで生える、孤高の花です。

北アルプスの白馬岳や八ヶ岳、東北の秋田駒ヶ岳、北海道の大雪山などが大きな自生地です。

「高山植物の女王」と称される、小さくも美しい高山植物。漢字では駒草。駒とは馬のことで、花が細く馬のようだ、ということで名付けられました。

<コマクサ(駒草) ケシ科ケマンソウ亜科コマクサ属>
7/3 あけぼの山農業公園


一般的な種子系サルビア・ファリナセア品種に比べ旺盛な生育力があり、暑い夏にも成長しながら咲き続け、霜の降りる頃まで長期間楽しめる強健品種です。

力強く、夏の暑さにもへたれず、年末の霜が降りるまで次々に花を咲かせます。さわやかなスカイブルーの花色です。

寒さが苦手で霜にあたると枯れてしまうので、基本的に一年草扱いですが、暖地では越冬可能です。

庭植えにすれば大きな株に育ち、開花草丈は35~45cm程度に成長します。

<サルビア・サリーファン シソ科アキギリ属>
7/3 あけぼの山農業公園

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「7月の花のアルバム(3)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(4)」に続きます。


7月の花のアルバム(2)

2024-08-14 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。

 

<本日のバラ 伊豆の踊子> 2023/10 京成バラ園
系統:F(フロリバンダ) 作出:2001年 メイアン(仏)

フランスのメイアン社より、静岡県の河津町に贈られたバラです。

和名では「伊豆の踊り子」ですが、別名カルトドールとも言います。
2001年バガテル国際バラ新品種コンクール 特別賞受賞。

鮮やかな黄色のバラで香りもよく、半剣弁咲きからロゼット咲きのような形に変化します。1本のシュートに4~6輪の花がつき、春から秋まで咲き続けます。

 

 

 

 

沼や池、そして河川などに生育する浮葉(ふよう)植物です。浮葉植7月から10月ごろ、花茎を伸ばして、白色の花を咲かせます。

浮葉植物とは、葉は水面に浮かび水底に根を張る植物のことです。

6月~10月頃に見頃を迎え、丸い葉が水面に浮かび淡い黄色の花を咲かせます。浮葉植物のため池や河川などに咲きます。

多年草植物のため毎年花が咲きますが、艶のある丸い葉だけでも観賞価値があります。名前はポピーのような黄色い花を咲かせることから名付けられました。

 

<ウォーターポピー キバナオモダカ科ミズヒナゲシ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


北海道から九州まで全国の山地に自生しており、フキ、ミョウガ、ミツバなどと並んで日本原産野菜のひとつです。

食用とするのは土から顔を出したばかりの新芽の部分や、ある程度育ったものの茎や若芽の部分です。本来野菜というよりも、山菜になります。

花は、7月~9月頃、小さな花が球形に集まって伸びやかに咲きます。ひとつひとつの粒が蕾で、そこからはじけるように白い花が開きます。

平安時代から身分の高い宮人の間で食されていたという記録が残っていますが、本格的な栽培が始められたのは江戸時代後期、現在の武蔵野市周辺だったといわれています。

 

<ウド(独活) ウコギ科タラノキ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


北米東部原産で、キク科の耐寒性多年草です。

元々、北アメリカ先住民が薬草として利用していたことから、インディアンのハーブとも言われています。

日本には昭和の初めごろ(1926年)渡来しました。ハーブとして利用され、ハーブティでは風邪に効果があると言われています。

花の中心部がクリのイガのように球状に大きく盛り上がり、そのまわりに細長い花弁が放射状に広がります。

 

<エキナセア(紫馬簾菊) キク科ムラサキバレンギク属(エキナセア属)>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 



中央アメリカから南アメリカに分布しています。池や沼に生え、高さは45センチほどになります。

葉は心形です。新しい葉は黄色っぽく、古くなると黄金色になります。

7月から10月ごろ、花茎を伸ばして、白色の花を咲かせます。

 

<エキノドルス・グランディフロルス・アウレウス オモダカ科エキノドルス属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



オニユリの突然変異で黄色い花を咲かせます。自生地の対馬では盗掘などにより、野生状態ではほとんど見られません。

花期は7月から8月で、花は漏斗状です。花被片は強く反り返り、長さ7~10cmで黄色、内面には黒褐色の斑点があります。

葉の付け根にムカゴを作ります。種子をつける物が大半であるユリの中にあって、本種の大きな特徴の1つといえます。ムカゴにより容易に増えるため各地で栽培されています。

 

