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白寿を目指す抗衰老ライフへの誘い

慣れ親しんだ新容器野菜養液栽培に別れを告げ、新たに取組んだ老人の終末課題の経過発信を続けさせて頂きます。

―ニンニクを超える 野菜食材シャロット?―

2016年10月06日 | シャロット

今年も季節が巡って早くも10月に入りましたが、秋の彼岸前後から家庭菜園ではニンニクや分葱などの種球根を植え付ける適期になります。

そのニンニク、3年前に偶々青森の某農場の極上のホワイト六片種を新たに購入して植え付けた結果赤さび病が大発生し、無農薬栽培を信条にして居た為に全滅して全く収穫が出来ませんでした。それ以来ニンニク栽培には辟易してしまい、全く育てる気分にはなりません。

 

―ニンニク福地ホワイト六片種の植え付け風景WebImagesより

そのニンニクの健康に寄与する栄養価ですが、昔から身体に良いとか、強壮作用があるとか、いろいろと言われて来ましたが、所詮は料理に用いて得られる特有の調味効果が特徴であり、人それぞれの好みや嗜好にも依りますが、その摂取量次第では周囲の人に迷惑となる程の特有の臭みがあり、それがニンニクの避けがたい副作用でもあります。 

そのニンニクの香り付け効果は国が違っても、それぞれの地域の食文化の中で、香辛食材として広く利用されて来たのですが、ニンニクがいくら健康に良いからと言って一般野菜のように、日常的に多く摂取されるような食材では決してありません。

 

ーニンニクの臭いは副作用ーWebImagesより

それで、ニンニクの健康に寄与する作用から見てどの程度の摂取量が適切なのか、何か好ましい使用法のアドバイスは無いものかと海外のネット情報を追って見ました。

その中で見つけたのが、年間3,500万人がアクセスすると言うアメリカの健康食品サイト“Worlds Healthiest Foods” のニンニクの1日当たりの推奨摂取量、含まれる成分の健康に寄与する効果がいくら高いと言っても、鱗片にして、わずか1片か1.5片程度とあり、極めて微量であって、それでも常食にしたら、ニンニク臭が体臭の中に残らない程度になるかどうかは分かりません。

何しろニンニクは、飽くまでも、料理に独特の調味香り付け効果を出させる香辛食材料である事です。生ニンニクは潰されると組織が壊されて、含まれている硫化アリル化合物のアイリンが、酵素の働きでアリシンに変化して、その結果、抗バクテリア作用、抗ウイルス作用、抗菌作用が生まれ、また、肝臓での酵素の働きを抑えて、悪玉コレストロールの産生を減らす効果が有るなど、いろいろとその持つ薬効が研究で明らかにされています。しかしながら、食べて実感できる訳では無く、ニンニクの多食を薦める動機付けには特になって居りません。

 

ー使っていますか?ニンニククラッシャーWebImagesより

従って知るべきは、適正な使用量であり、ニンニクの持つ薬効を十分に発揮させられる利用法にあります。それには先ず、ニンニクは潰すか、細かく刻んで放置して、含まれる酵素の力で十分にアリシンに変化させる事が肝心であり、その後は、薬味として生で賞味するのか、あるいは火を入れるなら、料理の最終段階に加えるようにして、アリシンの薬効をできるだけ多く発揮させるようにするのがポイントと言います。

そうであれば、ニンニクの持つ薬効と料理に出させるニンニクの持つ旨味効果とは別な話になり、増して、あの特有の匂いさえ気にしなければ健康に良いからと、人それぞれの好みで、ニンニクを多く使えば良いと言うのでは、最早、料理レシピからの逸脱にもなり兼ねません。

 

ー欧米のネギ族野菜の代表種―WebImagesより

実は、ニンニクの仲間のネギ類には、同じような栄養分や薬効成分が大なり小なり含まれているのであり、それらがニンニクよりも多く食されている長ネギや玉ねぎ等、一般に言うネギ族野菜であります。

昔から日本では五葷とも呼ばれて臭いの強い野菜があり、それらは言うまでも無く、ネギ、ラッキョウ、ニンニク、ニラ、アサズキの五つであります。

扨て、お気付きかと思いますが、その中のアサズキ(玉ねぎ)と書きましたその正体、実は「アサズキ」は日本固有の分球型の小玉ねぎの亜種であり、一般には分葱よりも小ぶりで緑が薄いので 「浅葱」と書く分割ネギであり、日本では野生種から利用されて来たネギ属野菜です。

 

ー日本土着の野生種と言う浅葱(アサズキ)-WebImagesより

実はその「浅葱」と並ぶ、日本には奈良時代に入って来たという「分葱」があり、こちらは欧米で言うシャロットと同類の分けつ玉ネギであります。

そのシャロット、中央アジアが原産地と言われ、欧州よりも先に、中東から東南アジア一帯に広がって、ニンニクと並んで大変古くから利用されて来たネギ族野菜であり、ニンニクの利用法が、調味香辛食材としての存在に対し、シャロットは、ニンニクよりも玉ねぎに一層近い調味も兼ねる香味野菜食材であるのです。
それだけに古くから広く利用されて来た背景があって、今尚東南アジア諸国では、赤小玉ねぎのシャロットの方が普通の玉ねぎとして多く作られています。

その「赤小玉ねぎ」のシャロットの持つ特徴の一つが、ニンニクと同じように様々な料理に利用して香リ付け出来る野菜であり、ニンニクのような臭みが殆ど無い事から、得られる香味効果が一層好まれて高く評価されるているのです。

 

―収穫中のオリエンタルレッドシャロット バワンメラ、―WebImagesより

それらが、インドネシアではバワンメラ、タイではホムデンと呼ばれている「赤小玉ねぎ」であり、言うなればフレンチエシャロットと並ぶ、アジアのグルメ野菜であり、健康食材でもあって含まれる栄養成分も亦、一般の玉ねぎを超える優等生野菜であります。

