熱帯果樹写真館ブログ

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書籍紹介「アボカド 露地でつくれる熱帯果樹の栽培と利用」

2007年05月05日 | アボカド
 今回は、熱帯果樹の書籍紹介をさせて頂きます。

 紹介する書籍は、農山漁村文化協会(以下、農文協)から2007年3月に発行されました、米本仁巳著「アボカド 露地でつくれる熱帯果樹の栽培と利用」(本体1,429円+税)です。



 本書は、市販されている書籍としては、国内初のアボカド専門書だと思います。

 そんな本書の目次を見てみますと、


 第1章 アボカドの魅力
  1 栄養満点、クリーミーな健康食品
  2 日本への輸入はうなぎ登り
  3 国産アボカド栽培の魅力

 第2章 アボカドとは
  1 原産地と来歴
  2 生育特性と栽培のポイント

 第3章 品種の特性と生かし方
  1 大きくは三系統に分類
  2 日本向きはメキシコ系とグアテマラ系品種

 第4章 苗木つくりから幼木期までの管理
  1 苗木の準備
  2 園地づくり
  3 植付けの実際
  4 植付けから初結実までの若木管理

 第5章 成木園の管理ポイント
  1 年間の栽培管理
  2 おもな病気と害虫
  3 間伐と品種更新、樹形改造
  4 寒地での栽培を可能にする鉢栽培
  5 家庭で楽しむ鉢栽培は「カクテルツリー」で実現!

 第6章 篤農家の経営事例

 第7章 アボカドの調理、加工、利用法
  1 おいしい食べ方紹介
  2 アボカドのいろいろな調理法
  3 食品以外の利用・加工



 と、国内でアボカドを栽培し、利用したいと思っている方には必読の内容となっています。

 私が特に面白く読ませていただいたのは「第3章 品種の特性と生かし方」です。
 この章では、アボカド品種の分類についてメキシコ系、グアテマラ系、西インド諸島系の地理学的な分類が一般的に用いられていることや、各系統の特性が説明されているのを感心しながら読ませていただきました(表1)。


表1:アボカドの3系統の特性

(本書中の3系統の特性記述より作成)


 沖縄県では庭木として栽培されているアボカドに稀に果実を見ることができるのですが、品種不明と思っていたのが、今後は「○○系っぽいな」位の認識はできそうなので、この内容は嬉しかったです。

 とても充実した内容のアボカド専門書「アボカド 露地でつくれる熱帯果樹の栽培と利用」の発行を機に、国産アボカドの生産が増えることを願っています。

○関連
・「熱帯果樹観察室:アボカドの収穫時期、追熟方法を調べてみました

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アボガドの料理法 (AYA)
2007-05-06 20:27:46
アボガドも系統によって香りや大きさに特徴があるんですね。表が取り入れてあってわかりやすいです。
世界植物百科でもアボガドが取り上げられていて。
<アボガドは情熱的であり、繊細であり・・・>というタイトルです。(すでにお持ちかもしれませんね)
その中でインド洋のフランス植民地では砂糖やレモンをかけてデザートとして食べると書かれていました。
紹介の表にあるように淡白な味の品種のアボガドが
売られているんだな、と思いました。

アニス香で検索してみたらアボガドオイルの紹介がありました。
http://www.hat.hi-ho.ne.jp/heart_thoughts/avocado/pet.htm
私もわさび醤油で食べるのが好きですが、アボガドオイルを使って料理をしても良さそうですね。

料理法が広がると栽培意欲も増しそうです。
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アボカドの食べ方あれこれ (ねこがため)
2007-05-10 06:38:15
 私が好きなアボカドの食べ方は、脂身の少ないキハダマグロの刺身を食べる際に、一口大に切ったアボカドとヅケ汁(卵2個、醤油大さじ2杯、みりん大さじ1.5杯)を混ぜて食べるのが好きです。

 その他、みじん切りにしたタマネギ(1/8程度)とアボカドの果肉を潰したものを混ぜたディップも簡単で美味しいです。
 これはスパイシーなポテトチップに付けたり、一口大に切った冷凍パイ生地に乗せて焼くと簡易なスナックになります。
 ちょっと大人向きのお茶請けに重宝します。
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