2月4・5日に開催された「おきなわ花と食のフェスティバル」に行ってきました。
イベント内容は盛りだくさんでしたが、私的都合によりイベント会場における滞在時間が短く全箇所をくまなくチェックすることができませんでした。
それでも、私が毎年関心をもっているコンベンションセンター内における果樹コーナーと植木市の話をレポートします。
まず、コンベンションセンター内における「果樹コーナー」ですが、ここは「果樹品評会」と「沖縄の果実(展示)」により成り立っています。
「果樹品評会」と云っても沖縄の2月はタンカン以外はまとまった量が確保できないのか、「果樹品評会」=「タンカン品評会」が現状です。
しかし、タンカンを「名護紅早生」と「垂水1号」の品種別に審査しているところに関係者のこだわりを感じます。
品評会の審査は各品種において、3kg箱に2L玉の果実が15個並べられたものを用い、外観(果皮色、傷や病害虫被害の有無、玉揃い)及び内容(食味、果肉色、糖度)の総合得点により順位を決めているとのことです。
これまでは、両品種を合わせて70点程度の出品数でしたが、今年は100点を超える出品物があったことからも今年のタンカンが豊作であることが伺えます。
次に「沖縄の果実(展示)」を見ますと、幅2m弱のこぢんまりとしたコーナーなのですが、冬に収穫される沖縄の果実が並んでいます。
このコーナーは、パネルボード(展示果実の一部を紹介するパネルが貼られている)を挟んで片側が柑橘類、もう片側がその他果樹の展示となっていました。そして、周囲に鉢物のパッションFとパインアップルが並んでいました。
柑橘類の展示では、パネルは「名護紅早生」「垂水1号」「天草」「シークヮーサー」の4種類。果実は、「タンカン(名護紅早生、垂水1号が品種毎に展示)」「シークヮーサー」「シキキツ」「キンカン」「せとか」「天草」「ハッサク」が展示されていました。
この中で気になったのはシークヮーサーのパネル。
シークヮーサーの説明文の後に田中長三郎氏によるカンキツ属の分類を簡単な模式図で描き、「シークヮーサーとシキキツ(四季柑)は別種の柑橘類です。」と明記していたことです。
これは、先日新聞紙面を飾った「シークヮーサー適正表示 国に「定義」を要望」の記事を意識したものと思われます(沖縄タイムス.06/01/28)。
だから、例年は展示のないシキキツの果実も展示されていたのでしょう。
シークヮーサー(Citrus depressa Hayata)とシキキツ(Citrus madurensis Lour.)は、学名が違うことからも別種であることは明確だと思うのですが・・・。
この話はまた別の機会にしましょう。
話が脱線しましたが、再び「沖縄の果実(展示)」の柑橘類以外の果樹展示についてです。
パネルは「マンゴー」「パッションフルーツ」「パパイア」「パインアップル」「毎日くだもの200g」「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」の6種類。
果実は「パッションF」「パパイア」「パインアップル(ソフトタッチ、サマーゴールド、沖縄8号)」「パラミツ」「アテモヤ」「スターフルーツ」が展示されていました。
「その他果樹」のコーナーは、微妙なこだわりがたくさん見られました。
まずパネルですが、」「毎日くだもの200g」「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」は新作です。
「毎日くだもの200g」と云えば、農林水産省がすすめる果物消費推進の施策です。
沖縄県も一緒に取り組んでるんですね。
「毎日くだもの200g」については、パネル展示の他に小さなパンフレットも配布して普及に努めていました。
「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」は沖縄県内における園芸拠点産地のうち果樹の拠点産地はどこかが描かれた地図でした。
○沖縄における果樹拠点産地は、
・マンゴー(豊見城市:平成12年6月28日認定)
・パパイア(豊見城市:平成12年6月28日認定)
・パッションフルーツ(糸満市:平成15年9月24日認定)
・パッションフルーツ(恩納村:平成17年6月22日認定)
・シークヮーサー(大宜味村:平成17年10月6日認定)
・シークヮーサー(名護市:平成17年10月6日認定)
の4品目6市町村だそうです。
次に「沖縄における果樹収穫時期」のパネルですが、品目別に月別市場入荷時期と割合がわかる様に描かれたグラフでアイデア賞ものだなと思いました。
