短い週末のツアーといえども
熱い想いのこもったイベントでのライブや
志高いローカルたちとの色んなやり取りを終えて
東京に帰ってくるとドッと疲れて


週末の二連投を終えたピッチャーのように休む。



起きてから最初に、何も考えず走れる格好で表に出ると、
如何にダルくても、出てしまえば気分がいい。
二日酔いなら、ずっと走らずに歩いてたっていい。
神社や公園に立寄りながら、ヨガの真似事にストレッチや筋トレをして帰る。
これが出来る休日が、僕の源泉なのだ。

身体が動けば心は動き出す

よく気づき、よく忘れる。
夏の狂乱に耐えた身体が涼しくなってまた弾む、運動の季節。




週末ごとに繰り返されてきた劇的な物語たち、
そしてその一番新しい層に加わった先週の記憶を振り返り整理する
螺旋状に積み重ねられてきた1万世代の記憶の階段の先端。



10/9
HASTA LATINA@米子での"SPECIAL CHOICE"
SOUNDは108青年団、米子ローカル。厳密に云うともっとお山のほう。
どローカルで鳴らしてるぶっといリディム。一人一人が間違いないセレクト、MCかましてた。
俺はマイク使わずにDJでぶん回そうと思っていたけれど、ジャイアン、ゴンゴン、マウンテンが良かったので
思いのほかマイク持ったDJ MKY。
それで、ナイスなシステムで気持ちよく、フリースタイルにDJさせてもらった。
俺がレゲエだと感じるもの、俺が此のシステムでかけたくなったものは全部レゲエだ、というコンセプトで回した。
非常にドライブする、いいシステムでした。

米子で腰にくるグルーブやリズムが好きな男女は、レゲエもヒップホップもラテンも何も分け隔てなく、
こういう間違いの無いことやってるパーティに遊びに来たらいいさ。
色んな感性の出逢いがある筈だぜ。

但し、セックスもダンスも、マグロだけはお断りだ。
パーティをつくるのは常に、君自身だ。

HASTA LATINAは、オーナのハル君も店長のユキちゃんも、最高に芯のある優しい人たちなんで、
クラブビギナーにもおすすめだよ。二人とも俺と同世代で、頑張ってる。

飯もうまいし。
酒もうまい。
音もいいし、話も出来る。
週末にはグッドセンスなパーティもある。

犬式は勿論、nbsaでお馴染みのクロマニオン、Keyco、DACHAMBO,
TURTLE ISLANDや
KEISONだって、訪れてるHASTA LATINA。
11月には、らぞくが来るよ。SOFTも来るよ。


米子のイケてる奴らには、ちょくちょくチェックして欲しいお店だ
OPENして2年、でき上がって来た土壌に、色んな感性の芽が生えてくるに違いない。
面白くてお洒落なお客たちで一杯になるに違いない。
美味しく発酵した酒の中の微生物たちみたいな世界だ。

イケてるBARやクラブは、メディアだ、そして人生の学校だ。

http://www.hasta-latina.com/



10/10
米子空港でKeycoたちと合流
前夜のテキーラのせいで頭がガンガンするまま、車で松江方面へ。
うまい出雲蕎麦をいただく、割子で3枚。
俺は山形の蕎麦が日本一だと思っているが、長野もうまいし、そして出雲蕎麦も出汁の独特の風合いとコシ、そして食べ方が分かって来た。
蕎麦はネギと一緒に食べないと、ルチンが上手に摂れないらしいので、お家でもネギを忘れずに。

10割でそば湯のとれる、有機蕎麦なんかを、自然食品屋で求められると、最高です。


島根のマイメン、後藤健太が主催する"アライバリズム"
サッカーの日本代表でいうと明らかに「駒野」な、POTATO面のがんばり屋さん。
誤字脱字王だった彼が、20歳過ぎてから本の虫になって、社会意識が高まっていき、イヴェントを起こした背景には、いつも彼の愛する音楽が影響してきた。
原発建設問題に揺れる山口県・上関町の離島「祝島(いわいしま)」で、30年間の反対運動を続けてきた島民たちの
暮らしと文化と精神を描いたドキュメンタリー『祝の島(ほうりのしま)』の上映会 + 俺とKeycoのライブ。

