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椎間板ヘルニアのしのちゃん

2014年07月07日 | 診療科目

いつもは同居犬のみわちゃんのお耳掃除について来ている元気なしのちゃん。

  

↑ハロウィンの時のしのちゃん/左とみわちゃん/右

 

今回は「後ろ足の力が入らずふらついている。思えば昼過ぎから遊ばなかった」とのことで来院されました。

*内容に手術中の写真があるので、苦手な方はご遠慮下さい

↑いつも元気なしのちゃんがしょんぼりしてます

 

状態としては、左後肢に軽度な不全麻痺が認められ、レントゲンで脊椎には異常が見られないため、椎間板ヘルニアのグレード2という仮診断でした。

  

↑胸腰椎部のレントゲン写真

 

基本的に椎間板ヘルニアのグレード1~2を疑う場合は、内科治療になります。

ステロイドの投与および半導体レーザー治療を行い、念のために一晩入院にて観察を行う事になりました。

翌日、再診を行ってみると左側後肢の完全麻痺(深部痛覚あり)右側後肢の不完全麻痺と、状態としてグレード3への進行が認められました。

↑完全に麻痺をした左側後肢

 

麻痺が進行性でグレード3以上になっている場合は、確定診断の必要性および外科治療の適応になるのでMRI検査が必要です。

飼い主の方に相談した所、検査の許可が得られたので、早速MRI検査を予約して撮影を実施しました。

  

↑MRI所見

 

MRIの検査結果から、第12胸椎~13胸椎間のハンセン1型椎間板ヘルニアのグレード3という診断結果で、併発症である脊髄軟化症は起こっていませんでした。

そこで、飼い主の方に「手術適応」ということを伝え、翌日手術を行いました。

↑手術時の所見(MRI検査結果通り、T12-T13で椎間板物質を確認。脊髄も綺麗な状態でした)

 

発症からの診断処置が早かったので、術後の一般状態の回復も良く、術後7日に無事退院となりました。

飼い主の方は、しのちゃんの入院中、手作りスロープや滑り止めマットを用意したりと愛情の深さを感じる対応でした。

退院後の経過も順調で、術後3週間目には左側後肢にかなり力を入れることが出来るまでに回復していました。

  

↑初めて着たオーダーメイドコルセットに戸惑っているしのちゃん

 

↑立ち方にしっかり感がでてきました!

 

ダックスフンドさんと椎間板ヘルニアは切っても切れない関係で、今後も他の場所の椎間板に異常が起こる可能性はありますが、予防の第一は環境整備です!

同じ事が起こらないように、気をつけていきたいですね。

 

↑何かを待っているしのちゃん

↑大好きなビスケットでした!

 

 


 


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