楽器の調査のためにブラバトゥにある楽器の工房に出かける。楽器工房には調査でよく出かけるのでそれ自体は珍しくないのだが、今回、驚いたのはこのビニール製の垂れ幕である。ここに印刷されている写真は、この工房の主人の顔写真で、ゴング・ガムラン工芸「シダ・カルヤ(工房名)」が大きく印刷されている。すでに工房に来ているのだから、ここで宣伝は必要ないのだが、それにしてもすごい。
この工房は、街から近いこともあり羽振りがいい工房の一つで、10年以上訪れないうちにりっぱな母屋も建っている。ガムランを購入したい観光客も、ガイドに連れられてしばしば訪れるようだ。観光地ウブドにも近い。
この垂れ幕にあるkerajinanというインドネシア語は「手工芸」という意味である。確かにガムランは手工芸で作られていたのだが、この工房ではあちこちで機械音が鳴り響く。「手」で行う部分と「機械」で行う部分がすでにはっきり区分けされている。もはや「手工芸」のレベルでは注文が追いつかないのである。その結果、機械化が明らかに生産効率を上げた。しかしここまでくると、kerajinan (あるいはkerajinan tangan)「手工芸」ではなく、kerajinan mesin 「機械手工芸」ではないかと思ってしまう。(8月27日に記す)(写真は後日)
この工房は、街から近いこともあり羽振りがいい工房の一つで、10年以上訪れないうちにりっぱな母屋も建っている。ガムランを購入したい観光客も、ガイドに連れられてしばしば訪れるようだ。観光地ウブドにも近い。
この垂れ幕にあるkerajinanというインドネシア語は「手工芸」という意味である。確かにガムランは手工芸で作られていたのだが、この工房ではあちこちで機械音が鳴り響く。「手」で行う部分と「機械」で行う部分がすでにはっきり区分けされている。もはや「手工芸」のレベルでは注文が追いつかないのである。その結果、機械化が明らかに生産効率を上げた。しかしここまでくると、kerajinan (あるいはkerajinan tangan)「手工芸」ではなく、kerajinan mesin 「機械手工芸」ではないかと思ってしまう。(8月27日に記す)(写真は後日)