Blog満賊亭

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人生の100のリスト

2005年09月07日 | 雑記

 ロバート・ハリス氏の名著に「人生の100のリスト」がある。

 人生の方向性に迷う若かりし日の著者が、旅先で偶然目にした雑誌の記事をヒントに人生の100のリストを作り出す背景が描かれ、これまで達成した100のリストとその体験談が書かれてある作品だ。

 人生の100のリストとは自分でやり遂げたいことを100個リストアップし実現していく目的達成のためのツールなんだけど、著者の達成したリストをいくつか挙げてみると

「アマゾン川をイカダで下る」
「コルレオーネ村に代わって、『ニュー・シネマパラダイス』村をたずねる」
「南の島で放浪者たちの集うバーを開く」
「バックギャモンの世界チャンピオンになる」
「映画で殺し屋を演じる」
「阿片窟で一夜を過ごす」
「刑務所に入る」

ブッ飛んだ内容ばかりが目立つが、そのほとんどを何らかの形で達成しているからすごい。


 そんな破天荒な生き方に触発されたわけではないけれど、停滞していた現状をどうにか打破できないかと、昨年この本に倣って自分の100のリストを作ってみた。

 ところが、やりたいことは人一倍あると思っていたのに、いざ書き始めてみると30そこそこで手が止まってしまう。
「おいおい、俺のやりたいことってこれだけしかないの?」
情けなく思ったが、どうやら書き方に問題があったようだ。

 例えば「海外旅行に行く」という目標。海外といっても広い世界は200以上の国が存在する。いったいどの国へ行きたいのか、何しに行きたいのか、一回でいいのかなど、具体的な内容が見えてこない。具体性の無さは目標を曖昧にし、結局「いつか」という棚に収められ埃をかぶってしまうのだろう。

 というわけでそれぞれの内容に具体性を持たせ、ささやかな願望から目標・希望・欲望・果ては野望までを総動員させてようやく100のリストは完成した。1週間以上かかったこと覚えている。

 完成したリストを見直して気付いたのは、バラバラに書いたはずのリストも数多く書けばいくつかの項目に分類され、それぞれが互いに関連しあっていること。そしてひとつの大きな目標がそれを達成させるための目標を呼び、自然に方向性を示していることだ。それどころかこのリストは忘れてしまった夢や、潜在的な願望まで気づかせてくれた。頭の中ではひとつひとつの目標を理解していても、全体をまとめて考えることは難しい。書き出してみると意外なものが発見できることを知った。

 現在叶ったリストは8つ。決して難度の高いものとはいえないけれど、こうしたきっかけがなければ恐らく実現していなかったものばかり。アジア旅行に踏み切ることもなかったし、これから始まる新たな環境での仕事に辿り着くこともなかっただろう。

 この100のリストが人生にどの程度影響するかは著者もわからないという。機が熟したら自然と達成できるものもあるかもしれない。ただ、書き出すこと・見直すことにより、日々やるべきことが体系化され、漠然とした未来がだんだん明確になってくるように感じる。そして何より達成したときの充足感は得がたいものだ。

 人生をより楽しく充実してくれそうなこの手法、焦ることなく気長に付き合っていこうと思う。

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