もちつきうさぎ

ぺったんぺったん、もっちもち!
ハートのおもちつきでスマイル満開なエッセイブログ。

プールと私と納豆と…。

2008-07-17 | その他
          <記憶の中のプールがよみがえる…♪>
                    
真夏のような日ざしが照りつける月曜日の午前11時。
私は小学校のプールサイドにいた。

屋根のついた日陰でのプール参観とはいえ、
やっぱり暑い~!
水しぶきをあげている子どもたちの気持ちよさそうなこと!

ジャブジャブ、パシャパシャ!
「はい!もっと手をのばして~!」
クロールを指導する先生の声が青い空に響きわたる。

あ~、この感じ、なんだか懐かしい~。

ジャブジャブ、パシャパシャ!
熱中症とまではいかないが、少々クラクラする頭を気にしながらも
心はなぜか次男と同じ小学4年生に戻ってゆく・・・。
泳ぐのって気持ちいいんだよね~。

ジャブジャブ、パシャパシャ!
ジャブジャブ、パシャパシャ! 
              

小学4年生の私はたしか、
クロール50mと平泳ぎ50mを何秒かで泳ぎきることを
目標にしていた。(私の学校では2級だったと思う。)
詳しいタイムは忘れたが、
どうしても乗り越えられない大きな壁に9才の私はもがいていた。

夏休みのある日、
色の浅黒い、今思えばかなり体育会系のイガラシ先生という
男の先生に私はきいてみた。

「どうすればもっと速く泳げるようになるんですか?」

すると先生は言った。
「毎日納豆食え!いいか~納豆食ったら必ず速くなる!

・・・へぇ~納豆かぁ~。

私のまわりにいた子たちもみんな妙に納得。

なぜ?なにを根拠に納豆なのか?
なんてことはまるでギモンにも思わず、
ただただイガラシ先生の言葉を信じる小学4年生。

それからの私は
夏休みの間、ひたすら納豆を食べ、
食べていれば“必ずタイムが縮まる!”と信じて疑わなかったのである。

イガラシ先生もことあるごとに
納豆食ってきたかぁ~?
ときくものだからなおさらだ。

ついに夏休み最後の進級テストの日がやってきた。
イガラシ先生はスタート前のみんなにいつもどおりのQuestion

おまえら~納豆食ってきたかぁ~?
はいっ!」大きな声で答える私たち。

みんなもイガラシ先生の言葉を信じ、
とことん納豆を食べた夏休みだったようだ。

テストはただ一回のみ!
スタート台に足の指をひっかけ飛び込みの合図を待つ。
緊張しているひざ小僧が小刻みに震えてくる。

だけど・・・そうだ!

納豆食べたから大丈夫、大丈夫!
納豆食べた、納豆食べた、納豆食べた・・・。」
念仏のようにそう唱えているうちに
不思議と気持ちは落ち着いていくのだった。

それからバシャ~ン!と飛び込み、
あとはもう無我夢中で泳いだ。

・・・・結果、合格!

イガラシ先生は浅黒い顔から白い歯をのぞかせて
やっぱり納豆食っといてよかっただろう~。
ニヤリと笑ったっけ。

ちゃんとした泳法をイガラシ先生から教わった記憶など
どこにもないけれど、
この「納豆食え!」の記憶だけは鮮明に残っているから不思議~。

              

ジャブジャブ、パシャパシャ!
さぁ~そろそろプール参観の時間もおしまい。
懐かしい記憶を胸にしまいこみ、プールサイドをあとにする。

今日の夕食には
「やっぱり納豆・・・かな~。」
なんてニヤリと笑う裸足の私であった。




      日記@BlogRanking
 しばしプールサイドでタイムスリップしていた私です。あは♪
いつも応援ありがとうございます!よろしくお願いします。
Comments (11)
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