Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

手書きというマニュアル感

2013年11月07日 | 大学
 先週の大学祭で学生たちがチラシをデザインした。学内に張ったり、配ったりしていたらしい。その一枚が私の研究室のレターポケットにも入れられていた。たぶんガムラン関係の学生が私にプレゼント?してくれたのだろう。
 はじめはなにげなく見て、「へえ、やっぱり描かれているガムランには四つしか鍵板がないや」とか「パユン(傘)よく書けてるなあ」とか、デザインに関心しながらも机の上に放置されていたのだが、ある瞬間、このチラシの「カラー」に意識が向かった瞬間、

 「えー!、これ絵具?」

 と驚いてしまったのである。一昔前だったら「じぇじぇじぇじぇじぇじぇ」くらい言ったと思うが、すでに死語になりそうなのでそこはこらえて、冷静に東京人として「驚いた」のであった。
 この時代、チラシの色なんてパソコンで簡単につけることができる。ぼかしだってなんだって、たいていのことはやってくれて、しかも一気に何百枚もプリントアウトしてくれるのである。そんな時代に手書き、しかも絵具、何色使ってるんだ!
 「暖かさ」というのはこういうものから感じるのだと素直に思った。こんな時代だから手書きのマニュアル感がまたいいのだ。考えてみれば、私だって1980年代の大学時代、そうして絵具やポスターカラーで一枚一枚色をつけていたじゃないか。枚数は作れないかわりにポスターのぬくもりや演奏への熱意がしっかりと伝わる…。舞台終わっても捨てられないポスター。いいじゃないかい。君たち、よくやったよ。ほめたる!

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