<オウゴンオニユリ (黄金鬼百合) ユリ科ユリ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本全国でよく見られる青いトンボ。オスは全体的に青みがかっており、腹の先と目は黒いのが特徴です。

本種はシオカラトンボと色もかなり似ているため、識別がやや難しいようです。本種の尾は根元から先までほとんど同じ太さなのに対し、シオカラトンボの尾は急に細くなっています。

 

<オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉) トンボ目トンボ科> 全長50-60mm>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



本種は別名では「ハヤザキオオバギボウシ」や「ウノハナギボウシ」とも呼ばれる日本を原産とする多年草です。

日本では北海道・本州・四国・九州に広く分布しており、山地や林縁、草原等の湿り気のある場所に自生しています。

7月頃、白い花を付けます。春先の芽生えや若い葉はウルイと呼ばれ、山菜として利用されます。

 

<オオバギボウシ(大葉擬宝珠) キジカクシ科ギボウシ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

日本全国の道端・空き地・河川敷などで、自然にみられる草花です。元々は夕方に咲く花だったため、ついた名前ですが現在は昼間から咲いています。

南アメリカ原産で、日本には江戸時代始めごろに渡来しました。花が美しいため観賞用に栽培されますが、広く野生化もしています。

花色は赤、オレンジ、黄色、ピンク、白があり、とってもかわいい花ですが、繁殖力が強いので、雑草として扱われてもいるので気の毒な気がします。

 

<オシロイバナ(夕化粧) オシロイバナ科オシロイバナ属>
7/3 近隣の路傍

 

 

 

 

 

尾瀬ヶ原の池沼に生える水草で、花茎を水上へ突き出し、2~3cmの黄色い花をつけます。

ネムロコウホネ(根室河骨)の変種で、ネムロコウホネに比べて雌しべの柱頭が赤くなるのが特徴です。

オゼの名を冠する、維管束植物レッドデータブックに記載のある希少種です。

 

<オゼコウホネ(尾瀬河骨) スイレン科コウホネ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



東南アジア原産のトチカガミ科の1年草。水田や池沼等の水深の浅い場所に沈水して生えている野草です。

本種は雌雄異株で、5月頃長い花柄の先に、幾分黄色味を帯びた白色で2.5~4.5cm程度の3弁花を付けます。

雄花序には10~30個の花がつき、雌花序は1個となります。花後には径1.5cm程度で紡鐘形の果実をつけます。

 

<オッテリア・コルダタ トチカガミ科オッテリア属> 
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



トルコやグルジアを原産とする多年草で、草丈20cm、幅40cmぐらいまで育ちます。

乾燥したオレガノは料理によく使用されています。そのほかには薬としても使用され、私達の生活に役立つ植物です。

円形のペールグリーンの葉が特徴で初夏から夏にかけて筒状のピンク花を咲かせます。観賞用として、また、ドライフラワーがきれいです。

 

<オレガノ・ロタンディフォリウム シソ科ハナハッカ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



本州、四国、九州の湖沼、池などの浅いところに群生する常葉性の多年草。
環境省レッドリスト2020準絶滅危惧に指定されています。

葉の表面は濃緑で光沢ある辺縁から葉の中心に向かって蝶形の褐色斑があるのが特徴的です。

花期は7~10月初めまで葉柄基部に白色の束状花序が生じます。花は白色5から6年で花弁表面に白毛が目立ちます。 

 

<ガガブタ(鏡蓋) ミツガシワ科アサザ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

古く江戸時代に作られたガクアジサイの園芸品種です。よく「ウズアジサイ」と呼ばれますが同一品種になります。

花弁の縁が内側に巻きこんだ独特の丸い花弁は、病気による突然変異から生まれたものですがその独特な形が他にはないことから安定的な人気があります。

 

<ガクアジサイ「オタフク」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 



古品種で、茎や花房の柄が帯状に広くなる品種です。その状態を石化、又は帯化と呼びます。

開花時期は6月(下旬)〜 7月(下旬)で、花房の形状はテマリ咲き。装飾花の形状は八重。装飾花の色は青です。

 

<ガクアジサイ「石化八重」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「7月の花のアルバム(2)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(3)」に続きます。

 


7月の花のアルバム(1)

2024-08-11 | みんなの花図鑑

7月に出会った植物の花や鳥の写真を整理しました。7月は夏の花もピークを過ぎ、夏枯れ状態でした。しかし、つくば実験植物園の稀少植物を中心に約140品種ほどの花木や鳥の撮影ができました。毎月恒例の記録として約10回に分けて投稿します。

