Blog満賊亭

少欲知足をモットーに日々の満足を追求していくブログ

祇園界隈

2005年09月26日 | 池波グルメ
 
 今回の宿は八坂神社のすぐそばの四条河原町。自分にとって目をつぶってでも歩けれるお気に入りの場所ゆえ、ただ宿に居るだけでも顔が自然とほころんでしまう。今日は幸いにも仕事が早く終わったのでそそくさと着替えを済ませ、夜の祇園界隈を散策開始。

 料亭のちょうちんで石畳がぼんやりと浮かび上がる花見小路をぶらりと歩き、南座の前を西へ向かうと、小路でひとだかりができている。レフ版が見えたので近づいてみると浅野ゆう子発見!女優さんの人並みはずれたスタイルと小さな顔に驚きつつしばらく眺めているとADの「まもなく本番、お静かに~!」の声。息を殺して見守る。
「本番よ~い・・・ハイッ!」
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怪しげな店の看板を見つめる浅野ゆう子
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「はい カット!」

おぉぅ、台詞なしかよ・・・。
肩すかしを食らった野次馬が一斉に散り、自分もいそいそと今日の夕食の目的地「イノダコーヒ本店」へ向かう。

 「イノダコーヒ本店」は、支店にあるお得なカツサンドセットこそないけれど、レトロな雰囲気がコーヒー(アラビアの真珠)の味をよりいっそう引き立てる味わい深い空間が広がっている。池波先生も本に書いている通り、地元の人(ご年配の方たち)が自然にくつろいでいるところが印象的なお店だ。2年ぶりの本店に肉厚なカツサンドを思い浮かべながらいそいそと向かうと・・・うっ・・・真っ暗。

 思わぬタイムロスが災いし、千載一遇のチャンスを逃してしまった。明かりの下りた店内をうらめしげに眺め、シャッターの閉じた錦市場をすごすごと引き返す。でもまぁ帰り際に雰囲気のよさそうな「菜根譚」というおばんざい屋を見つけたのでよしとしよう。
※菜根譚(さいこんたん)とは中国の哲学的啓蒙書の名前。このブログのテーマ「少欲知足」を気づかせてくれた本でもある。(後日紹介)

 この近辺で他に知っている池波道楽的なお店といえば、「志る幸」の利休弁当や料亭の「由良之助」があるけれど、アジアの旅を終えたばかりの自分の頭はこれらの店をもはや食べ物の値段として受け付けず。それは有名なおでん屋の「蛸長」も同様で、いくらお値打ちといっても出張の夕食にひとつのおでん種400円~1000円では破産してしまう(笑) まぁ季節的にも自分の時期的にもまだまだ早いお店といえるかな。悔しいので写真だけ撮って「蛸長」を後にする。

 いつの日か冬の京都で「蛸長」のおでんをつつき、老舗のバー「サンボア」でドライマティーニを嗜めることができたら最高だろうな・・・と夢を見つつ「松葉」のにしんそばをすすった京都の初日でした。

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