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かな子ちゃんは蝶が好きだ。蝶を好きになったのは大好きなお母さんが「かなちゃん、いっしょにとっても不思議なもの見ようか」と誘われてオオゴマダラの黄金色の蛹を見たことが切っ掛けだった。
お母さんに「ほら綺麗でしょう」と見せられた蛹の色にカナちゃんは目を見張った。生きた黄金の蛹があることがとっても不思議だった。「嘘だ、これが蛹だなんて」
「触ってもいいの」
とかなちゃんが聞いたら
お母さん . . . 本文を読む
(蛹になりたての柔らかい黄色に心がなんとなく懐かしい気分になった。いとしいような気分)
昨夕から明け方にかけて1時間ごとにオオゴマダラの様子を伺った。懐中電灯をもってー。ぶら下がって12時間、幼虫の体内で起こっている変化が不思議で、いかにあの黄金の蛹になるのかが不思議でこの目で見たかったのだが、朝起きたら綺麗な黄色になっていた。少し残念だが、蛹のできはじ . . . 本文を読む