 

<本日のバラ アンバー メイアンディナ> 2023/10 柏の葉公園
系統:Min(ミニチュアローズ) 作出:2008年 メイアン(仏)

今までになかった輝くようなオレンジ色のミニバラです。花つきがよく、株全体にこんもりとバランスよく花を咲かせます。

咲きすすむと外弁がピンク色となり、オレンジ色との美しいグラデーションを見せます。

 

 

 

キク科チョウセンアザミ属に属する地中海原産の多年草です。和名では「朝鮮あざみ」と呼ばれています。

アザミを大きくしたような紫色の花を咲かせる本種は、日本では観賞用として親しまれています。

イタリアなどの地中海地域の国々では身近な食材として普段の料理に取り入れられています。

つぼみを食べる野菜にはブロッコリーやふきのとうなどがありますが、日本では、まだまだ本種の知名度も低く取り扱い店も少ないことから、入手が難しい食材となっています。

 

<アーティチョーク(朝鮮薊) キク科チョウセンアザミ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

南アフリカに10~20種ほどの原種が自生し、交配などにより300以上の園芸品種が育成されています。

初夏に光沢と厚みのある葉の株元から花茎を立ち上げて、花火のような形状の涼やかな花が開花します。

小さなユリに似た花をたくさん咲かせるので、英名では「アフリカンリリー」と呼ばれ、和名では「紫君子蘭」と呼ばれます。

 

<アガサンパス(紫君子蘭) ヒガンバナ科ムラサキクンシラン属(アガパンサス属)>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

バラの育種家で世界的に著名なピン・リム氏によって作出されたアガパンサスの園芸品種です。

本種は春から秋まで開花する今までにない四季咲き性のアガパンサスです。大きな花房で、1株でたくさんの花を咲かせる画期的な品種です。

花首が伸びずコンパクトにまとまる矮性品種で、本来は草丈1mを越す植物ですが、草丈50cm程で花を咲かせてくれます。

 

<アガパンサス アトミックブルーム ヒガンバナ科ムラサキクンシラン属(アガパンサス属)>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 



春から秋まで開花する今までにない四季咲き性のアガパンサスで、花首が伸びずコンパクトにまとまる矮性品種です。

植え付け2年目で晩春の開花期には1株に30本近くの花が上がる、画期的な品種です。

ジャパンフラワーセレクション2020-2021年・ニューバリュー特別賞受賞。ジャパンフラワーセレクションとは、2006年4月からスタートした日本における統一的な花の新品種のコンテストです。

 

<アガパンサス サマーラブ ヒガンバナ科ムラサキクンシラン属(アガパンサス属)>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 

 

日本の山野に自生するシソ科の多年草です。サルビアやセージの仲間で、細く長く伸びた茎にサルビア特有の唇形の花を穂状に咲かせます。

同じ仲間でよく似た植物に、ハルノタムラソウ(春の田村草)、ナツノタムラソウ(夏の田村草)があります。

名前の由来は諸説ありますが、古くは集合した軍隊を「屯(タムラ)」や「党(タムラ)」と言ったそうで、花が群れ咲いている様子をタムラソウと名付けたのではないかという説がありました。


<アキノタムラソウ(秋の田村草) シソ科アキギリ属>

7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


世界で広く親しまれている日本産の落葉低木で、梅雨どきに咲く代表的な花木です。

梅雨の代名詞でもある本種は、夏の季語にもなっており、日本人にとても馴染みのある植物の1つです。

日本原産のガクアジサイが西洋に渡り品種改良を重ねられ、西洋アジサイとして日本に逆輸入されてきました。

 

<アジサイ(紫陽花) アジサイ科アジサイ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 



日本に分布するガクアジサイとアメリカの園芸種を掛け合わせて作られた園芸品種です。

装飾花はシャープな萼片が八重に重なり、華麗な花姿を見せてくれます。ガクアジサイに比べると装飾花の数が多く、まるでダンスをしているように優雅な雰囲気です。

1994年頃に静岡県にある加茂花菖蒲園で作出され、近年鉢物のギフトが数多く流通するようになって一気にブレイクし、以来不動の人気を誇るアジサイです。

 

<アジサイ「ダンスパーティー」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

南アフリカ原産でヒガンバナ科の耐寒性常緑多年草(球根植物)です。日本には明治時代の初期に渡来しました。

夏の夕方に、花茎を伸ばし先端に散形花序を出し、白い ユリ(白百合)のような漏斗状の花を多数咲かせます。

渡来当初はインドハマユウと同一とされましたが、インドハマユウの名前は通称で、現在は「アフリカハマユウ」が正式名称とされています。

 

