tengaku-dub(テンガクダブ):AUDIO ACTIVEが「Melt 2」を、最近では光(BLASTHEAD)君も録音したという長野県飯綱高原にあるスタジオ「Studio Tengaku」(標高1200m)に集ったミュージシャン達で結成したエクスペリメンタル・ダブ・バンド


長野は恵まれた土地であると思う。

今夏、各地のフェスでよく目にしたタワーレコードのキャッチコピーに
「THINK GLOBAL, ACT LOCAL」
というのがあって、好きだった。
世界規模で感じ・考えて、自分の地元から動いていこう、
といった意になるのであろうが、
ローカリズムを打ち鳴らすことを提唱してきた私としては
まさに狙いを得たキャッチフレーズだった。

地元のことをつくり、変えていくのは、
地元以外もよく知った地元の人がやるのが、
一番いいにきまっている。
人のことも自然のことも、体で知っているから、
何が大事なことかも知っている。
「なぜ、あそこにある山を削ったらいけないのか」という問いに対して、
それを毎日生活の風景として眺めてきた人々以外に、
答えを持つ者はいない。


テンガクダブやblissedといった長野のバンドを語るときに、
「UEDA JOINT」という上田市ではすっかり恒例となった、
地元密着型の夏フェスの存在が欠かせない。

tengakuのギタリストである白石才三(としぞう)が、
バークリー音楽院留学時に養ったインターナショナルな感性と
地元長野県上田市を愛する気持ちで5年前から上田城の袂ではじめた、
フリーの野外音楽フェスティバルである。

このイベントに毎年お呼びいただいていることで、
上田から松本あたりにかけての土地柄の素晴らしさを毎年堪能している。


むろん、どこの土地にも「此処を出たい」とばかり言ってる若者もいる。
だが東京にもほど近い長野の若者たちには、
地の利と大地の恵みをしっかりと認識して、
腰を据えた地元カルチャーの造形に携わる人々がいる。
それも、自分たちのセンスの求める形にこだわりながら。

NYとUEDAがTOKYOなんぞすっ飛ばして直接連結させられる時代だからこそ、
この土地から発信できるメッセージ・パフォーマンスに
強い責任と喜びを感じられるのだ。

世界の中心を気取る一部の国や、
日本の中心を気取る一部の都市にだけものを言わすから、
政治的にも経済的にも侵略が絶えないのである。
それまで土地に根付いてきた人々の「心」をなおざりにした、
「侵略」行為である。

そうしたことに対する若い世代からのレスポンスが、
今、たとえば、長野のアンダーグラウンドに満ち満ちているということだ。

大人の価値観をぶっ壊すのではなく、
それらの築いてきたものをうまく活用しながら、
しっかりと手綱を自力でいただく。
こういう生産的なレジスタンスが増えてきている。

文化の新・旧で争いあった時代から、
新も旧も自分の背丈に合わせて美味しく調理する時代になったのだ。
 例)上田市内から車で小1時間のところにて、まさに解体される運命にあった
 明治時代の古民家の賃借を申し出てショップ・アトリエにしている
 SKUNK DESIGN FACTORYの二階から見える緑は、燃ゆるごとく「萌えて」いる。


「UEDA JOINT」という祭りの背景には、
多岐のジャンルに渡って、
生活と表現を成り立たせる地元カルチャーの牽引者たちの意地がある。

田舎と都会の中間的立地である長野というローカルが、
ぼちぼち東京ローカルとの交流を深めつつあるなか、
上田マッスィブのシンボル的バンド、テンガクダブがnbsaへの出演を決めた。

信州の山男たちが、10月14日の渋谷に吹き降ろす風に注目いただきたい。

http://www.tengaku.com/

    *今年もご期待クダサイ nbsa+×÷vol.3 

  愛され続けて50年。日本の味。信州の味。
         テンガクミソ はnbsa+×÷をサポートしています

  Topwater Hard Core デザイン釣具・T-SHIRTS
         SKUNK DESIGN FACTORY


三宅ブログ | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )