Blog満賊亭

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トルコのことわざ

2013年12月19日 | 海外(中東編)
某コメディドラマで毎会
サウジアラビアのことわざを口にする場面があった。

「サソリは踏まれなければささない 」
「水は飲めるが燃えはしない。石油は燃えるが飲めはしない」

帰国子女の弁護士がラクダや砂漠、サソリなど中東をイメージする単語を並べどや顔で放つこれらことわざは、コメディではあるが、意外とあるかもと、最もらしく聞こえちゃうのが不思議。

ただ、サウジアラビアはイスラム圏のなかでも教えを厳格に守るお国ゆえ、ふざけすぎで大丈夫?
ちょっと心配になる。実際のところサウジアラビアのことわざの多くはコーランなどの教えが大半の模様。

ことわざはその地域性が色濃く反映され、暮らしの中で生み出された文化を言い伝える教えでもあるため、海外を普通に旅行している限り出会うことはまずない。だいいち、英語で言われても「????」となるしね^^;


先日訪れたトルコにも色々とことわざがある。書物をあれこれ読みあさり食べ物にまつわる面白いことわざを見つけたのであげてみるとする。

◾︎口にオリーブを一粒。腹に革袋を充てる

羊の口にオリーブを入れている間に乳を搾ることから、わずかな元手で大きな利益を得ること。日本で言うところの海老で鯛を釣るに該当するのかな?※最近は海老もかなり高騰しているので、ことわざの意味もピンとこないけどね^^;


◾︎葡萄の一つ一つに悪魔がいる

禁酒を説くことわざ。ワインは人を酔わせ、正気を失わせるものらしいが…トルコではアルコール生産も盛んなのが面白いところ。厳格なイスラムの禁酒国家では生まれないことわざかもしれない。


◾︎牛乳で火傷したものはアイスクリームを吹く

前の失敗に懲りて次からは必要以上に用心する例え。あの、伸び~るトルコアイスをあてはまめるのも面白い。

◾︎大きいロクムは食べても大きい口はきくな

大きな口を開けてロクムを食べるのはいいが、できもしないような大きなことを言うなということ。大言壮語を戒めたことわざ。「ターキッシュデライト」(トルコの悦びといわれるお菓子)もことわざに使われている。この写真の子が思い出される^^


◾︎一杯のコーヒーに40年の思い出

たった一杯のコーヒにも、その時々の思い出があるものだということ。
マメを粉上にひいて煮出して作るトルココーヒーは、どろりとしており、飲んだ後カップの底に溜まった沈殿物の模様を見て占いをするそうな。


食べ物だけでもこれだけあることわざ。おそらく会話の中では使うことはないけれど、ことわざにはその地域の特性や宗教的な考えが多分に含まれており、その土地の文化がギュッと圧縮されているからとても面白い。万国共通で美の象徴とされる「リンゴ」や、富の象徴として描かれる「肉」など、食べ物や動物にもそれぞれ意味が含まれ使われている点も興味深いところ。

海外にも色んなことわざがあるが、自国もことわざの宝庫。動物モノを最近流行りのコラボでひとつ。
「トラの尾を踏み、猪突亡信す」

意味は・・・おもてなしの前にうらおもてあり。はじめは勇ましいが最期はお粗末というもの・・・にしておこうか。



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