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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

バリバリ★ワヤン!?

2009年05月12日 | 那覇、沖縄
 「バリバリ★ワヤン!?」、ものすごくキャッチーなコピーである。っていうか、自分では絶対に考えつかない。これ、6月5日から浦添市美術館で始まるバリ島の影絵人形の展示会のタイトルで、美術館のスタッフの考案による。
 このタイトルの読み手は、バリバリを、バリの強調系である「バリ+バリ」、コミックの「バリバリ伝説」、あるいは副詞?としての「バリバリ」のどれかを想像するだろう。それでは、バリバリに続くワヤンはどうだろうか?まず大半の日本人は「ワヤン」なるインドネシアの芸能を知る由もない。あまりにも周辺にこの芸能に詳しい人が多いと以外にそうした「あたりまえ」の状況に気がつかなくなる。このチラシを見た学生は、ワヤンを「個人名」ととらえ、「ワヤン(さん)は、バリバリだぜ!」と解釈した。とにかく複数の解釈を可能にするメインタイトルなのだ。
 しかし、ちゃんと「バリ島 影絵芝居の世界」という副題がつけられているし、人形の絵がシルエットで描かれているため、なんとなくイメージをすることができるところはすごい。すごさついでに、もう一つ。ふつうなら王子とか王女の人形なのだろうが、マニアックな「従者」が用いられている。確かにバリのワヤンにとって重要なキャラであるため、ある意味、正統派といえるわけだが、やはりかなり凝った人形の選択といえる。そしてきわめつけは、人形の間に書かれたコピー「どひゃ~!」である。この感嘆詞は日本語であり、バリ語にはない。もちろん沖縄語でもない。まさに「どひゃ~!」とぶったまげているのである。こんな展示会やるんだ!とぶったまげていただきたいものである。
 このチラシは、たぶんインドネシア関連の展示会としては今までにはなかったきわめて斬新なチラシといえるし、ある意味、画期的でもある。とにかく目につく、読まれることが重要であることを考えれば、これまでになく多くの質問が学生から寄せられていることは読まれているという証拠なのだ。私としてはこのチラシに対する感謝と敬意の気持ちをこめて、13日にこの会場で上演するワヤンでできるだけ「どひゃ~!」を多用してがんばりたい。

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