そのうち「熱帯果樹写真館」でも真似して作ろうと思います。
あと例年であれば果実の展示だけにとどまっているコーナーなのですが、今年は拠点産地を強調するといったニュアンスなのか、パッションFの果実展示の横に小さな鉢で結実させたパッションFの鉢物が展示されていたり、糸満市の特産品であるパッションフルーツワインが飾られている等の広がりがありました。
小ネタとしては、アテモヤがさりげなく「ジェフナー」「アフリカンプライド」の2品種展示されていたり、この時期結実さえ珍しいであろうパラミツ(まだ幼果でしたが)が展示されている等が見受けられました。
そして、コンベンションセンター会場を出て野外の露店を巡りますと果樹種苗を扱っているテントが3つほど見つかりました。
そのうち1つでは、さきほど話題にあがったシキキツが売られていました。
白い花と黄色くなった果実が同時に着いているところがシキキツらしいです。
また別の店では結実したペピーノを看板にペピーノの苗を売っていました。
その苗の中には蕾が着いているものもあり、「いいなぁ」と眺めていたのですが、気が付けば私は店主と値段交渉していました。
結局、表示価格を25%引きして頂き、ペピーノが我が家のベランダ栽培果樹に加わることになりました。
その他、アンケートに答えるだけで5kg詰めの堆肥がもらえたり、お腹いっぱいになる位にあちこちで試食ができたりと楽しいイベントでした。
来年はもっと時間をたっぷりかけて全体をしっかりと見たいと思います。
イベント内容は盛りだくさんでしたが、私的都合によりイベント会場における滞在時間が短く全箇所をくまなくチェックすることができませんでした。
それでも、私が毎年関心をもっているコンベンションセンター内における果樹コーナーと植木市の話をレポートします。
まず、コンベンションセンター内における「果樹コーナー」ですが、ここは「果樹品評会」と「沖縄の果実(展示)」により成り立っています。
「果樹品評会」と云っても沖縄の2月はタンカン以外はまとまった量が確保できないのか、「果樹品評会」=「タンカン品評会」が現状です。
しかし、タンカンを「名護紅早生」と「垂水1号」の品種別に審査しているところに関係者のこだわりを感じます。
品評会の審査は各品種において、3kg箱に2L玉の果実が15個並べられたものを用い、外観(果皮色、傷や病害虫被害の有無、玉揃い)及び内容(食味、果肉色、糖度)の総合得点により順位を決めているとのことです。
これまでは、両品種を合わせて70点程度の出品数でしたが、今年は100点を超える出品物があったことからも今年のタンカンが豊作であることが伺えます。
次に「沖縄の果実(展示)」を見ますと、幅2m弱のこぢんまりとしたコーナーなのですが、冬に収穫される沖縄の果実が並んでいます。
このコーナーは、パネルボード(展示果実の一部を紹介するパネルが貼られている)を挟んで片側が柑橘類、もう片側がその他果樹の展示となっていました。そして、周囲に鉢物のパッションFとパインアップルが並んでいました。
柑橘類の展示では、パネルは「名護紅早生」「垂水1号」「天草」「シークヮーサー」の4種類。果実は、「タンカン(名護紅早生、垂水1号が品種毎に展示)」「シークヮーサー」「シキキツ」「キンカン」「せとか」「天草」「ハッサク」が展示されていました。
この中で気になったのはシークヮーサーのパネル。
シークヮーサーの説明文の後に田中長三郎氏によるカンキツ属の分類を簡単な模式図で描き、「シークヮーサーとシキキツ(四季柑)は別種の柑橘類です。」と明記していたことです。
これは、先日新聞紙面を飾った「シークヮーサー適正表示 国に「定義」を要望」の記事を意識したものと思われます(沖縄タイムス.06/01/28)。
だから、例年は展示のないシキキツの果実も展示されていたのでしょう。
シークヮーサー(Citrus depressa Hayata)とシキキツ(Citrus madurensis Lour.)は、学名が違うことからも別種であることは明確だと思うのですが・・・。
この話はまた別の機会にしましょう。
話が脱線しましたが、再び「沖縄の果実(展示)」の柑橘類以外の果樹展示についてです。
パネルは「マンゴー」「パッションフルーツ」「パパイア」「パインアップル」「毎日くだもの200g」「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」の6種類。
