ニホンオオカミの正体!

1905年に絶滅したはずなのに、生き残りの噂が絶えないニホンオオカミのことについて考えます。

この動物の正体は?

2011-05-04 11:02:27 | ニホンオオカミ
この剥製は北海道大学博物館にあります。(エゾオオカミの標本はあるところ)ラベルに、ニホンオオカミとあるそうで、明治初期に京都から仕入れたそうです。特徴としては頭胴長1150mm耳介長90~100mm体高560mm尾長400mm(全てが約mm)で、サイズ的にはニホンオオカミの範疇に合致しているそうです。頭骨はないそうで、ニホンオオカミの研究家の斎藤弘吉氏が昭和11年にこの標本を見たそうですが、頭骨がないため結論が出せていないそうです。(なんで、その後研究を進めず、飾っておくだけにしているのか?)頭骨がないので額段がはっきりついていますが、この動物は何なんでしょうか?ハイイロオオカミの亜種であることがはっきりしているエゾオオカミがここにあるのに、他の亜種?あるいは犬?をわざわざ展示するでしょうか?いわれているニホンオオカミのサイズに合う個体の動物を探してきて展示します?新しいニホンオオカミの標本発見かもしれないのに、何で、放ったらかしにしているんでしょう?研究する人はいないんですかねえ。(怒)

画像はニホンオオカミを探す会からお借りしました。


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14 コメント

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張州雑志 (三太郎)
2011-05-04 22:55:27
愛知県人が自分たちの先祖を思って振り返る時、必ず読む本に張州雑志があります。江戸時代、尾張藩士の内藤なる人物が徹底的に地域を歩いて自分の目で見て書き上げた本です。権威的な定説に基づいて書かれた本ではありません。それによると、オオカミとヤマイヌ(犬との雑種)は習性や生き方の違いから別々に住んでいたというのです。ヤマイヌは凶暴で家畜なども襲ったが、オオカミは人々と共存共栄を図っていたとされています。地元の人がオオカミとヤマイヌを見間違えるべくもない、とされています。・・・それにしてもこの剥製、立派な尻尾ですね。私はニホンオオカミだと思います。余談ですが張州雑志には、愛知県の知多半島でクジラ漁が盛んに行われていたことも書かれています。そんなことは誰も知らなかったことですが、この著者の絵入りの詳細な記述により証明されました。今の日本の学界に、こういう現地・現場・現状主義の学者が少ないのは本当に残念なことです。
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やっぱりニホンオオカミかな。 (銀狼)
2011-05-05 08:29:28
三太郎さん、おはようございます。画像の動物がニホンオオカミなら、現存で1番大きい和歌山大学の剥製に次ぐ大きい立派なものになります。(国立や東大のは小さくて貧相)今の科学でちゃんと研究してほしいですね。
オオカミとヤマイヌの特徴、行動に関してはシンラやいろいろな文献で見ましたが、大きさ(ヤマイヌは大分小さい)足の太さ(オオカミ&地犬は太いが、ヤマイヌは細い)、三太郎さんの文にもあるように、ヤマイヌのほうが、人に害をおよぼす、ヤマイヌのほうが、山の奥に住んでいて、数が少ない等。これらから推測できるのは、オオカミとヤマイヌ2種類の動物がいたのは確実のようです。ヤマイヌはオオカミと地犬の雑種という説がありますが、シンラにあった足の太い2種をかけて足の細い個体ができるのは考えにくいとあります。私もそう思います。ヤマイヌはオオカミや地犬よりもジャッカルとかに近いのかもしれません。
それにしても三太郎さんはいろんな知識も、文献もお持ちですね、感心してしまいます。
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ヤマイヌだと思います。 (ヤマイヌハイキング)
2011-05-05 11:58:15
銀狼殿いつもご教示下さり又、いろいろ画像up下さりありがとうございます。この画像を私もネット上で見かけました。頭骨が無いのが非常に残念です。頭の額段以外の形態はヤマイヌ(ニホンオオカミ)だと思います。今泉吉典博士によると他のオオカミとの相違点に耳の付け根の形状で識別できると図解されていたと思います。なんとかそこの部分だけでも確認できないのでしょうかね?こんなにりっばな剥製を研究に生かさない日本の形態学者さんどうなってるの。
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Unknown (銀狼)
2011-05-05 13:02:49
ヤマイヌハイキングさん、もう一回現存している剥製なり、毛皮なりを分類してみることが必要かもしれないですね。ニホンオオカミ、ヤマイヌ、犬との雑種の可能性ありなどに。
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ヤマイヌの剥製のお手本! (やまいぬビリーバー)
2011-05-06 00:08:45
私も一目見て「ヤマイヌ(ニホンオオカミ)」だと思いました。
顔といい、あしの長さといい、尻尾といい、そうとしか思えません。
とにかく、すばらしい剥製ですね。まさにお手本というべき標本です。

