第二次大戦後、B級戦犯として裁かれながらも誇りと品格を失わずに信念を貫いた岡田資(たすく)中将を描いた映画「明日(あした)への遺言」(写真、小泉堯史監督)が、24日に開幕した第23回サンタバーバラ国際映画祭ワールドシネマ部門でUSプレミア上映されることが決まった。
上映は2月2日と最終日の3日の計2回で、小泉監督と、弁護士と検察官、裁判官を演じたロバート・レッサー、フレッド・マックイーン、リチャード・ニールの3米国人俳優が舞台あいさつに参加する。小泉監督は、「米国でどのように受け止められるのか、3人とともに楽しみます。黒澤明監督が『映画は世界の共通語になる』とおっしゃっていたことを現地で感じることができたら」と意気揚々。
また、主演の藤田まことは「3人も参加するというのでぜひ自分も行きたかったのですが、どうしても都合がつかず残念です」とコメントを寄せた。
同映画祭はロサンゼルス近郊、カリフォルニア州サンタバーバラで行われ、アカデミー賞ノミネートの有力作が上映され、オスカー獲得作を数多く送り出している。
映画は、無差別爆撃をした米軍爆撃機の搭乗員を処刑した責任を一身に背負った岡田中将が、法廷で連合軍の国際法違反を堂々と主張する。それだけに原正人プロデューサーはかねて「米国人がどういう反応をするか見てみたい」と話していた。満を持しての米国上陸、どう受け止められるのか注目だ。
<!-- 映画「明日への遺言」予告篇 -->
◇ ◇ ◇ ◇ 過去の関連記事 ◇ ◇ ◇ ◇