トークショーも含めて、素晴らしかった。

予想よりも多くの若者たちがやってきてくれた。
無料の高校生枠も15名の学生たちが来てくれた。


『祝の島』

この映画は、僕が知る全ての人に観てもらいたい。
僕を知る全ての人にも、観てもらいたい。


瀬戸内海に浮かぶその小さな島には、懐かしく愛しい日本の暮らしの穏やかな原風景がある。
そして、
悔し涙が滲んでくるほどに歪んでしまった、社会の不条理とその大きな圧力に抗い続けてきた闘う人々の暮らしがある。


http://www.hourinoshima.com/



鎌仲さんの『ミツバチの羽音と地球の回転』と併せて、是非ご覧ください。


鎌仲映画を観て、衝動的に島や建設予定地での阻止活動現場を6月に訪れた際につくり始めた唄が、ひと夏を越えて、ようやく出来上がりそうだ。
原発の知識を、議論を、思考を繰り返して深め、唄にしても良い域につま先くらいは入って来たと思うので、完成に向かわせます。専門用語は使わず、原発とも云っていない。全ての人の「こどもの心」に響くようにと思って、随分と苦心惨憺して完成に近づけた曲です。22日の名古屋、30日の沖縄・辺野古あたりから歌えたらと思っている。





HASTA LATINAの斜め向かいにあるBAR COCOTEAで三日目のブランチを食す。
映画人でもある森崎さんがオーナで、飯も作ってくれる。
二階のスペースで映画の上映やったりもするし、今度は南正人さんが弾き語りに来るそうだ。

僕は今夏の大山モンドで、此の場所で柴田剛という映画監督と出逢い、
近い将来に彼と何かを作り上げることになるかもしれない。
彼が託した丸山健二の『銀の兜の夜』を渡されて、帰りの機上から読み始めた。



フライトが50分であるのに対して、羽田から機材を積んで杉並区に帰る車が120分かかった。
警察は「取り締まり」という名のカツアゲに精を出すのではなくて、混みやすい辻々に混みやすい時間帯に立って身体と頭と知恵と真心で「交通整理」をしなさい。それだけで、都心の渋滞とストレスは50%減じると断言する。


ようやく辿り着いた我が家で観た、サッカーの韓国戦では駒野が酷いアフターファールを受けて右腕を折って退場し、
そして、島根の駒野・後藤ケンタは無事イベントを終えて持病の心臓を手術しに大阪へ発った。
素晴らしいイベントを主催した27歳に大きな拍手と、幸運を。



来年の大山モンドに向けて、米子の衆も動き出した。
今年は、いつになく、ミナが祭りのことを考えながら日々を生き始めたクウキを感じた。
ローカルの文化は、ローカルが築く。言葉にすれば当たり前の事だが、自負がなければただの「日常」だ。
何かを起こすのは意外と、5人や10人の「本当に動いた熱い奴」ら、だったりする。

大山モンド運営者たちとの対話を通して、
この旅で、自分がnbsa+×÷という祭りを営んでいく上での重要なコンセプトがみつかった。

僕の気持ちを顕してくれるには、一人の老農夫が詠った一句がある

「今日もまた
 つもりし雪を かきわけて
 子孫のために ほるぞうれしき」

 映画『祝の島』より



先行く開拓者たちに伝えておきたい。

時代は5年後に俺たちの後をしたり顔でついてくる。そして一礼もせずに通り越していくだろう。

前衛的であるとは、そういう宿命を背負っている。

だから、エゴも見返りも動機にはなり得ない。
賞賛されたいなら、方法は他にある。
ただ、厳然たる宇宙の事実として、文化の豊穣な大地と成りたいのなら、宇宙の子たる自分のセンスを信じて、
せっせせっせと、あくまでマイペースに、掘り続けるだけである。

やりたいように、やる。なるように、する。

今、日本中で、面白いローカルフェスティバルが歴史を重ね始めていて、
その背景には、熱量の高い地元のDJやバンドやデザイナー達が世界に向けてエネルギーを飛び散らせようと、
躍起になったり喘(あえ)いだり、悟ったり忘れたりして成長している。
オカネは日常を染める切っても切れない要素だが、そうであっても、彼らの場合殆ど、それは動機ではない。

大きな企業である必要はなく
地元の中小規模の色んな営みたちがこうしたシーンの、下支えとなっている。

テレビには映らない
ほんとうの「文化」である
新聞にも載ってない
ほんとうの「文化」である


意識高い人
ウエイクアップしちゃった人
それは貴重なセンスだから
自信を持って力をギャザリングして欲しい

やれる事はたくさんあるし
やっただけ、世の中は面白くなる筈だ。

どの時代も、シーンを支えるのはフロアのお客のエネルギーだ。

マスメディアが羞恥心なく繰り返す商業的欺瞞を見抜いて、
本当にクリエイティブな「財産」を与えてくれる表現に出逢ってほしい。

TRUST YOUR SENSE.





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