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遊里跡の探訪録など。
ブログの日時は、行動日・撮影日に合わせております。

福岡 大浜(1)

2012年04月29日 14時00分00秒 | ◇福岡
私娼街→赤線
昭和4年、業者数85、娼妓数293
昭和30年、業者数120、娼妓数300


左右に入口を配している。和風ともカフェー風ともつかない中庸的なデザインが特徴。
微妙にせり出した二階の出窓がおもしろい。下部にあしらわれた雲形の装飾も印象的だ。

 
二階のアーチ窓が象徴的。反対側は三階建てになっており、窓の造作も見のがせない。
アーチ窓をよく見ると、円柱のねじれが左右対称で、シンメトリーの美学が感じられる。

 
軽自動車が通れるくらいの路地に、この建物がひっそりと残っていた。
建物は小ぶりながらも、重厚なタイル使いが存在感を放っている。


外壁に塗られた色のせいか、どっしりとした雰囲気をただよわせているカフェー建築。
タイルの装いを除外しても、建物全体の造りが普通の家屋ではないことを物語っている。

 
上記物件から二点。[左]青タイルで彩られた円盤状のオブジェがおもしろい。
[右]カーブを描く壁と、それに呼応する窓とタイルが絶品。赤タイルとの対比も効果的だ。


一見なんということのない小旅館だが、写真に写っている猫が館内へ入っていったので、
誘われるように中をのぞいてみると、欄間に施された雲形の装飾が目に飛び込んできた。

 
窓の縁や小窓の庇に、こげ茶色の豆タイルがあしらわれている。
入口は、ふさがれているものを含めると四つだろうか。この規模にしてはかなりの数だ。

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