 それでは以前にも紹介しましたが、そのシャロットの健康への恩典、改めて下記に一寸列記致します。

シャロットの健康への恩典

★  シャロットは、全体で玉葱より栄養面で優れて居り、単位重量べースでの抗酸化物質、ミネラル、ビタミン類が玉葱よりも多く含まれ て居ます。

★  ケルセチン、ケンフェロール等の抗酸化物質の元となるフラノボイド類が豊富であり、更に ディアリルディサルファイド、ディアリルトリサルファイド、アリルプロピルディサルファイドのような、硫黄分を含む抗酸化化合物がいろいろ含まれています。

これらの化合物は刻んだり、潰したりして細胞表面が破壊されるに従い酵素作用でアリシンに変換されます。

★ 調査研究からアリシンには、肝細胞の中にある、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害してコレストロールを減少させる事が示されています。更に、抗菌、抗バクテリア作用、抗ウイルス作用を持つ事も分かっています。

 ★  アリシンには亦、血管の硬化を防ぐ血管拡張剤の働きを持つ化学物質の酸化窒素(NO)を排出して、血圧全体を下げる作用があります。更にアリシンは、血管内に血栓ができるのを阻害して心筋梗塞、周辺血管閉塞、脳卒中などの発症リスクを軽減する事がその研究から示唆されて居ます。

★  玉葱類に含まれる、植物含有物質のアリウムやアリル ディサルファイドは、抗変異原性(癌発症を抑える)を持ち、抗糖尿病特性(血管内の血糖値を下げる働き)が有ります。

 ★ シャロットには、玉葱の数倍の濃度のビタミンとミネラルが含まれ、特に多いのがビタミンA、プリドキシン、葉酸、チアミン、ビタミンC等です。 

ピリドキシン(B6)は、人の脳内のGABAの化学レベルを上げてスムースな神経作用を助長します。加えて、100gの新鮮なエシャロットには1190  IU (35% RDA)のビタミンAを含み、ビタミンAは、肺がんや喉頭がんの発症から守る強力な抗酸化作用を持っています。

★  更に亦、シャロットは玉葱より優れたミネラル類や電解質で、特に高い鉄分、カルシュウム、銅、リン酸が含まれています。

特に優れて居る点は、含まれるポリフェノールの量が、ネギ属野菜の中でも、最も多いのがシャロットであると言われ、又ネギ属野菜の中で、料理の味を一層引き立てる調味効果の点では、ニンニクのあの独特の匂いを押さえながら、同じような旨みと香味効果が得られる料理食材と言う事です。

多くの料理通に好まれて居る理由が其処にあり、シャロットが欧米で高く評価されているばかりでは無く、中東から東南アジア、中国南部にかけても古くから広く利用されてきた伝統野菜であり、その秘訣はやはり他の食材と合わせて旨みを引き出す香味作用にあったのです。

 

ーフランスの伝統種シャロットーWebImagesより

扨て、シャロットの健康に寄与する効果、従来から言われている玉葱と、略、同じようですが、シャロットには、ネギ属野菜の持つ栄養価が、一段と強く凝縮されて居ると言うのです。

食事で多くの野菜を食べる事の大切さ、言う迄も無く、低脂肪で有りながら、適切な量のビタミンやミネラルが多く摂取できる事にあります。

 

―収穫したオリエンタルシャロットを整理する女性達WebImagesより

緑黄色野菜では、豊富なカルシュウム、マグネシュウム、カリウム、鉄等のミネラルに、ベータ―カロテン、ビタミンB複合体、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンK等が、特に多く含まれています。

 亦、野菜や果物を多く食べる事で良く言われるのが、其の持つ抗酸化作用であり、活性酸素ストレス、疾病、癌から身体を守る働きであり、身体の諸機能を強化する、免疫作用の賦活効果であります。

加えて大切なのは、野菜に含まれる食物繊維であり、健全な消化器官の維持には欠かせない要素の一つであります。

シャロットが、それらすべてに応える万能野菜と言う事ではありませんが、玉葱と同様に、栄養的にも優れる長期保存が出来るキッチンの貯蔵野菜になり、大切なのはニンニクとは違って、比較的多く摂取できる、独特の香味効果を合わせ持つユニークな野菜で有る事です。

そんなシャロットの野菜としての評価、家庭菜園から発信される情報で何処まで皆さんに理解してもらえるか見ものです。

 

ー乾燥中のオリエンタルレッドシャロットーWebImagesより

そして、アジアで最もポピュラーな「赤小玉ねぎ」のシャロット、其の紹介の狙いはお年寄りの加齢と共に減る食事量からの栄養摂取、沢山食べられなくても食材の選択で栄養を補うのには、馴染みの味で食べ易くする事であり、シャロットはそれにぴったりの野菜になるからです。

より少い摂取量の小玉葱のシャロットで、その玉葱の栄養とその味と香りを楽しむ事ができれば、高齢化社会にあっての健康食材の新たな発見となり、日本の古来からの分葱や浅葱も亦、その良さが見直されるかもしれません。

 

ー皮を剥いたレッドシャロットのバワンメラーWebImagesより

実は、冒頭で申したニンニクを全く育てる気力をなくした理由は、ニンニクの利用は飽く迄も少量で済む、調味用のスパイス食材であり、栄養的に優れた特徴があっても、沢山作って野菜の様に多く消費できる作物では決して無いからです。代わって栽培を始めたのがオリエンタルレッドシャロットの仲間の「赤分葱」等であり、先日外房の菜園で五種類の分葱の球根の植え付けを完了させてきました。

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