福岡県糟屋郡須恵町 リヴ動物病院           こちらで病院紹介を行っています。

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避妊手術のはなちゃん

2014年03月31日 | 診療科目

先日、避妊手術を受けたはなちゃんです。

 

 

↑眼がクリクリの眉毛?も可愛いですね!性格もおしとやかです。

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。


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犬のアレルギー検査について

2014年03月29日 | 診療科目

みなさんは、犬の飼い主の方が動物病院に来院される理由の半分が皮膚科疾患(皮膚病や外耳炎)であることをご存知でしょうか?

特に犬が常時、痒がって苦しんでいる姿を毎日見る事は人にとっても辛いものです。

↑アトピー性皮膚炎とアレルギー性皮膚炎の混合パターンの子

 

このような場合、一般的に動物病院では各種除外診断(細菌感染や真菌感染、外部寄生虫など)を行った後、それでも原因が特定されない場合にアレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎を疑います。

ちなみに

アトピー性皮膚炎とは環境アレルギーが原因で発症した皮膚炎を指し、アレルギー性皮膚炎とは主に食物アレルギーが原因で発症した皮膚炎を指します。

 

この時に原因の特定に大きく役立つ検査が血液によるアレルギー検査でありますが、実はこの検査2種類の検査方法がありますので少し詳細をお話ししておきます。

IgE定量検査:代表的なアレルギー反応であるI型過敏症を数値化して検出する為の検査。ほぼ全ての環境アレルギーはこの系統のアレルギー反応で起こると言われており、基本的に皮膚バリア機能が壊れた皮膚からアレルギー物質が体内に侵入して症状を起こす。一部の食物アレルギーもこの系統のアレルギー反応で起こります。

 

リンパ球反応検査:遅延型アレルギー(反応が2−3日後に出ることから)と呼ばれるIV型過敏症を検出する為の検査。ほとんどの食物アレルギーはこの系統のアレルギー反応で起こると言われており、基本的に消化管バリア機能が壊れた消化管からアレルギー物質が体内に侵入して症状を起こす。アレルギー性皮膚炎やアレルギー性胃腸炎などに関係する。

 

この2つの検査には以上のような違いがあり、犬のアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の診断には二つとも欠かせないものであります。

 

実は当院では、数年前までアレルギー検査をお勧めすることは、ほとんどありませんでした。その理由は今までのIgE検査は定性試験(陰性、陽性の結果しか分からない)であったこととリンパ球反応検査自体がなかったからです。従来からあったIgE定性検査は現場の症状と一致する事が少なく、さらに片方だけではIV型過敏症が分からないので、臨床の現場では全く役に立たなかったからです。

実際には、犬のリンパ球反応検査は2008年から検査が出来るようになったのですが、この検査は世界で日本だけ、さらに1社の検査センターしかできません。

 

●動物アレルギー検査会社についてはこちらから●

 

検査費用は一般のIgE検査単独のものと比較すると倍以上かかりますが、検査結果の意味合いを考えれば価値ある検査を行った方がよいですね。

当院では、同社のアレルギー検査の結果をもとにアトピー性皮膚炎(環境アレルギー対策)とアレルギー性皮膚炎(食物アレルギー対策)の治療方針を決定しております。

 

 

 

 

 


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汎血球減少症のコロちゃん

2014年03月26日 | 診療科目

今回のお話しは、血液中の細胞である赤血球・白血球や血小板が減少してしまう病気を患ってしまったコロちゃんのお話しです。

何故そんな病気にかかってしまったかというと、コロちゃんは元々野良猫さんで、お家に来て以降も自由に外へ出かける生活をしており、どうやらその時にエイズウイルス(免疫不全ウイルス)に感染してしまったようなのです。

昨年の夏に「元気が無い」とのことで来院されましたが、その時はエイズウイルスによる急性肝障害と汎血球減少症を発症しており、危険な状態でしたが、飼い主の方と相談して状態の安定を目指して入院治療を行う事になりました。

 

↑入院中のコロちゃん(元気が無くてぐったりしてます)

 

一時は、状態が危ぶまれたコロちゃんですが、肝障害が回復し血液中の細胞は増えないまでも状態が安定して来たので、2週間の入院治療を終了して、通院治療に切り替える事になりました。

 

↑撫でてもらうのが好きなコロちゃん

 

エイズウイルスは完全に身体から排除する事は不可能なので、症状の安定化が目指す治療目標になりますが、コロちゃんの場合は投薬や注射による治療を緩める と調子が悪くなってしまうようで、現在治療開始から半年になりますが7日に1回の免疫力を上げる注射と投薬を行って頑張っております。

 


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去勢手術のタイガ君

2014年03月24日 | 診療科目

先日去勢手術を行ったタイガ君です。

 

↑元気すぎて、ちゃんとお顔か撮影出来ません(笑)

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。

 

 


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強膜内シリコン義眼挿入術を受けたクッキーちゃん

2014年03月20日 | 診療科目

今回は緑内障のために生活の質(最近ではクオリティーオブライフ/QOLと言います)が著しく損なわれたクッキーちゃん(8才)のお話しです。

↑長いまつげが特徴のシーズーさんです

クッキーちゃんとのお付き合いは6年半前からですね、その当時からお肌とお耳の痒みでケアを行ってきましたが、このクッキーちゃん実は当院で5本の指に入るほどのお利口さんでもあります!

 そんないつものお耳の検診の時に「そう言えば、少し前から目が白くて目ヤニが出ている」とのことでしたので、診てみると・・・両眼の強膜充血とともに右眼の視力障害が起こってました。

 慌てて、両側の眼圧を測定した所、右側70、左側40とどちらもかなり高い数値になっていたのです。

緑内障とは眼内を還流している眼房水が眼内に入り過ぎたり眼外への出が悪くなったりして、眼内水圧が高くなりその水圧で視力障害や眼の痛みを引き起こします。

今回のクッキーちゃんは、右眼の失明が起こっているものの左眼の視力は温存されていたので、緊急処置により眼圧を低下させ翌日から両側の眼圧を15~20に維持しましたが、残念ながら右側の視力は戻りませんでした。

↑目薬で治療中のクッキーちゃん

緑内障は完治しない病気の部類に入りますので、救急治療が終わるとどのように維持をして行くかということを決めて行かなければなりません。

 

私は眼科の専門医ではないので詳しいお話しは割愛しますが、当院では、

視力の回復や維持が見込める場合は、内科療法(目薬)とあわせて、ご希望がある場合のみ外科療法(専門医に紹介/残念ながら一度の処置で永続的に眼圧のコントロールが出来るような処置は、現時点ではありませんのでご注意下さい)をお勧めし、

視力回復の見込みが無い場合は、QOLを上げる目的で(目薬が無くても痛みや眼の障害が起こらない状態を目指すことを指します)、強膜内シリコン義眼挿入術をお勧めし、外科処置のご希望が無い場合は目薬による眼圧のコントロールを目指します。

 

そして今回は、維持治療方針について飼い主の方とお話しした結果、当面は内科治療のみで眼圧をコントロールすることになりました。

目薬にて維持治療を開始したクッキーちゃんですが、約2ヶ月ほどは良好に維持出来ていましたがその後徐々に眼圧が上がり始め、それでも眼圧を下げる点滴などを使って下げるものの翌日には眼圧が上昇してしまう状態になり、それから2週間で残念ながら内科によるコントロールが出来ない状態になってしまいました。

この時点で飼い主の方も内科療法の限界を感じ、外科療法を希望されるようになりましたが、すでに左眼も視力障害が起こっており、外科療法で「視力の回復」を目指すにはかなり厳しい状況となってしまっていました。

そこで、飼い主の方と相談して外科療法での目的を「痛みを取り除く/QOLを上げる」にし、両側の強膜内シリコン義眼挿入術を行う事になりました。

義眼の挿入と言う話をすると、普通の方は「シリコンボールが見えるんですか?瞬きは出来るんですか?元の眼は取ってしまうんですか?」という感じで、術後のイメージが分からないと言われる方が多いですね。(実は説明が下手でなのかもですが・・・)

実際に見てもらった方が早いですね。

  

↑これは術後1ヶ月目の写真です(毛が伸びるのが早いクッキーちゃん)

 

 

↑術後2ヶ月目の写真です

先日、飼い主の方から聞いた所「クッキーがいつも通ってる公園で小走りに走って、まるで眼が見えてるみたい」と嬉しそうにお話ししていました。いつもは明るい飼い主の方が、クッキーちゃんが緑内障になってから沈み込んでいたので心配しておりましたが、その嬉しそうな笑顔を見て僕の心も満たされました。

まだ、いっとき眼のケアが必要ですが、お耳のケアもあわせてサポートして行きたいと思います!

