MBAで教える「交渉術」

MBA留学先での「交渉」の授業内容を配信。といっても最近はもっぱら刺激を受けた本やMBAについて。

人材育成

2006-04-06 | 雑記
近年経営者の関心としてとみに熱いのが、古くて新しい「いかにしてヒトを育てるか」という問題だと思います。

失われた10年も終わりを向かえ、「さあいざ未来へ」と上を向くと、現実にできる力とやるべきことのギャップに悩む。
インターネットや株主資本主義や何やかやと時代の変化が激しい。
そんな時こそ、一時的な戦略の当否よりも環境に適応できる力を持っていることが問われる。
そうは言っても新しい時代の要求に対応したヒトを育てることはどうしたらいいものか。

今はそんな踊り場のような時代ではないでしょうか。

企業から見て、人材育成/研修/トレーニングに対するWillingness to pay(購買意欲)はかつてないほどに高まっているように感じます。
身の回りで見る個人が裸一貫から立ち上げる起業ネタとしても、かつては「インターネットを使ったXX屋」もしくは「ITコンサルティング」みたいなのが主流だった気がしますが、今実は「研修屋」がホットなのではないでしょうか。
もちろん研修も内容はそれこそ「ビジネス英会話」から「経営者道場」みたいなものまでピンキリですが。

特に近年は出版やブログで一発当てれば一気に著名になってプレミアムが取れるようになるので(例えば『さおだけ屋は…』等でしょうか)、そういう一発屋を狙えば出版/研修であとは食べていけそうな気がしますね。

これからの社会のあり方を考えた時に、そうした「一人一芸」というか、それぞれが自分なりの専門性を軸にネットワークを張って生きていくモデルが提唱されています。
そういう意味では研修も「カネを払う所に自分の専門性を売っている」と捉え直せそうです。
普通に雇用されていても部下や周囲に何かを教える機会は沢山あるわけで、究極的には雇用でも研修請負でも変わらない。
そんな社会が来つつあるということでしょうか。