今回は耳血腫になったパティちゃんを紹介したいと思います。
13才くらいの人懐っこくてかわいいダルメシアンです。
ある日気が付いたら、左耳がパンパンに腫れていたそうです。触ってみると軟らかく、
波動感(中に液体が溜まっている感じ)がありました。
耳の中は赤くなっており、外耳炎を伴っていました。
この耳介(耳たぶ)が腫れる病気を耳血腫といい、名前の通り耳の軟骨の間に
血液などの液体が溜まる病気です。
なぜこのような状態になるかというと正確にはわかっていませんが、
何らかの要因(免疫の活性化など)により耳介軟骨の軟化・変性が進行し、
そこに外耳炎などによる耳のかゆみで
頭を強く振ったり、耳を掻きむしったりして、
中の軟骨や血管に亀裂が発生し、血腫ができると考えられています。
自然経過でも数週間~数か月で瘢痕萎縮(耳がクシャッと変形)して腫れは引きますが、
汚れが溜まりやすく、見た目も悪いことから通常治療を行います。
治療としては手術による外科的方法と耳に注射する内科的方法があり、どちらも長所、短所がありますが、
今は内科的的治療を選ばれる方が多く、パティちゃんも時間はかかりましたが注射により、完治しました。
耳を痒がるだけでもこんな大事になることもあるので、みなさん日頃のケアを大事にしていきましょう。