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日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

刀 直江志津 Naoe-Shizu Katana

2016-04-02 | 
刀 直江志津


刀 直江志津

 志津、あるいは直江志津と呼び名があるも、これらは集団で刀造りをしており一人鍛冶ではない。時代背景から特に長寸の太刀を製作しており、後に磨り上げられたため、在銘作が頗る少ない。兼氏でも在銘作のほとんどが小脇差である。だから志津の中でも個銘を極めることが難しい。作風の違いにより大きな枠組みで志津、あるいは直江志津と呼んでいる。この刀もその一つ。地鉄は前回のものに比較して柾気が弱いものの板目や杢目が所々に強く現れ、所々縮緬状にも見える。これに地沸が付いてざんぐりとした風合い。刃文は湾れ基調の所々に互の目が交じり、それが明らかに尖刃となっている。物打辺りは強く乱れ、一部に沸筋が太く入り、帽子はそのまま乱れ込んで大きく掃き掛け、焼詰めとなる。帽子の焼詰めは大和古伝そのまま。刃文を見ると直江志津。