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(薩摩に琉球王府の使者としてやってきたモーイ親方のトンチが奇天烈な要求を跳ね返す!嘉陽田朝裕さんがいい演技!)
「御書院若衆」は去年12月に那覇市文化てんぶす館で公演したのと同じ。何度か、きら星の組踊伝承者の公演を見ているが、女性陣だけのこの歌舞劇に、特に違和感は起こらなかった。というのも若衆は、女性的な扮装で、中性的なイメージである。
しかしいかにも女だと意識させない造形が好ましい。立ち居ふるまいに、リズム感と若さをどう出すか、出せるか、特に若衆や朝敏の役柄は、女目線で憧れる理想のいい男、二枚目が望ましい。
低音の声音で語り、歌う泉賀寿子さんに驚いた。年齢を越えて若い美男子を演じる情熱の礎はどこにあるのだろうか。
「モーイ親方」は久方ぶりで、主人公の嘉陽田朝裕さんが最後までその台詞や所作で引き付けた。お父さん役の新垣勝夫さんとお母さん役の小嶺和佳子さん、良かったね。
物語、筋書が面白い。利発なモーイ親方(伊野波盛毛)が薩摩に使者として登場し、奇天烈な問に応える場面がクライマックスで、会場から喝采を浴びる。嘉陽田さんがクールで美男で、立ち居ふるまいが美しい。
沖縄で彼の右に出る美形は?
薩摩の殿様の前での切り返しと藩主の座席を所望しての振る舞いは、はじめて見た。人頭税が薩摩からおしつけられた筋書で、15条の琉球王府と交わした書状を破るなど、思いがけない展開。
踊りで幕だが、薩摩の藩主は温厚な人柄だ。こうあってほしい理想の形である。Youtubeには宮里良子さんがモーイ親方を演じた動画もUPされている。場面展開に違いが見られる。久高将吉さんによると、最後の場面はモーイ親方は筝曲を奏でているのだという。演出によって異なる場面になっているのらしい。そういえば嘉陽田さんはタウチー〈軍鶏(シャモ)は、闘鶏用、観賞用、食肉用のニワトリの一品種〉を抱えていなかったけれど、宮里さんは持って歩いているね。
南風原中央公民館の大劇場ホールはなかなかいい。
俳優協会の舞台は見映えも声音も良かった。惜しかったのは、B4かA3裏表で、シンプルパンフにでも作品と役者紹介をして欲しかった。会場にこられた観客はその点が不満そうだった。広報を惜しまないことは大切かとー。国立劇場おきなわは、県庁の職員も派遣されていて、頑丈な体制で広報している。その点、社団法人『沖縄俳優協会』は、組踊主導の国立劇場に比べて広報で予算的に厳しいところもあるかもしれないが、工夫できるのではないだろうか?←応援したい!
せっかくいい舞台を見せるのだから次に繋げる工夫を‼️
女優が多く男優が少ない俳優協会なのだろうか?社団法人ゆえに、協会をより魅力的にする活動も柔軟に取り組めそうに感じられたがー。
会長新垣勝夫さん他理事のみなさんの新年のご挨拶です!
幕開け舞踊「花みやらび」いいね!
なんと赤嶺啓子さんと宮里良子さんがひーふち、みしげー踊りを披露した!
若い頃からトンチが利いたモーイ親方・仲嶺真永さん(具志頭親方)の声音と台詞回しに味わいがあったね!
薩摩の殿様に所望したのは殿様の座だった。
注:応援と広報のつもりでデジカメで撮った場面を一部掲載しています。問題がありましたら削除いたします!俳優協会、がんばって!