福岡県糟屋郡須恵町 リヴ動物病院           こちらで病院紹介を行っています。

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ペットの医療費

2014年02月24日 | コラム

皆さんは「ペットの医療費」について、どんなイメージをお持ちでしょうか?


以前当院で実施させてもらったアンケートには治療費についてのご質問が多く書かれていました。

医療分野では、それぞれの治療内容が異なり(全てがオーダーメイド)、当然治療費も様々になりますので、詳細は個別にご相談しながらということになりますが、今回は全般的な話をペットの医療の考え方から医療費の事についてお話ししようと思います。


医療の側に立っている獣医師は、飼い主の方がペットの治療を希望した時に、その時点で最高の医療を提供できるように自己研鑚を続けていく責任があり、その点では人の医療と何ら変わりません。

しかし、一つ「人の医療」と同じように考える事ができない点があります。 それは、

「ペットに最高の治療を受けさせることが必ずしも”ペットやご家族の幸せ”には繋がらない」

ということです。

皆さんは何のためにペットと一緒に暮らすのでしょうか?

皆さんそれぞれ様々な答えが返ってくると思います。

私は「共に幸を感じるため」という答えが本質だと考えます。

皆さんはどうですか?

ペットは、人に無償の愛を注いでくれる存在で その表情や仕草は、人に心の安らぎを与えてくれます。

だからこそ、「ペットは家族の一員」という気持ちで、ペットが病気になったら動物病院へ連れていらっしゃる方が多いですよね。

ただし、ペットが重い病気にかかってその治療や介護に多大な自己犠牲が必要になった時に多くの方が悩まれると思います。


その時、私は

「ご家族で出来ることをすればよいですよ。無理をしすぎてはいけません。

この子の為に無理がない範囲で何が出来るかを真剣に考えてあげれば、

後悔することは少ないと思います。」

とよくお話しします。

無理をすれば、必ず心に「負の気持ち」が生まれます。先ほどもお伝えしましたが、私が考えるペットと一緒に生活する本質は「幸せを感じるため」ですので、ペットの病気の治療や介護のために、その「負の気持ち」が生まれては 本質を犠牲にしているので気持ちの上で不幸せになりかねません。

人によって「無理をする」という定義は異なりますが、私は

個人個人が良く考えて「無理のない最大限の愛」を注いであげれば、

多くの人が「ペットと一緒に生活した日々」を、幸せだったなと思える

と信じています。

 


以上が、私のペット医療に対する考えですが、実は医療費についても同じように考えております。


ペットの医療費は、人のように国民健康保険のような税金でサポートするような仕組みがありませんので、実費負担になります。
(逆に言えば、人のように高い国民健康保険税を払わなくて済んでいると言うことなのですが)

その意味で言えば、動物に対する医療費は、個人で自由に決められると言うことです。

この自由に決められるということは、一見良いように聞こえますが

「個人で責任を持って下さい」

という事でもあります。


ここで、また考えるべき事は

「責任を持つ」=「人の生活に無理がきても、ペットを治療する」ではない

という事です。

先程のペット医療の考え方と同じようにそのペットにかけられる治療費についても 「無理なくできる範囲」でかけてあげられれば、よいのです。

私は、

出来ること出来ないことを、きちんと判断することが「責任をもつ」ということ

に繋がると考えています。


また、近年「ペットの任意保険」も普及してきました。

ペットの医療が進歩すればするほど医療費が高くなることは人の医療をみても明らかです。
人も同じですが、ペットもいつ病気になるかわかりませんので、いざという時の為に保険に加入することはペットと一緒に生活される人にとって大きな助けになると思います。

 

*今回の話は完全な私見ですので、読まれた方はその点をご留意下さい。


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リンパ腫のメリィちゃん

2014年02月23日 | 診療科目

リンパ腫と診断されると、ほとんどの子が年単位で生きる事は難しくなりますが、その中でミニチュア・ダックスフンドに起こる消化器型リンパ腫は、特別に治療反応がよく長生きすると言われています。

そんな病気を約2才の頃から患っているメリィちゃん、オーナーの愛情に応えるように再発等を乗り越え8才になる現在も元気に頑張っています。

 

↑再発したときのエコー所見

そのメリィちゃん、飲み薬タイプの抗がん剤と点滴タイプの抗がん剤を月に一度ずつ行っておりますが、あまりに元気すぎて点滴をしている時間は・・・

↑ずっと抱っこです(笑)

抗がん剤の点滴は血管の外に漏れてしまうと点滴の場所が炎症を起こしてしまうので、漏らす訳にはいきません!

