Blog満賊亭

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鬼平講義@由比宿編

2013年12月11日 | サブカルチャ(鬼平編)
祝 鬼平江戸処オープン!

今月19日に東北自動車道は羽生PAにおもしろ商業施設がオープンしますぜ。
その名も鬼平江戸処何でも江戸の町並のなかに、鬼平犯科帳の世界(あの軍鶏鍋屋の五鉄)が再現しているらしい。

軍鶏鍋⇒過去ログ

噂では働く給仕の方も江戸の言葉遣いやしぐさを仕込んでいるそうで、総事業費も…なななんと10億円!!
なぜ羽生に?と思わなくないが、軍鶏鍋屋には五鉄のモデルとなった江戸の「玉ひで」が入るらしく、か・な・り気合入っていますぜ。
こいつぁ楽しみだ。なぁ、とっつぁん!

・・・てなことを、由比のお蕎麦屋さんで熱燗をつけながら鬼平講義の盗賊たち(生徒)とこの話題で盛り上がった今週の日曜日。
この鬼平の講座は続きも続いたり、今年で10年目。大親分(先生)が他界されたあとも散り散りにならずこうして存続している訳は、それだけ池波作品が魅力的であることはもちろんのこと、集まる皆さんが歴史好き・本好き・お酒好きであることが非常に大きい。

一番上の方は75歳になるのだが、健脚な上、飽くなき探究心をお持ちの方。その行動力や洞察力、豊富な知識はすさまじいのひとこと。これから学ばなければならないこと、読んでおいた方が良い本などを、若造に対してやさしく教えてくださる、本当に人生のお手本というべき存在。
この日も由比の宿場町の散策、地元名士の家、山岡鉄舟が江戸無血開城の使者として駿府を電撃訪問した際に深くかかわりのある望嶽亭などを見て回ったのだが、はぁ…知らないことばかりA^^;

灯台下暗しというべきか、郷土愛不足というべきか、由比はとても近い場所であり史跡が一杯詰まった場所ながら全くもって勉強不足。

安藤広重が描いた『東海道五十三次』も初期の「保永堂版」とその後の「行書版」「隷書版」によって宿場の描かれ方が異なっていることを改めて知る。後期の方は人気を博したことにより、より庶民に向けた実用的ガイドブックの色合いが強くなっている点が面白い。

今でこそ由比の名物は「桜エビ」だが、東海道五十三次が作られた頃(隷書版は1847年)は桜エビはまだ発見されておらず、当時の名物は「アワビ」「サザエ」とな。

現在の海の様子からは到底想像できないアワビとサザエなのだが、鬼平犯科帳には由比宿が登場する作品においてこれら名物を盗賊がつつくシーンが登場するらしい(場面は忘れてしまった)

地元でも認識の薄いこれら名物が作品に描かれる背景として、作者の池波正太郎が作品を生み出す際に参考にした資料が「隷書版」の『東海道五十三次』だったのでは?と想像することができる。これがわかれば鬼平ファンは充分満足なのである(笑)


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