 

 

 


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新しく仲間入りした機材

2014年03月19日 | 診療機器

■歯科用ユニット

プロフェッショナルなデンタルケアの導入です!


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診療機材

2014年03月19日 | 診療機器

当院は、検査や手術による動物への負担を軽減するための機材を設備しております。

 ■ レントゲン(デジタル処理)     ■ 顕微鏡      

             

 ■ 内視鏡                 ■ 血液血球計算機

              

 ■ 超音波診断装置(エコー)     ■ 血液生化学分析器

                  

 ■ RS-BASE             ■ CRP測定器

            

 ■ 半導体レーザー                ■ 尿分析器

                                       

 ■ 酸素発生器              ■ オートクレーブ滅菌

                 

 ■ 超音波洗浄機            ■ 電気メス

                  

 ■ マルチモニター装置        ■ 麻酔時人工呼吸器

              

 ■ AP水                  ■ 超音波歯石除去器

                      

 ■ 自動点滴機・微量点滴器     ■ ネブライザー

                  

 ■ 薬剤自動分包器            ■歯科用ユニット

              

 ■ 動物用心電計             ■犬猫用尿比重計 

                


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避妊手術の奈々ちゃん

2014年03月18日 | 診療科目

先日、避妊手術をした奈々ちゃんです。

 

↑ちょっと怖がり屋さんでした

今回は、飼い主の方のご意向で、一緒にマイクロチップを挿入しました。

(麻酔中に出来るので、痛くないですね)

◎マイクロチップについてはこちらから◎

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。

 


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ネコのミミダニについて

2014年03月17日 | 診療科目

外飼いのネコさんなどに寄生するミミダニについてお話ししたいと思います。

ミミダニはミミヒゼンダニ、耳疥癬(ミミカイセン)とも呼ばれる犬や猫の耳の中にに寄生する小さなダニのことです。

一般的な吸血して栄養を取るマダニとは違い、耳垢や皮膚の表面を食ベることで痒みを引き起こします。

痒みがひどくなるとネコさん自身が掻き壊して、化膿したり、炎症が悪化することがあります。

 ↑ 耳の中の写真です。黒い汚れの塊がたくさん出てます。

↑ 顕微鏡で見てみるとミミダニがいました。

 

 治療には定期的な耳掃除と駆虫薬が必要です。

駆虫薬はミミダニの卵には効かないので、一回の治療だけでは親ダニしか駆虫できず、

卵が孵化して、再発します。そのため、治療に時間がかかることも多いです。

また一緒に生活している動物たちにも感染するので、みんな一緒に治療を行う必要があります。

 

 ↑ ミミダニ治療中のネコさんです。もともとは野良猫さんでミミダニが寄生していました。

   お母さんネコと子猫さん4匹みんなで病院に来ています。 


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子宮粘液症のロビンちゃん

2014年03月14日 | 診療科目

今回のお話しは子宮に異常が認められた10才のロビンちゃんです。

↑めちゃめちゃ怖がり屋さんで、飼い主の方に抱っこされてても固まってます(笑)

 

実はこの子、7才の頃から「僧帽弁閉鎖不全症」という心臓の病気と8才の頃から「アジソン病」というホルモンの病気の治療を、飼い主の方と一緒に頑張って続けてきていたのです。

 

ところが、昨年末から乳腺過形成と思われるお乳全体の腫れが見られだし、それが約2ヶ月以上持続、一部は嚢胞を形成するようになってきました。

↑嚢胞を形成し腫れた乳腺とそのエコー所見

 

そこで性ホルモン失調を疑い、腹部エコー検査を実施した所

  

↑液体貯留が認められる拡張した子宮が見つかりました

そして臨床症状と同時に行った血液検査から、「子宮粘液症」仮診断しました。

 

さて、乳腺過形成とともに子宮粘液症を持っている状態は、かなり危険性が高い状況と言えます。

 

1.乳腺過形成→乳腺細胞が活発化しているので乳腺癌が起こり易い

2.子宮粘液症→細菌感染を伴うと子宮蓄膿症という重大な病気に発展する

 