<アフリカハマユウ(アフリカ浜木綿) ヒガンバナ科ヒメノカリス属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 



本種はアジサイ科の落葉低木で、アジサイの仲間です。その名の通り北アメリカ東部を原産地とし、日本ではやや珍しい花です。

アジサイと本種の違いは、花房の大きさと色です。日本でよく見かける「山紫陽花」は15cm~20cmの青色や紫色の花房ができるのに対し、本種は20cm~30cmの白色やピンク色の花房ができます。

園芸品種の本種は、装飾花が多く手まり状になり、花房は直径30cmに達します。近年はピンク色も発表されています。

 

<アメリカノリノキ「アナベル」 アジサイ科アジサイ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

ヨーロッパ南西部原産の多年草で、毎年初夏になると小さな青紫色の花を咲かせます。

観賞用の草花というより、利用価値の高い作物・ハーブといった趣の強い植物です。

根は赤やピンクの染料の原料に、芳香のある葉は乾燥させてポプリに利用されます。

古代エジプトでは化粧品になったり、昔のヨーロッパでは若葉や花が食用に、煎じた根はかゆみ止めや抗菌剤などの薬用になったそうです。

 

<アルカネット ムラサキ科ウシノシタグ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


チリを中心にブラジル、ペルー、アルゼンチンなど南米に60~100の野生種が分布します。

原産地とその花姿から「ペルーのユリ」「インカ帝国のユリ」などの異名があります。

外側は大きく丸みを帯びた花びら、外側よりも一回り小さな花びらが内側に3枚あり、花びらにはまだら模様、縞模様がついているのが特徴です。

 

<アルストロメリア(百合水仙) ユリズイセン科ユリズイセン属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 


北米原産のスゲの仲間で、初夏~夏にかけてイガグリのような実を付けるのが特徴的な種類です。

現地では湿地帯に自生しており、水を好むので腰水管理で水辺植物のように育てることも可能です。

いがぐりに似た形の小穂をつけるユニークなスゲです。咲き始めは黄緑色をした星のようにも見え、モーニングスターセッジという別名もあります。

 

<イガグリスゲ(毬栗菅) カヤツリグサ科スゲ属>
7/3 あけぼの山農業公園

 

 

 

 


シソ科の多年草でハーブの1種。英名由来のキャットニップという名でも呼ばれます。また、日本に帰化したものが長野県筑摩郡で発見されたことから、チクマハッカとも呼ばれます。

見た目はミントにそっくりで、英名の通り猫が大好きな香りを放ちます。丈夫で繁殖力が旺盛な育てやすいハーブです。

全体が産毛のような柔らかな毛で覆われていて、春〜初夏になると先端に円錐状の花を付けます。

 

<イヌハッカ(犬薄荷) シソ科イヌハッカ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

 

 

アジアやアフリカに500種以上が分布しています。日本で流通しているのは、ワレリアナ種で、その交雑種も含まれています。

日本ではアフリカホウセンカの名前で呼ばれる一年草です。初夏から秋まで長い期間、赤やピンク、オレンジなど、色鮮やかな花をたくさん咲かせます。

和名は、アフリカ鳳仙花といい、「アフリカからもたらされた鳳仙花」という意味でつけられました。

 

<インパチェンス(アフリカホウセンカ)  ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)>
7/3 北柏ふるさと公園

 

 

 

 

 

アメリカのフロリダに自生し、汽水環境でも育ちます。中型の有茎草で、低光量では緑色に、一方で高光量ではブロンズやピンク色に変化します。

卵形の葉を対生させるパールグリーンの有茎水草で、昔から熱帯魚水槽に用いられてきたポピュラーな水草です。花は青紫色です。 

葉をちぎるとミントの香りがする水草です。昼と夜のように周期的な光の明暗にそれぞれ反応して、明るいときは葉を広げ、暗いときは葉を閉じるという習性もあります。

 

<ウォーターバコパ ゴマノハグサ科ウキアゼナ属>
7/9 つくば実験植物園

 

 

 

今回投稿した花や木も樹名板が無いものが多く、Google Lensを参考に名前を記載しています。間違いがあれば、ご指摘いただけると助かります。

「7月の花のアルバム(1)」15品種を最後までご覧いただきありがとうございました。次回「7月の花のアルバム(2)」に続きます。