スタッフの愛情たっぷり抱っこで、これからも元気で過ごせる事を願うばかりです。

 


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避妊手術のテンちゃん

2014年02月20日 | 診療科目

先日、避妊手術をしたテンちゃん。

↑怖がりさんかなと思っていたら、リラックスしてゴロンとしてました。

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。

PS:抜糸の時の様子です


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膝蓋骨内方脱臼(パテラ)のチャコちゃん

2014年02月17日 | 診療科目

先日、両後肢の膝蓋骨内方脱臼(以後パテラ)を手術したチャコちゃん(1才4ヶ月)の紹介です。

 

「昨日コタツの中でキャンと鳴いた後から左後ろ足を着かない」とのことで来院されました。

診察をすると、明らかに痛がり左後肢を接地しない状態で、さらに触診してみるとパテラでした。

(膝蓋骨の脱臼は成長過程で脱臼してしまう場合もあれば、このように事故的に脱臼する場合もあります・・・コタツの中で何があったのでしょうか?)

 

パテラの問題点としては、以下のようなものがあります。

①痛み・・・脱臼する時に周囲の組織(関節膜、健、靭帯、筋肉等)がダメージを受けての痛みと軟骨が削れて起こる痛みがあります。特に膝蓋骨が自然と外れたり直ったりする子は、その度に痛みが出ることがあるので痛みの問題で悩まされます。逆に外れっぱなしの子は靭帯が切れたりしない限り痛みの問題で悩む事は少ないと思われます。

②膝の不安定・・・膝蓋骨が脱臼している状態は、大きな膝の支えが無くなっている状態と言えます。もしその支えが無くなっている時に大きな力が膝に加わると一番ダメージを受けるのが靭帯です。なので、パテラの子は膝の靭帯断裂が起こり易い状態と言えるでしょう。また、膝が不安定な状態が続くと関節の中にある軟骨が少しずつダメージを蓄積して、固くなったり炎症を起こしてくる場合があります(慢性の関節症)。

 

さて、パテラの治療法ですが、基本的にはどんな病気でも問題点を解決する事が治療法になります。

まず、痛みに対しては、それがどこから来る痛みなのかによって考え方が変わります。

①膝の周囲組織が受けた可逆的なダメージの場合や軽度の軟骨の削れ→内科治療で痛みは消えます

②重度の軟骨の削れや靭帯断裂→外科治療が必要なケースが多いです

③慢性の関節症からの痛み→痛みを完全になくしてあげることは困難という理由で、ほとんどのケースで外科治療は選択せず、内科治療で痛みのコントロールをしていくことになります(例外もあります)。

もちろん、診察や各種検査で「今起きている痛み」がどこから来ているのか判断するのは難しいこともあるので、判別不可能な場合は、内科治療の反応をみて経過が思わしくなければ外科治療を選択することもあります。

 

次に不安定についてですが、不安定を取り除く為には外科治療を選択するしかありません。そして医学的には不安定なままで放置するのはもちろん良くない事だという認識がこの業界では一般的なものです。しかし、不安定なままでも日常生活に支障が出なければ、多くの一般の方は外科治療を望まない事も現状です。治療サイドとしてもオーナーが望まない事を強く進める訳にはいかないのですが、将来的なことを考えると外科治療を選択して頂いた方が、良いケースが多いと思われます。

 

以上が当院でパテラの治療を進める為の大筋となっています(もちろん基本的なグレード分けは行うのが前提です)。

そこで、今回のチャコちゃんの飼い主さんとお話した結果、まずは痛みの治療の為に内科治療を行う事になりました。

しかし、内科治療を始めて2週間が経った時・・・逆の右側後肢の膝蓋骨も外れる事態になってしまいました(ゲージで安静にしてたそうなのですが・・・)。

結果として、この出来事が飼い主さんの心を動かしたようでお話しの末、外科治療を選択する事になりました。

手術の時点で両足グレードⅢという状態でした。

  

↑手術中の様子

 

   

↑術後の様子

 術後の経過は順調で約10日の入院を経て、お家に帰って行きました。

安定期に入るまでは注意が必要ですが、順調に回復してくれるように飼い主さんと一緒にしっかりサポートしていく予定です!

 

 

 

 

 


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猫の耳の怪我が治らない

2014年02月15日 | 診療科目

たまに猫さんで「耳の怪我がなかなか治らない」という主訴で来院される方がいらっしゃいます。

例えば

↑こんな感じ

↑耳の先端がなくなってきています

↑耳の半分がなくなってしまってます

 

連れて来られるほとんどの方は、「これは怪我なんだ。治療すれば治る」という認識で連れて来られますが、こんな感じの怪我をみたら、残念ながらかなり悪い癌であることが多いのです(もちろん本当に怪我だったということも稀にはあります)。

ちなみにどのように悪いかと言うと、癌の局所再発率がかなり高く、例えば上の写真の二匹の猫さんの耳全体を切除したとしても、切った端からすぐ再発して、どんどん皮膚が溶けて出血を繰り返していきます。(それでも可能性にかけるなら一度は切除をお勧めします)

癌の初期に大きく切り取れば治せる事もあるのでしょうが、残念ながら耳の先端に小さな傷があったとしても、そのくらいで病院に連れてくる方は少ないのが現状です。

 もし、耳の先端に怪我のようなものを見つけたら、本当に外傷で放置しても治るかもしれませんが、念のために早目に動物病院で診察を受けて下さいね。


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歯石取り(スケーリング)をしたモコちゃん

2014年02月13日 | 診療科目

今回のお話しは先日スケーリングをしたモコちゃんです。

歯周炎によって歯肉は退縮していますが、その程度は軽度と言えるでしょう。

 

↑処置前の歯の状態(歯全体に歯石が付着してますが歯周炎は軽度です)

↑処置後の様子(歯の外側・内側・ポケット内も全て綺麗になっております)

歯も綺麗になって、元気に帰って行きました!