ただし、この状態を改善する為には、全身麻酔下で子宮卵巣の摘出を行わなければなりません。

ロビンちゃんの持っている心臓の病気やホルモンの病気は、かなり麻酔に影響を受け易いものでしたので、麻酔を掛けるリスクを考えると簡単に出来るものではありませんし、飼い主の方もどうしたらいいか分からない状態でした。

 

医療に携わっていると、大なり小なり「飼い主の方がペットの治療に伴う危険性が心配で治療を受けさせるかどうか悩んでしまう」という場面に遭遇しますが、この点については獣医師が勝手に決めるものではありませんので、飼い主の方に治療を受ける場合のリスクと受けない場合のリスクをお話しして決めてもらう形になります。

ただし一般の方が、リスクだけを見て判断することは難しい(避けられないリスクというものがあるので)ので、今回は以下に私見としてよくお話しする事を載せておきます。

 

○基本として我々獣医師のする治療行為は全て(注射も投薬も検査も手術も)不自然な行為です。不自然な行為だからこそ、医療には様々な問題(予測不可能な出来事や医療事故や医療過誤なども含む)があります(もちろん、問題を起こさないように細心の注意を払う事が前提のお話しです)。そしてペットは医療を理解は出来ないので治療を自ら希望する子はほとんどいません。病気の方が自然な現象なのです。では、どうしてペットの医療が成立するかと言うと、ペットが病気で苦しんでいる姿を見ている飼い主の方の「不自然な医療を利用してでもなんとかしてあげたい」という気持ちがあってこそなのです。その点から言うと、飼い主の方の考え方で自ずと治療の方針が決まっていきます。

 

今回の例で言えば、

1.「もう10才だし充分に生きた。今は元気だし、もしもっと年をとって子宮の病気でお迎えが来てもそれはしょうがないことだし納得出来る」という考えであれば、リスクを負ってまで積極的な治療を今の時点ではしないという判断になります。

2.「まだ10才だし、いろいろな病気も抱えているけど、元気で精一杯長生きして欲しい」という考えであれば、リスクを背負って積極的な治療をするという判断になります。

 

そして今回は、飼い主の方と相談して、なんとか頑張って手術をする事になりました。

手術をすることが決まればリスクを0にする事は出来ませんが、獣医師としては誠心誠意頑張るだけです。

 

・・・と言う事で頑張りました!←さらっと書いてますが、結構神経すり減りました(笑)

  

↑一番頑張ったロビンちゃん

↑大きく拡張した子宮(小さな身体にキツかったでしょうね)

 

無事に終わって良かったです。

現在は、もともと持っていた病気の悪化も無く、経過は順調です。

  

↑抜糸後の様子・・・カメラがとても苦手のようです

ロビンちゃんはまだ心配事を沢山抱えていますが、これからも飼い主の方と一緒に頑張って行きたいと思います。

 


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去勢手術のチロちゃん

2014年03月12日 | 診療科目

先日去勢手術をしたチロちゃんです。

 

↑男の子なのに可愛い顔立ちですね

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。


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細菌性急性肝炎から溶血性貧血を起こしたネロちゃん

2014年03月11日 | 診療科目

今回のお話しは、小さい頃からお付き合いのある13才のネロちゃんです。

いつもはとても元気なポメラニアンさんでしたが、昨年末に「昨日から元気が無く、吐いて血尿をして今日は自分で立ち上がれないほどです」とのことで来院されました。

半年前の健康診断では、少し太り気味で中性脂肪とコレステロールが高い事を指摘してダイエットをお願いしていたくらいなのですが、来院した時は横たわってかなり衰弱している状態でした。

視診だけでもかなり重症であることが分かる状態ですが、ネロちゃんに何が起こっているのか突き止めなくては先には進めません。飼い主の方と相談して、まずは血液検査、レントゲン検査、エコー検査を行って診断を進める事になりました。

検査の結果は

血液検査の主立った異常値

PCV26.4%、GPT1000U/L以上、ALP3500U/L以上、TBIL4.9mg/dl、BUN70.3mg/dl、CRP11mg/dl

  

↑レントゲン検査では、腹部全体のデンシティ上昇(特に上腹部)

 

↑エコー検査では広範囲にわたる肝実質のモザイクパターンや胆嚢周囲のエコーレベル上昇が見られる

 