果実は「パッションF」「パパイア」「パインアップル(ソフトタッチ、サマーゴールド、沖縄8号)」「パラミツ」「アテモヤ」「スターフルーツ」が展示されていました。
「その他果樹」のコーナーは、微妙なこだわりがたくさん見られました。
まずパネルですが、」「毎日くだもの200g」「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」は新作です。
「毎日くだもの200g」と云えば、農林水産省がすすめる果物消費推進の施策です。
沖縄県も一緒に取り組んでるんですね。
「毎日くだもの200g」については、パネル展示の他に小さなパンフレットも配布して普及に努めていました。
「おきなわの果樹拠点産地マップ・沖縄における果樹収穫時期」は沖縄県内における園芸拠点産地のうち果樹の拠点産地はどこかが描かれた地図でした。
○沖縄における果樹拠点産地は、
・マンゴー(豊見城市:平成12年6月28日認定)
・パパイア(豊見城市:平成12年6月28日認定)
・パッションフルーツ(糸満市:平成15年9月24日認定)
・パッションフルーツ(恩納村:平成17年6月22日認定)
・シークヮーサー(大宜味村:平成17年10月6日認定)
・シークヮーサー(名護市:平成17年10月6日認定)
の4品目6市町村だそうです。
次に「沖縄における果樹収穫時期」のパネルですが、品目別に月別市場入荷時期と割合がわかる様に描かれたグラフでアイデア賞ものだなと思いました。
そのうち「熱帯果樹写真館」でも真似して作ろうと思います。
あと例年であれば果実の展示だけにとどまっているコーナーなのですが、今年は拠点産地を強調するといったニュアンスなのか、パッションFの果実展示の横に小さな鉢で結実させたパッションFの鉢物が展示されていたり、糸満市の特産品であるパッションフルーツワインが飾られている等の広がりがありました。
小ネタとしては、アテモヤがさりげなく「ジェフナー」「アフリカンプライド」の2品種展示されていたり、この時期結実さえ珍しいであろうパラミツ(まだ幼果でしたが)が展示されている等が見受けられました。
そして、コンベンションセンター会場を出て野外の露店を巡りますと果樹種苗を扱っているテントが3つほど見つかりました。
そのうち1つでは、さきほど話題にあがったシキキツが売られていました。
白い花と黄色くなった果実が同時に着いているところがシキキツらしいです。
また別の店では結実したペピーノを看板にペピーノの苗を売っていました。
その苗の中には蕾が着いているものもあり、「いいなぁ」と眺めていたのですが、気が付けば私は店主と値段交渉していました。
結局、表示価格を25%引きして頂き、ペピーノが我が家のベランダ栽培果樹に加わることになりました。
その他、アンケートに答えるだけで5kg詰めの堆肥がもらえたり、お腹いっぱいになる位にあちこちで試食ができたりと楽しいイベントでした。
来年はもっと時間をたっぷりかけて全体をしっかりと見たいと思います。
初めて投稿します。
農林水産フェアは土曜日に行ってきました。
ブルーベリーを購入したんですが、ブルーベリーは異なる2品種を栽培しなければ、実がつかないと本に書いてありましたが本当ですか?教えてください。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
私はブルーベリーを育てたことがないので、書籍に書かれている知識の受け売りですが、ブルーベリーの品種と受粉特性について説明したいと思います。
日本で売られているブルーベリーは、寒冷地に適したハイブッシュ系と温暖な地域に適したラビットアイ系に大別されます。
沖縄に適しているのは、ラビットアイ系だと思います。
次にブルーベリーの受粉特性ですが、これは品種によって自家受粉するもの(自らの花粉で受粉するタイプ)と自家受粉しないものがあり、その程度はまちまちです。
一般的にはハイブッシュ系は自家受粉しやすく、ラビットアイ系は自家受粉しないと言われています。
従って、ラビットアイ系の品種を植えるときには、必ず2品種以上(のラビットアイ系品種の種苗)を植えることが果実を着けるための条件となります。
ですから苗を購入されるときには、しっかりと品種を確認して下さい(ハイブッシュ系かラビットアイ系かを確認し、品種名と早生品種か晩生の品種かも確認できれば尚好しです)。
○参考資料
・「百科キウイ・フェイジョア・ブルーベリー」.重田利夫.1986.ひかりのくに.
早速もうひとつ別の品種を購入します。
これからもアドバイスよろしくお願いします。