文献を本棚からだすのが結構大変なので、うろ覚えなので間違っているかも知れませんが、昭和10年に斎藤弘吉さんが「野犬」と判定した標本が2体でてきたそうです。故今泉先生はニホンオオカミではないかと思ったらしいのですが、斎藤弘吉さんの権威の前では誰も文句をいえなかったそうです。
もしかしたら、写真の剥製はその時のものだったのかも知れませんね。

しかし、「探す会」さんのところにあったのですね。気付きませんでした。あのHPは情報量はピカ一ですが、発信力はイマイチなのが残念です。
専門家がみれば宝の山なのでしょうが、私のような素人にはまだ手に負えません。しかし、ニホンオオカミに興味をもってくれる一般人をもっと増やさないと、結局は専門家もいなくなってしまうでしょう。ニホンオオカミ研究者の絶滅問題も大きな問題だと思います。
ということで、「探す会」さんにはもっと頑張って頂きたいと常々思っています。

ところで、三太郎さん、すごいですね!張州雑志の存在は知っていましたが、知る人ぞしるものだと思っていました。まさかそんなにメジャーな物だったとは思いもよりませんでした。流石は宗春公のお膝元ですね!ヤマイヌのことが載っているのなら私も是非一度目を通しておきたいです。「張州雑志抄」という本がでているようですが、そちらにもヤマイヌは収録されているのでしょうか?もし、ご存知でしたら教えてください。
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こういう考え方は (三太郎)
2011-05-06 00:18:20
銀狼さん、オオカミが複数種いたことは確実だと思います。張州雑志にはタヌキの種類に関する記述があります。古の人たちは、その足跡によって見分けていたようです。その中でもマミと呼ばれるタヌキはー 今では人を妖力によってたぶらかす化け物のように扱われていますがー 雑志では足跡の形と見た人の話による容姿が描かれています。このような現場主義に基づく記録がある以上、世の物知り人と呼ばれる人々はもっと謙虚にならなければいけないと思います。中部原産の胴長で足の細い柴犬は、ひょっとして銀狼さんのいうところのヤマイヌを母体にして生まれたのかもしれない、と考えたりしました。同じように紀州犬や四国犬は大型のオオカミを母体にしてうまれたのかも、ですね。もともと日本列島に住んでいたヤマイヌが生態系の頂点でいたところに、11万年前の氷河期と2万年前の氷河期に、日本列島と対馬と壱岐が大陸とつながった折、大型のオオカミが入ってきた可能性もありますね。想像はどんどん膨らみます。
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ヤマイヌの記述 (三太郎)
2011-05-06 00:35:21
やまいぬビリーバーさん、雑志にヤマイヌの記述はあります。絵もあります。以前読んだときに読み流してしまいました。祭りとか宗教行事のところは真剣に読みますが、それ以外のところはどうしてもおろそかになります。・・・なにせ全文漢文で書いてありますから、字面を追いながらおおまかな意味を把握していく作業になりますからね。意味が取れなかったときだけ音読して理解するといった作業です。誰か現代語訳だしてくれると助かります。今度じっくり読む予定ですので、そのときに報告します。何せ11巻に及ぶ大著ですから。雑志抄は熱田神宮に関する記述だけをより抜きした書物だったような気がしますが、ちょっと確信はもてません。また見ておきます。
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Unknown (銀狼)
2011-05-06 09:59:03
やまいぬビリーバーさん、斎藤弘吉氏は日本犬保存の大御所ですから、犬だといえば逆らえなかったんでしょう。犬とオオカミの混血も否定しているくらいですから。
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Unknown (銀狼)
2011-05-06 10:11:22
三太郎さん、古い日本犬は猟犬として飼われてきました。猟能の良い犬を作出するのにあらゆる手をつくしたそうです。その過程でオオカミとの混血を考えるのは自然ではないでしょうか。私は四国ですが、四国にもオオカミ由来の伝説のある四国犬(本川系)がいます。このHPのブックマークにある未整理箱、古い四国犬の話でも入れておこうかで紹介されています。四国におけるオオカミと地犬の混血を祖としているという伝説です。普通の四国犬より細く、額段もほとんどなく、タテガミがあるそうです。数が減ってしまって、保存に苦労しているそうですが、なんとか残してほしいですね。
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ありがとうございました。 (やまいぬビリーバー)
2011-05-06 23:31:14
三太郎さん、ありがとうございました。
あやうく、~抄を買ってしまうところでした(GWに散財したので来月以降のよていでしたが)。

ただ、神社ヲタクの女房に一応はそそのかしを入れておきましたが...。
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