以上の所見と追加検査を合わせて、

1.急性肝胆嚢障害→追加検査の肝臓ニードルバイオプシーの結果、急性胆管肝炎を強く疑う

2.血管内溶血性貧血→追加検査の血液塗抹検査の結果、赤血球破砕症候群を強く疑う

3.腎前性高窒素血漿→脱水と循環不全によるもの

と仮診断をしました。

仮診断から、今回の病気が完治する可能性があり治療内容としては内科が選択されますが、重症である事には変わりないので、問題は間に合うかどうかということになります。

当院では、飼い主の方のご意向にもよりますが、病気が治る治らないに関わらず、当日中にお迎えがくる可能性がある状態の子には入院を勧めません(予測出来ない場合もありますが)。それは、「長年連れ添った子のお迎えの時は飼い主の方の側で」という想いがあるからです。

今回も、飼い主の方にその旨をお伝えした所「お迎えになる可能性があるなら一緒に居たい」というご希望でしたので、抗生剤と強肝剤を投与し、明日少しでも注射の反応があるなら積極的に治療を考えてみましょうという事になりました。

すると翌日「自分で立てはしないけど、少し良いみたい」とのことでしたので、ネロちゃんの生きる強さを信じて入院治療を始めてみたところ、3日目から回復の兆しが徐々に現れ始め、計9日の入院を経て通院治療に切り替えられる所まで回復しました。

退院時検査所見は以下の通り

血液検査所見

PCV37.8%、GPT228U/L以上、ALP2682U/L以上、TBIL0.4mg/dl、BUN17.1mg/dl、CRP0.3mg/dl

↑エコー所見も軽度に改善傾向がみられました

その後約3ヶ月の通院を経て、検査数値にはまだ異常が残るものの一般状態は全快したので、先日今回の原因となったと思われる歯周病の治療の為に歯石取りと抜歯にあわせて、後の憂いをなくすため去勢手術も実施しました。

  

↑特に右側と下顎側の歯が摩耗して露随してます

 

↑大きな峠を超えたネロちゃん (元気になっていつも通りクルクル回ってるそうです)

まだまだ肝臓の治療は続きますが、飼い主の方と一緒に「元気で長生き」を目指していきます!


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日本臨床獣医学フォーラム九州地区大会に参加して来ました!

2014年03月10日 | セミナー参加

昨日の日曜日は、臨時休診をいただきご迷惑をお掛けしました。

今回はスタッフ全員でフォーラムの九州地区大会に参加して、いっぱい勉強してきました!

会場はとても綺麗な福岡国際会議場です。

 

今回のセミナーの内容は

感染症分野から「FIPの診断と治療ー最新情報と今後の展望ー」

心臓病分野から「猫の心筋症:診断・管理のリテラシー」

皮膚病分野から「難しい猫の痒み!どう治療する」

腫瘍分野から「猫のリンパ腫:病型と治療指針」

行動病学分野から「猫の問題行動ー排泄、爪とぎ、攻撃に関する問題行動を制覇するー」

 

どれも今後の診療に生かせる内容でしたので、とても勉強になりました!

明日から、より一層頑張って行きます!!!

 


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避妊手術のレニちゃん

2014年03月06日 | 診療科目

先日避妊手術をしたレニちゃん。

↑小顔の美人さんでした

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。


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肉球をケガしたサクラちゃん

2014年03月04日 | 診療科目

今回は右前脚の肉球をけがしたサクラちゃんを紹介したいと思います。

肉球は体の中で一番に衝撃を受ける組織なので他の皮膚と少し構造が違っていて、

皮膚の一番外側の角質層が固く厚く発達し、

その内側の皮下組織も衝撃吸収のため厚く発達しています。

←手術前の様子です。パックリ割れています。

そのため、普通に縫合しても緊張がかかり、糸の針穴から裂けてしまうことがあるので、

緊張を分散させる必要があります。

←一本一本にかかる緊張を減らすため、細い糸で密に縫いました。

←減張縫合(傷口にかかるテンションを下げる縫合)をしてます。

これでも本人は気にせず、家では走り回っているそうですが、傷は順調に治っているようです。

←2週間後 きれいにくっついています。

←減張縫合を外したところです。残りの糸も徐々に抜糸していく予定です。


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