日,暮らし

明日は明日の風が吹く。

「ぐるりのこと」(映画)

2008-09-03 | 映画もまた楽し
映画を見た。レディースデーだ。「ぐるりのこと」(橋口亮輔監督)都会では,ずっと前に公開されていたけれども,田舎まではなかなかやってこない部類の映画。紹介しているテレビを見て,見てみたいと思っていたところ・・・やっとこちらにもやってきました。シネコンではなくて,ミニシアター系の映画をしている近所の小さな映画館で。水曜日だから,さすがに女性が多い。とはいえ,半分入っていたかどうか・・。

テレビなどのニュースに写る裁判所での法廷の写真は,開廷の前に,裁判官等,一同が揃ったところで撮されているが,そこに被告人が立っていることはない。法廷画家は,大きな耳目を集める事件が裁判になった場合に,法廷での被告人の様子をスケッチする仕事・・らしい。テレビなどで,そのスケッチなどを見たことはあったけど,どんなことをしているかは,初めて知った。

映画での法廷シーンは,ここ10年あまりの間に起こった大きな事件を思い起こさせる。なんといっても,児童殺傷事件の被告人が判決後に被害者の親に対して発した暴言には,見ていて辛くなった。なんだかなぁ・・・。

美大で日本画を選考していた夫婦。妻が生まれたばかりの子どもを亡くし,心を病んで,それから立ち直るまでの物語。2時間ちょっとの映画の中にも,ハッとしたせりふがある。本当に,相手がちゃんと感情を示してくれる?と,新婚の友達に問い掛ける妻は痛々しい。好きなら好きと言ってやれよなぁ・・と,つい思ってしまう。

人間,生きていたら,いろんなことがある。何の心配事もなく,飄々と生きているように見える人だって,人生,山あり谷ありだ。ただ,それを表に出すか,内側に秘めるか,そこから前向きに向かっていけるかどうかだけの違いなのかな。

自分に起こったことだけが特別なことだと思わないこと,自分だけが不幸だと思わないこと・・・多分,みんな同じ場所に立っているんだと

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