(できれば、おうちの歯磨きで、この状態を維持して頂けるといいのですが)

 

歯の寿命を延ばしたい(生涯自分の歯で食べさせてあげたい)という気持ちで歯石取りを希望される場合は、この程度の状態までにしてあげるとよいでしょう!

しかし・・・下の写真の状態まで放置すると、もう歯の維持は難しくなります。

↑ここまでの状態になると顎の骨が腐っていますので・・・

↑抜歯をして腐った骨や周囲組織を掻き出すような処置になります(犬歯を抜歯した所に大きな穴が開くので、粘膜を寄せて縫合します)

 

この2匹の犬は歯周病としては同じ病気ですが、その程度が異なると対処や結果にかなりの差がでます。(ちなみに治療費用もかなりの差が出てしまいます)

 

さて、当院で患者さんから良く聞くお話ですが「歯が汚れているから歯石取りをしたい。口が臭いから歯石取りをしたい。」と思われて来院される方が多いようです。

でも、厳密に言うと病院で行う歯石取りの本質は「歯周病が進行(歯槽膿漏)しないようにするための予防治療処置」なのです。

ちなみに歯周病とは歯の周りの病気で歯自体の病気ではありません。歯は見えてない部分のほとんどが顎の骨に埋まっています。顎の骨にしっかり埋まっているからこそ歯はぐらつかず物を噛んだりする力に耐えてくれる訳ですが、歯周病が進行するということは歯周病菌によって歯を支える土台の顎の骨が破壊されていく状態のことをさします。

最近、大人しい子(暴れない子)を対象に動物病院やペットショップで無麻酔の歯石取りをしているところがありますが、麻酔を必要とする歯石取りと何が違うかというと

①麻酔をかけない場合

歯の外側の表面に付着している歯石を取る処置です(もちろん、上手な方が大人しい犬をした場合、非常に綺麗になったように見えます)

ただし歯周ポケットや歯の内側の歯石は取れません(きちんとした歯周病予防や治療にはなりません)

 

②麻酔をかける場合

歯の内外側や歯周ポケット内の歯石を綺麗に除去する事ができます(歯周病予防や治療になります)

という違いがあります。

とは言っても麻酔をかけるかかけないかは、リスクも手間も費用もかなりの違いが出てきます。

なので、無麻酔で歯石取りが出来る大人しい子は、月に1回くらい無麻酔でチョコチョコ目に見える歯石を取ってもらって、年に1回くらい麻酔をかけてしっかり綺麗にするという使い分けをするのが一番良いのかなぁと個人的には考えています。

ただし、病院以外での歯石取りが本当に大丈夫なのかは、僕の中で判断基準が決まっていません(人の歯石取りは医療行為で歯科医院以外で歯石を取る方はいないと思うのですが、動物には法的な規制があるかないかを調べた事がないので・・・)

ちなみに当院では残念ながら無麻酔で歯石取りの処置は現在の所受けておりません(プロとして安全に受ける体制が整ってないと判断するからですが、社会のニーズがあるなら将来的にはきちんと受けれる体制を整えていくべきなのでしょうね)。

もちろん、歯周病予防で最も大切な事は、ホームデンタルケア(毎日の歯磨き)であることは言うまでもありませんね!

 


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皮脂腺母斑のルフィーちゃん

2014年02月10日 | 診療科目

もうかれこれ6年近くの付き合いになる13才のルフィーちゃん。

 

↑レーザー処置中のルフィーちゃん

おつきあいのきっかけは椎間板ヘルニアでしたね。

この6年間で2回の椎間板ヘルニアの手術、皮内角化上皮腫および肛門周囲腺腫の切除をしている強者さんです。

今回は、左腕に出来ていた腫瘤が大きくなって破れてきてしまいました。

  

↑腫瘤の写真

赤く腫れ上がって、本人も痛そうにしていたので、切除する事になりました。

切除した腫瘤を検査センターに調べてもらった所、「皮脂腺母斑」という非腫瘍性病変でした。

悪い腫瘍じゃなくてよかったです!

 

↑抜糸後の様子

 

これで痛みも取れて元気はつらつですね!

腰が弱いのでこれからも気をつけていきましょう!

 

 


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去勢手術のごえもんちゃん

2014年02月06日 | 診療科目

先日去勢手術を受けたごえもんちゃん。

↑写真はぶすっとしてますが人懐っこい子でした。

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。


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去勢手術のつゆちゃん

2014年02月04日 | 診療科目

先日去勢手術を受けたつゆちゃん。

 

 

顔立ちはハッキリした子なんですが、ちょっとビビリさんです。

 

当院にご依頼頂きありがとうございました。

ご信頼に応え無事手術は終わっております。


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