日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

刀 賀州住兼若 Kanewaka Katana

2016-07-20 | 
刀 賀州住兼若


刀 賀州住兼若

 四郎右衛門兼若の刀。二尺三寸だから、この時代の登城用の刀としては、いわゆる定寸。時代を無視して総ての刀に対して「定寸」という方がおられる。大きな間違いをしているようなので何度も言うが、江戸時代前期から後期にかけてのわずかな時代に「定寸」はあったが、戦国時代以前の実戦の時代や、騒乱の幕末の実用刀に定寸はない。さて、この刀は、兼若の得意とした箱乱刃が焼かれた作。互の目の頭が伸びて長方形のような長めの互の目となる。これを箱刃と呼んだ。もうちょっと良い名称はないかと思うのだが、なんとも色気がない。地鉄は小板目肌がザングリとして肌立つ感があり、地沸が付いて冴えている。焼刃は沸が強く、刃縁にほつれが掛かり、所々砂流し状に刃中を流れ掛かる。帽子は掃き掛けを伴う小丸返り。




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